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春が来ます
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春が来て、僕とプリンシパルお兄様は学園を卒業し、お兄様と先生は正式に婚約をした。
みんな騒然としていたけれど、先生のご実家だって名家なんだし、王族とご縁があっても何らおかしくはない。
学生時代のことが揶揄されることのないように、両家は慎重に慎重を重ねて行動をした。
情報統制はネニュファールがやったみたい。
本当にねぇ。我が弟ながら凄いと思う。
性格も似ているけど、頭の中身も行動力もお母さまに似たんじゃないかしら。
お父様に似ているのは顔くらいかなぁ。
「王太子殿下とアムール様のお話、素敵よねぇ。」
「アムール様を見初めた王太子殿下のために、ずっと独り身でいらしたんでしょう?」
「卒業後に王家から正式に打診したらしいわ。」
「見初められたばっかりに長いこと待たされたのだから、結ばれてよかったですわ。」
うん。侍女たちも噂してる。
すごいなぁ。ネニュファール。
というか、彼女たちを使って流布してるんだろうなぁ。
よくよく考えたら幼少期から先生狙ってた設定って怖い気がするけど、確かにお兄様が昔から狙ってて、卒業を機にこっちから打診したって方が、世間的には受け入れられるよね。
それで、先生の年齢的なこともあるので、婚約期間は手短に、さっさと結婚しちゃうんだって。
結婚式の儀式での『問題』については、ネニュファールがなんとかできるって言ってたけど、どうするのかしら。
そういうネニュファールは、今、婚約者に会いに行っている。
この春、いよいよハーバード王子がこの国にお引越しをしてきたのだ!
使っていない離宮を整えて、向こうから連れてきた侍従も一緒に暮らすんだって。
いそいそと離宮に向かった弟が可愛くて、微笑ましい。
かくいう僕も。
リロンデルから文が来た。
オレリアン領から進出した魚介類の加工施設が軌道に乗って、海産物を輸出できるようになったんだって。
外貨を稼げる目途ができたって。嬉しいな。
「サンベリル。あなたもそろそろ嫁ぐころだね。お父様が式の時に着る衣装と、お色直し用の準備ができたそうだよ。あなたの場合は、結婚式は向こうで行うから、アムールのお父様が向こうで魔法をかけてくださるそうだし。王妃として心構えができたら……。寂しくなるな。」
言葉を詰まらせて、母は感慨深げに僕を見た。
「こっちで式をあげることができたら、いっそプリンシパルお兄様と合同婚なら、僕に対する儀式で先生のことが分からない感じになったかもしれないのに。」
呟くと、頭を撫でてくれる。
「そんなわけにはいかないでしょう。向こうで式をあげないと。新郎は国王陛下なのだから。」
僕は、毎日のように母の部屋で王妃の仕事とは何かを学ばせてもらっている。
アムール先生にも教えているけど、先生の場合は嫁いでからが本番らしい。
「さあ、王妃として何をすべきか。リロンデル陛下のために考えなさい?サンベリル。早く貿易が軌道に乗らなければ、いつまでたっても結婚できないよ?」
うーん、うーん。と、僕は考える。
みんな騒然としていたけれど、先生のご実家だって名家なんだし、王族とご縁があっても何らおかしくはない。
学生時代のことが揶揄されることのないように、両家は慎重に慎重を重ねて行動をした。
情報統制はネニュファールがやったみたい。
本当にねぇ。我が弟ながら凄いと思う。
性格も似ているけど、頭の中身も行動力もお母さまに似たんじゃないかしら。
お父様に似ているのは顔くらいかなぁ。
「王太子殿下とアムール様のお話、素敵よねぇ。」
「アムール様を見初めた王太子殿下のために、ずっと独り身でいらしたんでしょう?」
「卒業後に王家から正式に打診したらしいわ。」
「見初められたばっかりに長いこと待たされたのだから、結ばれてよかったですわ。」
うん。侍女たちも噂してる。
すごいなぁ。ネニュファール。
というか、彼女たちを使って流布してるんだろうなぁ。
よくよく考えたら幼少期から先生狙ってた設定って怖い気がするけど、確かにお兄様が昔から狙ってて、卒業を機にこっちから打診したって方が、世間的には受け入れられるよね。
それで、先生の年齢的なこともあるので、婚約期間は手短に、さっさと結婚しちゃうんだって。
結婚式の儀式での『問題』については、ネニュファールがなんとかできるって言ってたけど、どうするのかしら。
そういうネニュファールは、今、婚約者に会いに行っている。
この春、いよいよハーバード王子がこの国にお引越しをしてきたのだ!
使っていない離宮を整えて、向こうから連れてきた侍従も一緒に暮らすんだって。
いそいそと離宮に向かった弟が可愛くて、微笑ましい。
かくいう僕も。
リロンデルから文が来た。
オレリアン領から進出した魚介類の加工施設が軌道に乗って、海産物を輸出できるようになったんだって。
外貨を稼げる目途ができたって。嬉しいな。
「サンベリル。あなたもそろそろ嫁ぐころだね。お父様が式の時に着る衣装と、お色直し用の準備ができたそうだよ。あなたの場合は、結婚式は向こうで行うから、アムールのお父様が向こうで魔法をかけてくださるそうだし。王妃として心構えができたら……。寂しくなるな。」
言葉を詰まらせて、母は感慨深げに僕を見た。
「こっちで式をあげることができたら、いっそプリンシパルお兄様と合同婚なら、僕に対する儀式で先生のことが分からない感じになったかもしれないのに。」
呟くと、頭を撫でてくれる。
「そんなわけにはいかないでしょう。向こうで式をあげないと。新郎は国王陛下なのだから。」
僕は、毎日のように母の部屋で王妃の仕事とは何かを学ばせてもらっている。
アムール先生にも教えているけど、先生の場合は嫁いでからが本番らしい。
「さあ、王妃として何をすべきか。リロンデル陛下のために考えなさい?サンベリル。早く貿易が軌道に乗らなければ、いつまでたっても結婚できないよ?」
うーん、うーん。と、僕は考える。
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