【完結】囚われの親指王子が瀕死の騎士を助けたら、王子さまでした。

竜鳴躍

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素敵なお部屋

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「さぁ、二人は疲れているのよ。まずはお部屋を案内するわね。荷物を置かなきゃ。あなたたちは一回解散!3か月もあるんだから、またあとで!」

しっし!とリーゼロッテ様が追い払う。


蜘蛛の子を散らすようにいなくなり、面食らってしまう。


「うちは王族って言っても、戦闘部族だからな~。びっくりしただろ、ごめんな。よその国に行くときだけネコ被るんだよ。」

黙っていれば清楚可憐なのに、ワイルドな雰囲気のスノー陛下がにんまりと笑った。




「わぁ……素敵。」

白いシーツ。天蓋付きのベッドにオーガンジーのカーテン。


「窓からの眺めもいいね。」

「3か月、のんびりしていきなさいね。それから、アムールさん。お嫁さん同士の話があるの。私の部屋に来ない?」


「プリンシパルには、風呂場の説明をしておこう。二人は行っておいで。」


スノーに誘導されてプリンシパルが行くと、そこは広い浴室だった。
大理石でできた温泉の浴室。

天井がプラネタリウムになっていて、スイッチを操作すれば発動するらしい。

両親は浴槽に花びらを浮かべたり、星空の浮かぶ空間で雰囲気を盛り上げて、お楽しみだったとか。



なんか、複雑だなあ…。

でも、自分も全く同じことをする気がする。







「アムールさん、おかけになって。」

女性の部屋にしては飾り気のない、だけれど質のいい調度品に囲まれた部屋のソファに腰掛ける。


「シャボン、いい子にしててね。」

夫によく似た銀髪の幼子をベビーベッドに寝かせて、リーゼロッテはアムールに向かい合うように座った。


「シンから聞いているわ。不安よね。男は分からないのよね、特に若くて孕む方じゃなければ。うちは不妊医療が進んでいるの。産科や婦人科もね。気になるのでしょうからまずは診察しましょうか。カール、入って頂戴。」


アムールは目を丸く見開く。


「アムールさん、カールはうちのお抱えよ。国一番のスペシャリストなんだから、信用できてよ。」


初老の白衣の人は、魔力を練って、アムールを診察した。

結果はどうだろう。

どきどきと、心臓の音が跳ねる。


「どこも異常はありません。全く、孕むのに問題ありませんよ。子どもの頃のことは聞きましたが、後遺症は見られません。きっと、腕の良い方が当時治療をなさったのでしょう…。」

それを聞いて、アムールの目頭は熱くなった。

治療をしたのは、自分の父と祖父だ。

自分のために、細心の注意を払って、治療してくださったのだ。


「さ、体に心配ないことが分かって、少し安心したわね。とはいっても、年齢とともに妊娠率は落ちるのよ。確率をあげていくために、私たちが分かることは全て教えて差し上げるわ!3か月、頑張りましょうね!」


「はい…!」



頑張ってみよう…!

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