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婚約
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「ルナ様、本気なの……ですか?」
「ええ。私、シュヴァリエ様と婚約しますわ。私たちの子はかわいいでしょう。辺境なら、私の力も隠せるし、役にもたてるでしょう?」
「そうか。シュヴァリエは何と?」
「私を幸せにしてくださると。早速婚約指輪をいただきました。」
シュヴァリエは正義感が強い。
私のかわいい大型犬。
互いに感じていると思っていた想いは、私がそう思っていただけで、幻想だったのかもしれない。
可愛い可愛い、私を慕う後輩。
よからぬ想いをこのまま抱き続けるのはよくない。
「そうか。シュヴァリエは最近、席次が上がって来た。要領が悪いだけで、立派な領主になるだろう。足りない分はルナが補えば大丈夫だろう。おめでとう。」
「ゼロ様…!!」
ルナに祝いを言って、立ち去った私をレイナが追いかけてきた。
「ゼロ様。ゼロ様はシュヴァリエ様のことがお好きなのではないですか?いいのですか?」
「……いいも何も。これでよかったのだよ。私も彼も、家を継がないといけない男なのだから。」
「オリエ…様。」
ゼロたちが立ち去った後のルナの下へは、オリエが現れていた。
「私、ずるいですね。愛し合っている二人を引き裂いて。」
「いいんです。あいつはまだ、自分の気持ちに気づいていない。男同士で結婚できる立場でもないんです。あいつにとってもこれが一番いいんです。」
「ふふ、私たち、共犯者ですね。それで、あなたはこれからどうされるのですか。辺境伯当主の依頼は達成できたのでしょう?オリエ=ペンタゴン様。あなたは本当は、既に学園を卒業されている身ですよね。」
「ご存じでしたか。」
「私が知っているということは、ゼロも知っていたということですよ。シュヴァリエ様はただの幼馴染だと思ってらっしゃるのでしょうが。」
「俺は昔から育ちが兄弟の中で一番遅くて。顔も童顔ですからね。こういう仕事向きなんですよ。本来の俺の職場は、誰にも言えません。次にあいつの前に姿を現せるのは、そうだな。怪我かなんかしてお役目を引退しているときですかね。」
それでは、お幸せに。
そういって、この日を境にオリエは学園から姿を消した。
シュヴァリエにさえ、短い手紙を書いたのみで。
「ええ。私、シュヴァリエ様と婚約しますわ。私たちの子はかわいいでしょう。辺境なら、私の力も隠せるし、役にもたてるでしょう?」
「そうか。シュヴァリエは何と?」
「私を幸せにしてくださると。早速婚約指輪をいただきました。」
シュヴァリエは正義感が強い。
私のかわいい大型犬。
互いに感じていると思っていた想いは、私がそう思っていただけで、幻想だったのかもしれない。
可愛い可愛い、私を慕う後輩。
よからぬ想いをこのまま抱き続けるのはよくない。
「そうか。シュヴァリエは最近、席次が上がって来た。要領が悪いだけで、立派な領主になるだろう。足りない分はルナが補えば大丈夫だろう。おめでとう。」
「ゼロ様…!!」
ルナに祝いを言って、立ち去った私をレイナが追いかけてきた。
「ゼロ様。ゼロ様はシュヴァリエ様のことがお好きなのではないですか?いいのですか?」
「……いいも何も。これでよかったのだよ。私も彼も、家を継がないといけない男なのだから。」
「オリエ…様。」
ゼロたちが立ち去った後のルナの下へは、オリエが現れていた。
「私、ずるいですね。愛し合っている二人を引き裂いて。」
「いいんです。あいつはまだ、自分の気持ちに気づいていない。男同士で結婚できる立場でもないんです。あいつにとってもこれが一番いいんです。」
「ふふ、私たち、共犯者ですね。それで、あなたはこれからどうされるのですか。辺境伯当主の依頼は達成できたのでしょう?オリエ=ペンタゴン様。あなたは本当は、既に学園を卒業されている身ですよね。」
「ご存じでしたか。」
「私が知っているということは、ゼロも知っていたということですよ。シュヴァリエ様はただの幼馴染だと思ってらっしゃるのでしょうが。」
「俺は昔から育ちが兄弟の中で一番遅くて。顔も童顔ですからね。こういう仕事向きなんですよ。本来の俺の職場は、誰にも言えません。次にあいつの前に姿を現せるのは、そうだな。怪我かなんかしてお役目を引退しているときですかね。」
それでは、お幸せに。
そういって、この日を境にオリエは学園から姿を消した。
シュヴァリエにさえ、短い手紙を書いたのみで。
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