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マーズの誤算
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「よかった…!」
何回も転生したアースの意識にアクセスを試みて、魂のプロテクトを解除し、神としての記憶と力を取り戻させることに成功した。
マーキュリーは世界を見つめながら、安堵した。
これで少なくとも、アースは酷い人生は歩まずに済むだろう。
「本当に良かったですぅ。一時はどうなるかと思っちゃいました。早く戻ってくるといいですね。」
甘ったるい声には嘘が宿る。
忌々しく思いながらも、マーキュリーは『そうだね』と返した。
さぁ。やることは色々ある。
当面戻ってくるまでの管理権を自分に移す必要があるし、アースのご両親にも説明しなくては。
そして…………。
マーキュリーは世界をオートモードに設定し、誰も触れないようバリアで保護した。
「マーズも自分の世界があるだろう、戻るといい。」
「はぁい。」
チッ!!!!!
なんだよぉおぉ!
さっきパパっと干渉して、せっかく人生超ハードモードに設定したのによぉ!!
奴隷に堕ちて、ズタボロな一生を終えればよかったのに!
クズ王子のお飾りの妃としてこき使われて、クズ仲間たちの玩具になればよかったんだよぉ!
…………まぁいいや。
バリアを張られる前にボクの分身を送り込むことができた。
不幸にしてやる!ケケケ!
忌々しい気持ちで家に向かう途中、例の檻の中から視線を感じた。
汚らしい、錆色に汚れたぼさぼさの髪。
「………ろ。人を妬むな。お前は破滅する!分相応の幸せを…。」
しわがれた掠れた声。
イライラして、檻を蹴り飛ばした。
「うっせぇ!」
ひぃ!と悲鳴をあげて、後ずさる。ちょっと気持ちが晴れた。
何回も転生したアースの意識にアクセスを試みて、魂のプロテクトを解除し、神としての記憶と力を取り戻させることに成功した。
マーキュリーは世界を見つめながら、安堵した。
これで少なくとも、アースは酷い人生は歩まずに済むだろう。
「本当に良かったですぅ。一時はどうなるかと思っちゃいました。早く戻ってくるといいですね。」
甘ったるい声には嘘が宿る。
忌々しく思いながらも、マーキュリーは『そうだね』と返した。
さぁ。やることは色々ある。
当面戻ってくるまでの管理権を自分に移す必要があるし、アースのご両親にも説明しなくては。
そして…………。
マーキュリーは世界をオートモードに設定し、誰も触れないようバリアで保護した。
「マーズも自分の世界があるだろう、戻るといい。」
「はぁい。」
チッ!!!!!
なんだよぉおぉ!
さっきパパっと干渉して、せっかく人生超ハードモードに設定したのによぉ!!
奴隷に堕ちて、ズタボロな一生を終えればよかったのに!
クズ王子のお飾りの妃としてこき使われて、クズ仲間たちの玩具になればよかったんだよぉ!
…………まぁいいや。
バリアを張られる前にボクの分身を送り込むことができた。
不幸にしてやる!ケケケ!
忌々しい気持ちで家に向かう途中、例の檻の中から視線を感じた。
汚らしい、錆色に汚れたぼさぼさの髪。
「………ろ。人を妬むな。お前は破滅する!分相応の幸せを…。」
しわがれた掠れた声。
イライラして、檻を蹴り飛ばした。
「うっせぇ!」
ひぃ!と悲鳴をあげて、後ずさる。ちょっと気持ちが晴れた。
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