最愛を亡くした男は今度こそその手を離さない

竜鳴躍

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伯母と甥の関係

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「母さん、じゃ行ってきます。」

「気を付けてね。あとこれ、種族変更証明書。」


一晩明けて、俺はいつもどおり高校へ向かう。
玄関口で母に呼び止められた。


「種族変更証明?」


「そう。貴方の場合立会人はアルファさんがなってくれたから、今日中に役場に届け出に行ってくるけど、学校にも証明が必要なのよ。最近はたまにいるらしいわ。人間との混血が増えたからかしらね。ある程度大きくなってから、突然魔族になっちゃうの。見た目もだいぶ変わっちゃったし、部活もやるならなおのこと、すぐに出さないとまずいでしょ?役場への届け出のコピーは後から持っていくから。」


あれか、生まれつき茶髪だったり巻き毛だったりする子が証明を出すようなものか。

確かに突然銀髪に青い眼になったら、『誰?』ってなるものな。
それに学校では、平等を期すために魔族は魔力を封じて通うことが義務付けられている。


「学校にはラインで事の次第は事前に送っているから、登校したら先生に提出してね。」

「りょーかい。」




家の外に出ると、視線が痛い。




そうだ、思い出した。

今の姿は前世の姿と同じだったんだ。
昔もこんなふうに、じろじろ見られることが多かったから、気を付けてたんだった。


(ま、今更だなあ。)





「おはよう、竜くん。」


「あ、おはようございます。優華伯母さん。」


うちの向かいに住んでいる父さんの姉さん。
前世の俺が好きだった人。

前世の俺は自分が早逝することを知っていたから、好きな人が出来ても誰とも付き合うことも告白することさえなかった。

俺が死んだあと、ちゃんと優しい旦那さんと出会って、幸せに暮らしていてよかったと思う。


前世の記憶が出来てからなんか変な感覚だけど、あくまでも伯母さんは伯母さんで、前世と今世は別物なんだよな。


「………その姿。―――――――ううん、なんでもない。すっごくきれいだから、気をつけてね。満員電車。」







あ―――――――。


そういえば、昔もいっぱい捕まえたなあ。

また、痴漢ほいほいになるのか…。
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