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結婚式 参列者サイド
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初めて見る成長した王太子とその番。
王太子は凛として、黒の正装に銀色の装飾が威厳を漂わせていた。
野性的に癖のある金髪。
面差しは陛下の若い頃にそっくりだ。
立ち居振る舞いが洗練され、ほう、というため息がもれる。
楽曲とともに、ヒトの番が現れる。
殿下の青い瞳に合わせた濃い青と髪色の縁取りの上着は、肌の白さとかれの美しさを際立たせている。
ゆっくりと、だが綺麗な姿勢と歩き方で、エンゼリカの王太子である父親にエスコートされる番は、途中立ち止まり、しかしすぐに歩き始めた。
涙の匂い。
ヴェールをあげられ、その顔を見る。
ぱっちりした瞳の美貌。
黒い瞳は涙で潤み、きらきらと揺れている。
美しい妃と麗しい王太子。
絵物語のヒーローとヒロインのようだ。
結婚が宣誓され、陛下から祝いとともに王太子の功績が発表された。
教育機関の整備と農地改革、福祉政策など、これらが王太子が諸国を回って視察して、王国に反映させた政策だと紹介された。
妃になったレノ様は、これから宜しくお願いしますと挨拶した上で、製造業技術者の育成とあわせて特産品のブランド化、高品質化に力を入れると宣言された。
そして、彼はヒトではあるがS級冒険者で、ワールドランドの王以上の戦闘力があるという。
何かのときには力になると約束して下さった。
誰だ?
レオ様が王太子で妃がヒトで不安だと。
次代の王からレオ様を下ろそうと言い出したのは。
とんでもない。
見ると、グリーン公爵の親族の伯爵が青い顔をしている。
グリーン公爵は望んでいないのに、自分の利益を皮算用して勝手に動いていたのだろう。
破滅するな、と誰もが確信した。
エンゼリカの王女を妃にしたドラゴニュートの長一家が続いて紹介される。
レノ様の親族らしく、よく似ている。
ドラゴニュート公国の誕生。
エンゼリカと強い縁を結び、ビースト王国は栄えるだろう。
王太子は凛として、黒の正装に銀色の装飾が威厳を漂わせていた。
野性的に癖のある金髪。
面差しは陛下の若い頃にそっくりだ。
立ち居振る舞いが洗練され、ほう、というため息がもれる。
楽曲とともに、ヒトの番が現れる。
殿下の青い瞳に合わせた濃い青と髪色の縁取りの上着は、肌の白さとかれの美しさを際立たせている。
ゆっくりと、だが綺麗な姿勢と歩き方で、エンゼリカの王太子である父親にエスコートされる番は、途中立ち止まり、しかしすぐに歩き始めた。
涙の匂い。
ヴェールをあげられ、その顔を見る。
ぱっちりした瞳の美貌。
黒い瞳は涙で潤み、きらきらと揺れている。
美しい妃と麗しい王太子。
絵物語のヒーローとヒロインのようだ。
結婚が宣誓され、陛下から祝いとともに王太子の功績が発表された。
教育機関の整備と農地改革、福祉政策など、これらが王太子が諸国を回って視察して、王国に反映させた政策だと紹介された。
妃になったレノ様は、これから宜しくお願いしますと挨拶した上で、製造業技術者の育成とあわせて特産品のブランド化、高品質化に力を入れると宣言された。
そして、彼はヒトではあるがS級冒険者で、ワールドランドの王以上の戦闘力があるという。
何かのときには力になると約束して下さった。
誰だ?
レオ様が王太子で妃がヒトで不安だと。
次代の王からレオ様を下ろそうと言い出したのは。
とんでもない。
見ると、グリーン公爵の親族の伯爵が青い顔をしている。
グリーン公爵は望んでいないのに、自分の利益を皮算用して勝手に動いていたのだろう。
破滅するな、と誰もが確信した。
エンゼリカの王女を妃にしたドラゴニュートの長一家が続いて紹介される。
レノ様の親族らしく、よく似ている。
ドラゴニュート公国の誕生。
エンゼリカと強い縁を結び、ビースト王国は栄えるだろう。
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