生まれてすぐ劣等種と追放された俺が他国の王子の番として溺愛されて幸せになるまで

竜鳴躍

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世界で一番愛する人

「レオ、お疲れ様。」


夫婦の寝室。


母さんと小さな家で暮らしてた頃が嘘のように、立派で広い部屋で暮らすようになって。

生活も一変して。



なんだかいつの間にかこいつに絆されて、一緒にいることが当たり前になって。


レオがそばにいてくれなかったら、とても寂しい。



執務室で仕事をしているレオは、仕事を終わらせると、寝室に帰ってくる。


昼は子どものための縫物をしたり、特産品をどのようにクォリティを高めるか、みんなと話し合ってるけど(というか、俺はワールドランドの酒場でこういう肉が売れてたよーとか、人気あったよーって言ってるだけだけど。)、おやつの後は夕方までのんびり眠っているから。


お腹に赤ちゃんがいると、なんでか眠くなるものらしい。

あんまり寝すぎてもおなかの赤ちゃんが大きくなりすぎて難産になるからよくないらしいけど、休むのも大事。




「お医者さん、順調だって。やっと安定期に入ったよ。……それで。」


し…してもいいって。




レオの服を掴むと、レオがおでこにキスをした。





「まずは、夕餉に行こう。」


「うん。」


「今日は一緒にお風呂に入ろう。」


「うん。」


「この子……が産まれたら、お忍びであちこち行こう。シルビアもああ見えて、とても自由なんだ。婚約者の領地が緑豊かだから、下着姿で川に入って魚をとったり、木登りしたりしてるらしい。だから、レノもそんなに頑張らなくても大丈夫だ。やりたいこと、行ってみたいところ、教えてくれ。護衛はやっぱりつけないといけないが……。」


「ありがとう。俺も慣れてきたから、自由にさせてもらってるよ。今日の夕餉は、デザートは俺が作ったんだ。気に入ってくれるといいな。」



「本当か!それは楽しみだ。」




レオは、グリーン公爵の親族だったモス元伯爵のことを考えながら、レノを抱きしめた。

シルビアたちから報告を受けているし、警戒している。

勝手な皮算用をして、女王の王配の親族になって潤おうと期待して。俺たちを排しようと動いていたモス。

それが、とても重大な罪になることを十分理解できていなかったために、露見後、処分され、公爵家から絶縁された家。


処分の途中で逃げた男が、まだ見つからない。



忠告のために告げるべきか。

だが、身重な体に告げるのは躊躇われて。

まだ、レノは知らない。



幸せそうに笑うレノを抱きかかえて、レオは夕餉の間へ向かった。
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