異世界転移した性奴隷は若き辺境伯の愛に溺れる

竜鳴躍

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異世界転移者は性奴隷に堕ちる

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「クルス~。ご指名だよ~。」


「はーい。」


飲食店と売春宿が一緒になったような店は、男性冒険者の熱気でむんむんとしている。

ここら辺は魔物がよく出るし治安もそれほどよくないようで、冒険者ギルドもほど近く、戦いで気が立ってムラムラした男女は、こういう店にご飯だけでなく娼夫も買いに来るのだ。


「ん~~~~!本当にここの飯、さいっこー!」

「このテリヤキ?甘じょっぱいソースがおいしい!」

「カレーライスおかわりぃ!」


俺が広めたレシピで普通に飯屋としても、ここの宿は儲かってる。






「……ッ、」

匂いのキツイ男根を口であやしてやるのも、すっかり慣れて、苦ではあるができるようになったし。

自分で清めた尻の穴に雄を飲み込んで、サービスしてやるのも慣れた。

「ああっ、かわいい、すごいイイ、中、あったけぇ♡」

「あん、あんっ、あんっ!ああっ、いいっ♡いくぅ♡すごい…ッ!」


白いシーツにすっかり長くなった黒い髪を散らして、知らない男を体の奥まで招き入れて咥えこんで。

精を注ぎ込まれて、それが尻の穴から太ももに伝うのも。

それを見せつければ、客の満足度が上がるのも。

イイ振りも全て計算ずくで。


「良すぎる…。なぁ、一発じゃ終われねぇ…。いいか…。」

「延長料金払ってくれるならいいよ。」



俺はすっかり娼夫だ。


男に揺さぶられて見る月は、地球と同じなのに。

今は遠い。

時折、金属音が鳴るのは、俺の首に首輪がついているから。

俺は、この店のオーナーに買われた性奴隷だから。



初めての相手は、娼館のオーナーだった。








俺は優秀な人間だと、何でもできると、自分を過信していた。

裕福な家庭に生まれたが、実家のネームバリューで出世したくない。
自分の力だけでやっていくのだと。

一流大学を卒業し、一流の商社に入って、若くして出世していくものだと思ってた。

それが、大学こそ1流大学を優秀な成績で卒業したものの、何通ものお断りメール果てにそこそこ知名度のある会社に入社し、40手前になって、同期や後輩に出世レースを追い抜かれ。

今なら分かる。

俺は要領が悪かったんだ。

同僚や後輩にアドバイスしたところで、その成功は俺の成績にはならない。

所詮、空気が読めて、要領よく自分をアピールできたものの方が強い。

俺は、絶世の美少女だったらしい曾祖母にそっくりらしくて、若い頃は可愛かったから、そういうお誘いもあったけれど、全部逃げて来た。
職場のイベントや飲み会にさえも参加しなかったんだ。


真面目に実直にこつこつやっていれば、誰かが見てくれる、気づいてくれる、そんなのフィクションだけだって、なんでわからなかったんだ。

現実は気づいてもらえず、仕事ができる、俺なら管理職でもやれるという自信は、年々へし折られていった。

1人でやれると啖呵切って家を出たくせに、思い通りにいかなくて。
実家にもずっと帰れなくて。


「うわぁあ……。ちっくしょー!!40にもなって下っ端のままで独身童貞とか悲しすぎるだろう!どうしてこんな負け組に……。」

職場の帰りに酒を煽り、酔っぱらって人生の不満を叫びながら、電車のホームで足を滑らせて………。



パアアオオオオオオオオオ!!!!

「うわっ!人がッ!間に合わないっ!」
「だれかぁあ!」

あっ。やべ。俺のせいで遅延になる。ごめんなさい。社会のカスが人様に迷惑をかけてすみません。
じいちゃん、とうさん、母さん、姉さんたち。ごめん。





そして気が付いたらファンタジーなこの世界。というか中世ぽい。

そんな街のど真ん中の噴水のとこで寝っ転がってたんだよね……。


今にして思えば、というか、ずっと冗談だって思ってたけど、じいちゃんがひいじいちゃんとひいばあちゃんとじいちゃんたち兄弟は異世界からの異世界転生だって言ってたんだよな…。
異世界転生で身内や知り合いがごっそり日本に生まれたから、いつかは身内からまた向こうの世界に異世界転生者が現れるかも?って、かる~く言ってたのを、すっげええガキの頃聞いた気がする。

まさか俺にそれが当たるなんて。

「お。生きてた。」

「ひぃ!」

漫画とか昔のロックバンドでしか見たことない、ヒャッハーな外見の男が、俺の服をまさぐってる。

「死んでると思ってたから金目のモンいただこうかと思ったが、兄ちゃんもなかなかべっぴんさんだな?」

「なななな。金はやるから!かえして…っ!」

財布から金を取り出す。

「金ェ?そんなおもちゃの紙はいらねーよ。そのイレモノはよこせ。それで、逃がすわけにはいかないなぁ。兄ちゃんはかなーり高く売れそうだからな。」

「俺はひ弱だし、もうオッサンだし、そんな売れないよ!」

「オッサンなわけないだろ。嘘下手だなー。どーみても10代だろ。」

「えっ…。」


噴水に映した顔は、10代の頃のもので。
俺は、異世界転生じゃなく転移で。
しかも若返っていた…。


艶々の黒髪。

皺や染みのないぷるんとした肌。

眼の下に隈もない。


動揺している間に縛られて拉致られて、服を剥かれて、鉄でできた首輪をはめられ、オークションのステージにあげられて。

性奴隷の出来上がり。




オーナーとかいうロン毛の男にあっという間に組み敷かれ、フェラと尻で男をもてなすことを覚え込まされた。

そして、その翌日には体を磨かれて店に出されて、一日に何回も何人も相手をさせられて。


日本で、要領悪く、頑なに立ち回って来た自分が馬鹿みたいに思えて。

きっと何かの奇跡であそこに戻れるのなら、今の俺なら、出世のために体くらい簡単に差し出すだろう。




あれから、もう3年になる。




男相手に体を売って、体の奥に男の精をこびりつかせているような俺だけど、肉体労働や鞭で打たれるようなところではないからマシなのかもしれない。
俺は食堂のメニューにも貢献しているし、娼夫としても稼ぎ頭だし、最初は兎も角、1日1人の相手でも許されていて、ほかの人より扱いは良い。
そのうち身請けされるかもしれないし、最悪、年季が明けば自由だ。
それまでは、無事に生きることだけを考えるんだ。










その日は、朝から店が色めき立っていた。

「兄さんたち、なんか張り切ってるね。」

「スタンピードが近くの森で発生したっていうんで、辺境伯家が出陣したんだよ。」

「辺境伯って、すごくつよい伯爵?」

「そうそう、フォルテ辺境伯!」

「普段の客は冒険者だけど、こういう時は貴族の方たちもここに来るんだよ!見初められたらラッキーだよね!」

「貴族だろ?処女が好まれるんじゃ。」

「愛人でもいいじゃない!」

「しかしなんでこんな店に…。男だって貴族なら遊びはよくないだろうに。」

「クルスは分かってないなー。初陣の子やまだ若い貴族の子も戦いに参加するんだよ。もしかしたら死んじゃうかもしれないし、童貞のまま死にたくないじゃん。だから、思い出作り?男同士なら子どもができる心配もないし、需要はあるわけ。その代わり、その日は貸し切りだけどね!」

なるほどね。


そうして、夜には、いつもより豪勢な料理を出し、俺はキッチンを手伝った。

やっぱりローストビーフやチキンは欠かせない。

実家にいたころ、お祝いの時に食べていたホテルのフルコースをイメージして作っていく。


「おいしい…。」


カウンターに座った、10代?20代?くらいの若い騎士が食事を頬張る。

髪の色は親近感を覚える黒で、襟足のところで綺麗に切りそろえられている。

スッと通った鼻筋と、切れ長の瞳は鮮やかな青色で、睫毛が長い。

外国人の美少年モデルみたいだ。


「お口にあってよかったです。」

「これは君が?」

「はい。」


「君は所作も綺麗だし、こういう料理が出せるということは、かなり良い家の子息だったのだろう?なんでそういうことに…。」

首のあたりに視線を感じる。

「気が付いたら拉致されてオークションに出されましたので。拉致した者は犯罪ですが、この国では普通に人身売買はされているのですよね。オーナーは正当に落札したのですから、こうなった以上は、ここで生きていくだけです。年季が明けたら自由ですし、このままここで料理人になるなり、店を持つなりしますよ。もし、その時がきたら、贔屓にしていただけたら嬉しいですね。」


口直しのグラニエを出す。


「…………貴方がいい。」


「はい?」


「幸い、他の者は貴方を厨房側の人間だと思ってる。君に男にしてほしい。」



年下のイケメンから頬を染めて訴えられて、NOという娼婦はいるだろうか。
いるわけない。


精いっぱいの青年の手を引いて、二階の宿に上がり、拙い欲を受け入れる。

若い肌には細かい傷がついて、思ったよりも鍛えられた肉体をしていた。


「い、痛かったらすまない…。」

「だいじょうぶです、じょうずですよ…。こうみえても、ここで働いて3年になります。慣れているので平気です。」

「いわないで…。嫉妬する。」

「あっ」

グラインドが深くなり、ギシギシとスプリングが揺れた。

明日死ぬかもしれない若い命。
俺の体で多少の慰めになるのなら。

純粋な彼の頭を撫でて、愛しく思って。

若い性をたくさん受け入れた。


「きっと、戻ってくる…。そしたら、私一人のものになってほしい。」

「俺、高いですよ、きっと。」

「大丈夫…。」


あどけなさが残る顔を見送って。


まさか、そのピロートークを実現しにくるなんて。


この時の俺は微塵も思ってなかった。
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