異世界転移した性奴隷は若き辺境伯の愛に溺れる

竜鳴躍

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元性奴隷の日常

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元性奴隷の一日は早い。


朝、日が昇りかける頃に目覚め、身支度をするとキッチンに向かう。

最初はキッチンに入って料理をすることについて、城の料理人も他の人たちも拒否反応を示していたが、旦那様であるトーンとセバス様が『店で出ていたとても美味しい見慣れない料理の数々のレシピ開発者』は俺だと広めると、辺境伯家の騎士団員の数名が俺の料理を求め、その毒見・味見と称して料理長をはじめ料理人の方々が食すると、次にセバス様、侍女侍従の皆さんが一口…。

その結果、キッチンに出入りすることを許され、旦那様の朝食と賄いを作ることを許された。


今日の賄いは何にしよう。

野菜の酢漬けと玉ねぎを細かく刻んで、油と卵で作ったマヨネーズと和えて、自家製タルタルソース。

鶏むね肉を甘酢で漬け込んでおいて、お昼にあわせて揚げ焼きにしよう。

アジフライの準備もして、アジフライ定食かチキン南蛮定食にすればお腹も心も満足するだろう。

女性でも重労働だし、騎士の皆さんもいっぱい食べたいはず。

くずやさいと骨でとったダシで作ったミネストローネスープがあれば十分かな。
朝ごはん用にたっぷりつくったから、皆の賄いにも回せそう。



茹で卵をつぶしてマヨネーズと和えて、キュウリを塩もみしたものとサンドイッチ。

フライドポテトとオニオンリング(皆も食べるから大量に)。

自分用と旦那様用に作る。



朝ごはんの準備が出来た頃、トーンがダイニングに現れた。

ビシッとした軍服。かっこいいな。

「おはよう、クルス。今日もおいしそうな朝食、ありがとう。一緒に―――――」

「いえ、立場を弁えておりますので。そういうわけにはいきません。それでは。」


自分用のサンドイッチを持って部屋に入り、セバスさんが準備した今日の分の書類整理をサンドイッチを食べながら終わらせる。

それからまたキッチンに行って、シェフたちが夕餉の仕込みをする傍ら、チキン南蛮と揚げ物を揚げて(作り方をシェフたちに教えて)、自分も賄いをつまんだら、軽くこの国の歴史と言葉の勉強。



書架から植物の図鑑を借りて、植物の苗を購入、または冒険者ギルドに発注。


与えられた温室と裏庭で薬草を栽培して、成分研究。

漢方の類ならすぐに用意ができるかもしれない。

器材が整えば、血液から製剤を作るのもアリかも…?


とりあえずできたハーブで石鹸を作ってみる。

衛生環境も大事。



夕飯も自分の分を作るついでに多めに作って、食べて片づけたらお風呂に入っておやすみなさい。




トーンと毎日朝しか会っていない気がするけど、こんなものだろう。












「おかしい…。クルスと毎日会話らしい会話すらできていない。」

「今は信頼を得るときなのです。我慢なさいませ。クルス様は頑張っておられる。少しずつ味方も増えておりますよ。ご飯と石鹸に心を奪われた者が多いようですから。」


「そうか。」


「旦那様もしっかりなさいませ。」


トーンはため息をつく。





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