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第二王子のセイ=ロン=ティーポット
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私の名前はセイ=ロン=ティーポット。
ティーポット王国の第二王子である。
今、私は不審な兄の側近の後をつけているところである。
心の中でモノローグを語りながら、柱の影からオランジェの後をつける王子の髪は銀髪で、ダージと比べると小柄で細身。
金髪に青い眼でがっしりと長身の父王に似た兄と違い、銀髪に金色の目の小柄なスレンダー美人である母王妃に似た2つ下のこの弟殿下は、こうして物陰に隠れればすっぽりと身を潜めることができる。
しかし、いくら城の奥深くとはいえ、鍛えられた騎士であるオランジェに気付かせないのには理由があった。
セイは、生まれつき異様に気配が薄い。
しかも、足音を消して歩くのがカッコいいのでは?と厨二病をこじらせた時期があり、その上、才能がありそうだからと隠密術を修得させられた。
出来上がったのは、『何故そこに王子』『いるかいないか分からない』と揶揄される透明人間王子である。
実際は透明ではないが。
(むむむ、医務室だと?誰か体調が悪いのか?実は兄上は貧弱なのか?だったらいいなあ。)
二親とも同じでありながら、正直兄弟仲はよくはない。
(しかしオランジェのやつ。実家が破綻して爵位返上になって、兄上から離れると思ったのに…。どうやって立て直したんだ。全く。間抜けな父親と違って兄の方はガードが硬いんだよな。もう一人の側近も抜け目がないし、兄上から力を削ぐ予定だったのに……。)
自分が王位につきたいセイは、怪しい動きをするオランジェを眺める。
そして彼こそが、ペコー伯爵家が困窮する原因を作った犯人だった。
しかも、『兄を陥れたい』という理由で…。
困窮した伯爵家がどれだけ辛いのか。
爵位返上するということが、貴族にとってどれだけたいへんなことなのか。
その先、彼らがどうなってしまうのか。
全く想像できていない彼は、ちっとも自分が悪いことをしたという認識がない…。
セイが見つめる中、オランジェは引き出しから何かを取ると、隊服の上を脱ぎだした。
ぷつ、ぷつ。
ボタンが外れていく。
ふぁさっと上着が外され、露わになった赤い果実に目を奪われる。
男の体のはずなのに艶かしい。
「!」
筋骨隆々とまではいえないが、引き締まった体。
お腹の腹筋は割れ、胸もなだらかでいて筋肉の丸みがある。
芸術的なボディライン。
そして、乳首が赤い。
それは、まるで小さなさくらんぼ。
(あ。ああっ!)
セイは下半身に血が集まるのを感じた。
(くそっ!?どうして…っ。男の体なのにっ。)
柱の陰で前かがみになる。
そして、羞恥に身悶えている間にオランジェは戻っていったのだった。
ティーポット王国の第二王子である。
今、私は不審な兄の側近の後をつけているところである。
心の中でモノローグを語りながら、柱の影からオランジェの後をつける王子の髪は銀髪で、ダージと比べると小柄で細身。
金髪に青い眼でがっしりと長身の父王に似た兄と違い、銀髪に金色の目の小柄なスレンダー美人である母王妃に似た2つ下のこの弟殿下は、こうして物陰に隠れればすっぽりと身を潜めることができる。
しかし、いくら城の奥深くとはいえ、鍛えられた騎士であるオランジェに気付かせないのには理由があった。
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そして彼こそが、ペコー伯爵家が困窮する原因を作った犯人だった。
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その先、彼らがどうなってしまうのか。
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ぷつ、ぷつ。
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