笑うとリアルで花が咲き泣くと涙が宝石になる化け物の俺は、おひとり様を満喫しようと思っていたのに何故か溺愛されています。

竜鳴躍

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もしかして…

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「リリアン、大丈夫?」

リリアンに許可をとりながら上着と靴を脱がせて、公爵家の客間のベッドにリリアンを休ませる。
侍女に指示をしたからレモン水をもってきてくれるはず。


「ありがと…カカ。楽になった。」


「大丈夫ですか、リリアン様!」

ケイトさん、それにグレイシャス叔父さんが駆けつけてくれた。


「叔父さん、向こうは大丈夫?」

「姉さんや母さんたちが王太子サマあいつの相手をしてるから大丈夫だろう。リリアン、怖かっただろう。まさかアイツがオリーブ嬢を連れて現れるなんてな。婚約者にしたんだから当然か…。詰めが甘かった、すまない。」


「……オリーブはどうでもいいんです。あの……あの人が…………とても怖くて。」


「あの人って……ストーン=ウェル=グリム…王太子殿下のことかな?」


「すとーん…うぇる…いし…い。いしい!!!!!!!!」

ふぅっとリリアンが気を失ってしまう!


「リリアン!!しっかり!大丈夫、僕もアイツだいっっつつつきらいだから!!!!!大体わけわかんないよ、『私には運命の人がいるんだ』『カヅゥヤのために私は生まれた』とか意味不明!男を見る目がしめっぽくて気味が悪いし!気が付けば尻を触ってくるし!幼児のうちからだよ??そんなエロ幼児いる???勉強はできる方だし外面はいいけどあんな気味が悪いのの側近なんかできないよ!いくら親戚でもね!親戚で本性が見えてるからこそ!だから不敬だなんて気にしなくていいよ!みんなアイツが嫌いだから!」


「うぅ…、けっていてき…!」


がたがたがたがたがた。





「リリアン様…。この国には昔から、『別の世界からやってきた魂』の話があります。」

どきっ。ケイト!?

「私の実家は薬を扱っていますから…、『精神を病んだ』『子どもが妙なことを言っている』と治療薬を求めた家族が駆け込んでくることもありました。けれど、問診してみると、理路整然としていて、精神を病んでいるとは言い難い。そういう子は大きくなってアレは夢だったとかいうようになるけれど、共通しているのは『天才』だったのです。それまでこの世界にはなかった新しい食材、新しい食べ物、新しい便利な道具…。普通であれば少しずつ発展していくものが、こう、階段を飛ばすように…彼らによって進歩していく。彼らは子どもの頃、こう言っていたそうです。『ここではない、ここより文明が発達した別の世界で死んで、その知識を持ったまま、この世界に生まれ変わったのだ。』と…。」


「まさか。いや。でも確かに…、電気や水道はいつのまにか整備されていたな…。」

「リリアンさま、私、ずっと不思議だったのです。確かに旦那様たちは酷いとは思いましたけど、衣食住に困ることはなかったし、暴力とかはなかったじゃないですか。奥様とお嬢様の暴言はありましたけれど…。リリアン様が過呼吸になってしまうほどのトラウマであれば、むしろ女性にこそあってもおかしくないのに、特に男性、細身で長身で眼鏡の男性をリリアン様は恐れる。前世でそういう男性と何かあったのなら、納得できます。リリアン様、私たちリリアン様をお守りしたいのです。もし私の思い違いであれば申し訳ありません。………リリアン様のご事情をお聞かせ願えませんか?もしかして、王太子殿下がトラウマの原因なのではないですか?」

「確かに、あいつの言っていることも前世の記憶があるというのなら理解できる…。リリアン、何を言っても驚かないから、トラウマの原因のヒントを教えてくれないか?」


ああ、名探偵ケイト…。
そうか、庶民はおいそれと病院にいけないから、まずは『かかりつけ』の薬を扱っているお店に相談に行くんだね…。




あの家では言えなかったけど…。


今なら言えるだろうか。



「お、驚かないで聞いてくれる…?」

「もちろん。」



「俺は前世で榎木和哉という服とお化粧の専門家だったんだけど…。」




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