俺がお前を王にしてやる―隠れオメガクイーンは勇者様―

竜鳴躍

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結局できなかった………

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ちゅん


ちゅん。



小鳥が囀る。

柔らかい朝の光。



なのになぜ。俺たちは夜着をしっかり身に着けたまま、ただ添い寝をしているのでしょうか。

(薬をやめたばかりでヒートがきてないから??でもフェロモンは出てると思うけど…!アーサーもお日様のいい匂いがするし…!)


「アーサー。俺ってそんなに魅力がないかな?」


綺麗な長い睫毛。アーサーの寝顔を見ながらつぶやくと、菫色の瞳がカッと見開いた。



「そそそそそそそそそそんなこととぜったいになない!!!!ローゼは魅力的だよ!できなかったのは僕が意気地なしだからでっ!ごめん、こんな童貞拗らせた男で!今夜こそ頑張るから!」


「だけど………考えたら俺たちって、もしかしてまともに閨教育を受けてないのかもしれない。俺は前世は既婚者だったから経験がないわけじゃなかったけど。大体あいつが勝手に突っ込んで勝手に盛り上がってぜんぜん気持ちいいことなんかなかったし…。早く終わればいいとしか思ってなかったから、どんな風だったかなんてよく覚えてない。…………頼りにならなくてごめん。」


「いやむしろ、あんな奴とのことを覚えてないほうがこっちはいいというか!でもあああ、僕は前世でも童貞だったから………。」









「ん?なんだお前らうまくいかなかったのか。仕方ないな。」

なぜ朝ごはんの席でこの話題。


今日のモーニングはサラダにヨーグルト、紅茶にパン、スープに目玉焼き、ベーコンである。

ちなみに、アキレス陛下の斜め向かいにはリングス公爵。


上品に食事をもくもくと食べている。


公爵領は近いから、ここに住んで、通いでいっているらしい。
王子だった頃からついていた側近がいるから、不在でも安心できるのだとか。


「今更閨教育とか……ありえないですよね。」

「すまんなぁ。俺が気づいていたらよかったんだが。俺もイスリスも教育なんか受けなくてもできたもんだから、教育するもんだって意識がすっぽ抜けてたわ。」



「お父様……なんかアドバイスください……。」



「そんなこと言われても、俺は男と経験はないし………。」



「貸しましょうか?」


公爵の声に、皆集中する。



「貸しましょうか?その手のおか……蔵書はたくさん持ってますよ。なんせ独り身ですからね!私も実際の経験はないですけど、妄想がはかど………とても参考になりますよ!」




(うーん。アキレス陛下が好きな公爵の蔵書ってジャンルが偏っている気がするけど…。まぁいいのか…。)





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