無理です!僕は絶対にこんな屑駄目王子の嫁になりませんからね?

竜鳴躍

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回想 面白いヤツ、気になるやつ、好きなやつ

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俺は産まれたころから両親に愛されていない。

何故なら、俺は性格も見た目も、両親の嫌いなおじいさまにそっくりだったからだ。


俺には一つ上のお兄様がいた。

母親にそっくりの顔の、きれいな男の子。

だけど、甘やかされて横暴で、それを両親は咎めもしない。まるで獣だ。


存在すら忘れられた俺とは違い溺愛された彼は、『最悪』だった。




欲張りで、プライドが高く、横暴で、嫉妬深く、自分勝手に他人を傷つける。


国民のことを何も考えられない、頭の悪い両親も大概だったが、こいつが跡継ぎなんて、この国はおしまいだ。




おじいさまが生きていた頃は、俺はおじい様に守られて離れで育った。

その後は、城の使用人たちが、おじいさまの命を守って育ててくれた。


髪を伸ばして顔を隠し、地味にしていたから、ミラーは俺を気に留めなかった。




王子へ教育を行う者も、こっそり俺を教育してくれた。


おじい様は亡くなる時、俺に神獣を託し、国を託した。

皆の思いは一つ。


俺の両親を下ろし、ミラーを下ろし、俺が王になること。




国政に無関心な父親の代わりに影で執務を行い、国民の生活に問題がないようにする。

あのバカ兄に虐げられた者の治療は、俺が神獣の力で行ってきた。





そして――――――――そんな灰色の毎日の中。


俺は天使に会った。




ハイリ=クロス。


あのバカ陛下のとばっちりを一番受けている宰相の次男。



俺はすぐわかった。

あいつの婚約者候補で無理やり集められたんだって。

それが嫌で、メイクで容姿をごまかしてるんだって。



元の顔は分からなかったけど、俺を見るなり、興奮して駆け寄って来た。


『あなたも、あなたもっ、同じですねっ!』



俺が生き残るために偽っているということで、親近感を覚えたらしい。

そして、目の前で起こった惨劇で気になっていた二人が治癒されていてホッとしたと。



『あっ、あのっ。神獣様って、もふもふ、ですか?』

『もふもふだぞ。触らせてやろうか。』


神獣も彼を気に入ったようだ。


『うわぁあ。もふもふ!柔らかい!お日様の匂いがするう!』

『フフフ。お前、気に入った。お前には私の友人を紹介しよう。』


神獣が尾を振ると、そこには精霊が現れた。

精霊は彼の瞼にキスをして、彼の瞳に虹色の虹彩が浮かぶ。


『わぁぁあ!精霊さん可愛いい!ありがとうございます。これからよろしくねっ!』


何だ面白いヤツだな。




俺たちは友達になった。




婚約者候補になった奴は、エリザベートを除いて、みんな態と見た目を損なっているらしい。
おおよそエリザベートで確定なのだそうだが、18になって確定するまで気が抜けない。

定期的にお茶会に呼び出されては、彼は抜け出して俺と遊んだ。


同じ年頃の子どもと接点がない俺が、唯一遊んだ相手。

本を読んだり、鬼ごっこをしたり。




なんだろうか、この胸のときめきは。



小麦の冷害には頭を抱えたが、ハイリが温めたらいいんじゃないかって、精霊にお願いして土地を温めてくれて大事がなかった。

俺たちは影から二人で国を動かしていた。



時々俺の信者が暴走してミラーを襲った。

それをハイリが助けた。

見殺しにしてもいいんじゃないかと俺は思ってしまうが、あんな奴を助けるなんて、なんてハイリは優しいんだ。

そうだな、あいつは簡単に殺すよりも、今までの報いを受けさせて死ぬまで辛い思いをさせる方がいいな!




能力を隠して通う学園は楽しいものではない。

だが、ハイリと一緒だから楽しい。





愛してる!

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