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隣国の王子様
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「ジュエル=リリー=シャイニー王太子殿下。ようこそいらっしゃいました。」
純白の竜がひく馬車ならぬ竜車が天空から降り立つと、ざわめきを飲み込む音が聞こえた。
周囲の者は、チラチラとそれを見ずにはいられない。
長期にわたり、天空の国に閉じこもり、もはや伝説と言われていた『天使の国』。
その国が開国をしたのは突然のことだった。
子どもだったジュエル殿下は国王に誘われ、各国との外交の調印式に出席していたが、どちらかというとジュエル殿下が主で国王陛下が誘われているのではないか、という不思議な雰囲気があった。
そしてそれはすぐに確信に変わった。
「アクアリウム王国の国王、鳳雅だ。まさか我が国で神の山として崇められてきた場所の頂に『天使の国』が在ったとは。こちらは我が息子で、次期国王となる予定の鳳嵐である。これから隣国同士、仲良くやろうではないか。」
「こちらこそ、仲良くしましょう。こちらはうちの王太子のジュエルです。年齢が近い王子同士、よい友達になれるとよいのですが。」
「なんと美しい王子だろう。嵐、ジュエル殿下を案内してやりなさい。」
「わかりました。殿下、隣の部屋に子ども用の宴会場があるのです。背の低いテーブルに美味しい料理が並べられているので、自分で選べますよ。行きましょう。」
「わぁい。ねえ、お魚はある?海のお魚!シャイニー王国はお山にあるから海もないし、海のお魚も食べたことがないの。外にはいろんなものがあるよね!よかったぁ、開国出来て!お父様を説得した甲斐があった!悪い人が入れない結界を張ったからいいでしょ、ってプレゼンしたの!」
にっこりと何事でもないようにさらっと言ってのけた同い年の王子に私は驚いた。
誰よりも美しく、才能あふれる純真な王子。
それは、私の心に、赤い薔薇を咲かせた。
「久しぶり、嵐!出迎えありがとう!」
竜車から降り立つジュエルの、益々輝いた美貌!
王太子殿下らしくスッとしたいでたちに、差し出される手。
その手に応える手を出して、握手を交わしながら、完ぺきな王子の中に秘められた輝く心を感じる。
ジュエルをエスコートした赤毛の男はジュエルの従兄弟で公爵家の令息、そのほかにも2人の側近がジュエルの次に降りてくる。
「今夜は夜会になるが、滞在の間、今回こそ海にお連れする予定だ。楽しみにするといい。」
「楽しみです。」
にっこりとほほ笑むその笑みは、高貴な笑みでありながら、心からのものだと感じられた。
ああ、知っているよ。
同性でも子が持てる時代。
私が貴方を求めたら、貴方は応えてくれるだろうか。
純白の竜がひく馬車ならぬ竜車が天空から降り立つと、ざわめきを飲み込む音が聞こえた。
周囲の者は、チラチラとそれを見ずにはいられない。
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その国が開国をしたのは突然のことだった。
子どもだったジュエル殿下は国王に誘われ、各国との外交の調印式に出席していたが、どちらかというとジュエル殿下が主で国王陛下が誘われているのではないか、という不思議な雰囲気があった。
そしてそれはすぐに確信に変わった。
「アクアリウム王国の国王、鳳雅だ。まさか我が国で神の山として崇められてきた場所の頂に『天使の国』が在ったとは。こちらは我が息子で、次期国王となる予定の鳳嵐である。これから隣国同士、仲良くやろうではないか。」
「こちらこそ、仲良くしましょう。こちらはうちの王太子のジュエルです。年齢が近い王子同士、よい友達になれるとよいのですが。」
「なんと美しい王子だろう。嵐、ジュエル殿下を案内してやりなさい。」
「わかりました。殿下、隣の部屋に子ども用の宴会場があるのです。背の低いテーブルに美味しい料理が並べられているので、自分で選べますよ。行きましょう。」
「わぁい。ねえ、お魚はある?海のお魚!シャイニー王国はお山にあるから海もないし、海のお魚も食べたことがないの。外にはいろんなものがあるよね!よかったぁ、開国出来て!お父様を説得した甲斐があった!悪い人が入れない結界を張ったからいいでしょ、ってプレゼンしたの!」
にっこりと何事でもないようにさらっと言ってのけた同い年の王子に私は驚いた。
誰よりも美しく、才能あふれる純真な王子。
それは、私の心に、赤い薔薇を咲かせた。
「久しぶり、嵐!出迎えありがとう!」
竜車から降り立つジュエルの、益々輝いた美貌!
王太子殿下らしくスッとしたいでたちに、差し出される手。
その手に応える手を出して、握手を交わしながら、完ぺきな王子の中に秘められた輝く心を感じる。
ジュエルをエスコートした赤毛の男はジュエルの従兄弟で公爵家の令息、そのほかにも2人の側近がジュエルの次に降りてくる。
「今夜は夜会になるが、滞在の間、今回こそ海にお連れする予定だ。楽しみにするといい。」
「楽しみです。」
にっこりとほほ笑むその笑みは、高貴な笑みでありながら、心からのものだと感じられた。
ああ、知っているよ。
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