王太子殿下は聖女でアイドル様。今日も無邪気に魅了します?

竜鳴躍

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苛立ち

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「本当に何なんだ、あの側近たちは。」

ジュエルともっともっと親密になりたい。

取引相手で隣国の王子というだけでなく、親友、いや、恋人になりたいのに。
アプローチをかけようとすると、必ず誰かが邪魔をする。


ジュエルを中心に鉄壁のガード!


アナベル=シュタイナーは分からないが、マリウス=ユピテルもケイン=マクスウェルもどうみてもジュエルを愛している。
マリウスはどちらかというと敬愛が強そうなので、一番のライバルはケイン=マクスウェルかもしれない。
彼らは互いに牽制するのではなく、協力関係にあるようだ。

酒に酔わせて介抱して、あわよくば既成事実に持ち込みたいが、そうでなくても距離をぐっと近づけて、恋の相手として意識させたかったのに。


ケイン=マクスウェルとずっと一緒だし!
ダンスも誘えなかったし!
寝所にまでケイン=マクスウェルがいるし!


男同士でも恋愛や結婚の問題はなくなったが、とはいえ、友情との境目が曖昧で、特にジュエルのような天然さんには意識させるのが難しいというのに。

王太子で清濁併せ吞む立場でありながら、純真無垢なジュエル。


私は彼自身を愛しているし、彼の才能も国にとって有益だ。
幸い私には弟がたくさんいるから、私が王配になっても何の問題もない。
彼を手に入れられるなら、私の持つ権力くらい、いつでも捨てられる。

そう、私は愛している。


一目りりたんを見たその瞬間、あ、これはジュエルだ。と気づけたくらいには。



あんな天使が他にいてたまるか!
あんな可愛い子が女性のわけがない!

今回、全国ツアーの日程と外遊の日程と場所が一致したことで確信した。

ジュエル程の天才であれば、自分の性別を変える魔法くらい、気軽に使える気がする。
それに、他のメンバーも側近たちにそっくりじゃないか。


私の愛を甘く見てはいけないよ。



あー、私の手をとってくれないのなら、全世界に正体をばらしちゃうかもしれないなー。






翌朝。

朝餉の席に彼らが現れた。

侍女の手を借りず、みんなしてジュエルの客室の風呂で入浴したらしい。
羨ましい。

ジュエルのきめ細かい肌、その秘められた場所も見たなんて…。

ジュエルの恥ずかしい場所の色は何色だろう。
その胸の突起もささやかに、同じような綺麗な桃色に違いないな。

けして軟弱ではないが、鍛えられ過ぎてもいないジュエルの体は、芸術品のように完璧だろう。


「おはようございます。」

「昨日はよく眠れましたか。」

「はい。ありがとうございます。」

「それはよかった。二日酔いもなさそうですね。この後、海へお連れしましょう。海の側には町があり、海産物の加工工場もありますし、おいしい海鮮料理を出す店も多いですよ。昼過ぎには次の場所へ移動を始めるのですよね。それまで、おすすめの場所に案内します。」

「助かります。」



ふあー、ニッコリ笑顔がキラキラ、可愛い。可愛すぎる。
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