王太子殿下は聖女でアイドル様。今日も無邪気に魅了します?

竜鳴躍

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心中

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「いやぁ、竜車の中って広いんだね!表側からは分からなかった!簡易キッチンにシャワールーム、お手洗いまであって座席が寝台にもなるとは。」

竜車に乗り込んだ鳳嵐はキョロキョロと中を見回して、驚きの声をあげる。

もちろん上等な素材、機能もそうだが。

「ちっとも揺れないからお尻も痛くならないし、車内の温度も涼しくて快適だし。これは車自体も素晴らしいが、ジュエルの魔法かな?」



「車内は空間拡張の魔法と冷暖房の魔法と空気清浄の魔法がかかっているよ。僕の魔法だけど、魔法陣を組み込んでいるんだ。揺れないのはサスペンションの柔軟性とシャシーの剛性、静粛性と弾力性そしてグリップ力も備えたタイヤ。ソファもスプリングが入っててふわふわでしょ。背もたれも人体構造を計算して背中にフィットする丁度良い角度にしたし、クッションを背中に置けばもっと快適になるんだよ。あと引手が竜だから、所によっては飛ぶからね。空気抵抗を受けずに竜とともに飛べるように、空中ではタイヤを格納して翼が出てエンジンが」

「ごめんね、ジュエル。私はとんでもないお馬鹿さんだったようだ。理解できないよ。とにかくジュエルがすごいってことは分かったよ。」


「嵐殿下が望んでもこの技術は国外には売れませんので。」
マリウスがぴしゃりと締める。

「うちの国に入りたい場合は、観光用の竜車がふもとまで迎えに来るよ。悪意を持った人間は入れないから、もし入国できなければ、ふもとまで送り届けてあげるし、夜間なら出入り口の近くにちょっとした宿があるからそこで泊まってもらう感じなんだよ。」

「悪意というのはどのくらいなんだい?シャイニー王国にはジュエルみたいに心が綺麗な人しか住んでいないの?」

「友達同士で喧嘩したり、悪口を言ったり、私が私がってするくらいの人たちはいるかな。国民のための革命なら機能しないと思うんだけど、自分の利益のために国家転覆をはかったり、反逆だったり、侵略だったり、技術を掠め取ろうとか詐欺をしようとか横領しようとか傷つけようとか、あやめようとか…。そういう極めて悪い行動はできないようになっているよ。だから、そういう人は入国できない。」

「へぇ、そしたら王子の妃になりたいからって、他の候補をごろつきに襲わせて顔や体に傷を負わしたり、オトメを奪ったり、階段から落としたりして殺そうとしたりするような人はいないんだね。」


「ええ、嵐、そういう令嬢いるの?やっぱり女の子って怖い…。」




キャッキャと向かい合って話をする王子二人。



「………。」



「ケイン、妬いてるなら妬いてるって言った方がいいと思うよ。」


「私はハラハラしていますよ…。ああ、私の神!素晴らしすぎますが空気を吐くように吐かないで…!」

マリウスはぎゅっと胸を押さえている。



「今日の宿で皆、一緒にお風呂に入るのかな?私も一緒に入っていいでしょう?追加メンバーなんだし!」


「ダメ」

「ダメです」
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