くず勇者にざまあ。虐げられた聖者に一目ぼれした魔王の側近はやり直す

竜鳴躍

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グラディウス=ジャスティンの学園生活

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「きゃあ♡今日もかっこいいわ。」
「素敵ね、ジャスティン様は。」

「勇者だなんて、私たちとは違うよな。」


貴族が通う王立の学園の初等部で、俺を知らない者はいない。


宿題はユースに任せてるし、テストは学園での俺の奴隷が俺の名前で受けてくれてるし、実技は楽勝だし。

学園は俺の王国だ。



馬車を降りて、下々の者に手を振り、応えてやる。

俺は完全無敵のイケメンだからな。仕方ないな。


俺を見て色めき立つ令嬢たちの中に、俺の奴隷がいる。




ちっ…。なんで俺の婚約者があんな女なんだ。


茶色の髪を三つ編みにした、眼鏡で地味な女。

うちの伯爵領と取引があるのか知らないが、勉強だけはできるブス。


俺は勇者だ。

将来は魔王を討ち滅ぼす男、救世主だぞ。


俺が魔王を討ち取った暁には、あんな女捨てて、王女と結婚してやる。




それまでせいぜい利用するだけしてやる。


俺に惚れてるんだろう?


お前の答案は俺が書いてやるから、お前は俺の名前でテストを受け続けろよな。



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