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閑話 セリーナ王女
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16歳になったセリーナ王女は、少女からレディに成長していた。
国民に祝福され、侍女とともに嫁入りをしたセリーナは、神々しくも美しく、優しいルシフェルのエスコートでデイユのお城へ入り、余りの美しさに頬をバラ色に染めた。
「まあ………!」
森の奥なのに、光に溢れ、花が咲き、妖精が舞う。
その中にある城は、真っ白で輝いていて。
「ここが君のお部屋だよ。侍女の部屋とつながっているからね。それから、君にあげた転移の指輪があるでしょう?ここはまだ外とは隔たりがあるから、転移でいつでも向こうに遊びに行っていいからね。」
その代わり、君に専属の護衛をつけるよ。
「ウイル!ウィス!」
空中にポンと、羽の生えた白い猫が現れた。
「可愛い!」
「お妃さま、宜しくにゃ。」
「私たち、お守り頑張るにゃ。」
「彼らは光の精霊だよ。ずっとそばに置いてね。」
はら、はらと涙がこぼれる。
「あら、わたくしどうしたのかしら。」
大事にされて、嬉し泣きね。
「わたくし、何故か自分は政略結婚で悲しい結婚をすると思っていましたの。わたくし、幸せですわ。ルシフェル様、お慕いしております。」
「僕も君が愛おしい。大切にするよ。」
まだ若い妻には、おでこにキスをするだけ。
交わるはずのなかった二人は、幸せそうに寄り添った。
国民に祝福され、侍女とともに嫁入りをしたセリーナは、神々しくも美しく、優しいルシフェルのエスコートでデイユのお城へ入り、余りの美しさに頬をバラ色に染めた。
「まあ………!」
森の奥なのに、光に溢れ、花が咲き、妖精が舞う。
その中にある城は、真っ白で輝いていて。
「ここが君のお部屋だよ。侍女の部屋とつながっているからね。それから、君にあげた転移の指輪があるでしょう?ここはまだ外とは隔たりがあるから、転移でいつでも向こうに遊びに行っていいからね。」
その代わり、君に専属の護衛をつけるよ。
「ウイル!ウィス!」
空中にポンと、羽の生えた白い猫が現れた。
「可愛い!」
「お妃さま、宜しくにゃ。」
「私たち、お守り頑張るにゃ。」
「彼らは光の精霊だよ。ずっとそばに置いてね。」
はら、はらと涙がこぼれる。
「あら、わたくしどうしたのかしら。」
大事にされて、嬉し泣きね。
「わたくし、何故か自分は政略結婚で悲しい結婚をすると思っていましたの。わたくし、幸せですわ。ルシフェル様、お慕いしております。」
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