15 / 72
リーゼロッテお姉さまに叱られ、天然王妃様は息子のために頑張っちゃう
「ロイ!貴方という人はなんて情けないの?相手が鈍感なら、ストレートに言えばいいだけじゃないですこと!『結婚してくれ』『自分の妃になって欲しい』この二つ、ふ・た・つがなぜ言えないのかしら!!!このヘタレ!!!」
城に戻ってその足で母上の部屋を訪ね、シンとの状況報告と今度うちに招くことをお伝えしたら、その場にいた姉(23歳・出戻り)に罵られた。
オレンジを通り越して朱に近い髪色に緑の目。
たてがみのようにふわりとした長い髪を靡かせ、烈火のようだ。
「リーゼロッテお姉さま!私だってここまで、ここまでは出かかってるんですっ!」
喉のところを押さえて訴える。
「でも、あの……穢れを知らない吸い込まれそうな菫色の瞳を見ていると……言葉に詰まってしまって。だって、シンは王妃になんかなりたくない!って言ってるんですよ。拒絶されるのが怖いんです!ええ、ヘタレなんですよ!」
「ロッテもロイも喧嘩はおやめなさい。ロイは本当に色事だけがだめねぇ。まあ、ロッテの元旦那様みたいに下半身がだらしないよりはいいんじゃないかしら。」
お姉さまの旦那様だった西の国の王子様は、男爵令嬢に現を抜かし、あまつさえ子までこしらえていたことが結婚式の日に発覚し、お姉さまはその場で式を中止にしたのだ。
お姉さまの言うことは正論だけど、そのうっぷんまで私にぶつけるのはやめてほしい。
赤毛を上品にまとめたお母さまは、姉弟喧嘩にうんざりしている。
「お母さま!あんな屑の話はやめてくださいますか!私はもうウンッザリ。いっそ私も女の子と結婚しようかしら…。」
「まあまあ、貴方にもいい縁談があるのよ。北方の国の方で、それはもう妖精のようにきれいな方とのことよ。あと一度だけ、頑張ってみましょうよ。」
「フン!わたくし、軟弱者はお呼びではありませんわっ!仕方ないから会いますけど、期待しないでくださいましね!」
ふんすふんすと、淑女にあるまじき勢いで姉が去っていった。
「母上、姉上の初恋は確か……筋骨隆々の騎士団長(現在50歳、既婚者)で、無骨な俺様キャラだったと思うのですが。好みとはかけ離れすぎていませんか?」
「見た目はそうですわね。でも、中身までそうとは限りませんよ。それよりも貴方のことです。私にお願いがあるのではないですか?」
「はい。母上に、王妃の仕事が辛いだけじゃないことを伝えてもらいたいのです。少しでも……王妃になってもいいかなって思ってほしいから…。」
「ロイはシンに王妃になって欲しいのね。」
「愛のために私が王太子から降りる、ということも考えました。でも、シンの民を想う心、様々な政策。王妃として隣に立ってほしい。一緒にこの国をよりよくしていきたいのです。」
「分かりました!任せてっ!楽しくて面白い姑だって見せたらいいわよね!?」
たのしくて?面白い?
城に戻ってその足で母上の部屋を訪ね、シンとの状況報告と今度うちに招くことをお伝えしたら、その場にいた姉(23歳・出戻り)に罵られた。
オレンジを通り越して朱に近い髪色に緑の目。
たてがみのようにふわりとした長い髪を靡かせ、烈火のようだ。
「リーゼロッテお姉さま!私だってここまで、ここまでは出かかってるんですっ!」
喉のところを押さえて訴える。
「でも、あの……穢れを知らない吸い込まれそうな菫色の瞳を見ていると……言葉に詰まってしまって。だって、シンは王妃になんかなりたくない!って言ってるんですよ。拒絶されるのが怖いんです!ええ、ヘタレなんですよ!」
「ロッテもロイも喧嘩はおやめなさい。ロイは本当に色事だけがだめねぇ。まあ、ロッテの元旦那様みたいに下半身がだらしないよりはいいんじゃないかしら。」
お姉さまの旦那様だった西の国の王子様は、男爵令嬢に現を抜かし、あまつさえ子までこしらえていたことが結婚式の日に発覚し、お姉さまはその場で式を中止にしたのだ。
お姉さまの言うことは正論だけど、そのうっぷんまで私にぶつけるのはやめてほしい。
赤毛を上品にまとめたお母さまは、姉弟喧嘩にうんざりしている。
「お母さま!あんな屑の話はやめてくださいますか!私はもうウンッザリ。いっそ私も女の子と結婚しようかしら…。」
「まあまあ、貴方にもいい縁談があるのよ。北方の国の方で、それはもう妖精のようにきれいな方とのことよ。あと一度だけ、頑張ってみましょうよ。」
「フン!わたくし、軟弱者はお呼びではありませんわっ!仕方ないから会いますけど、期待しないでくださいましね!」
ふんすふんすと、淑女にあるまじき勢いで姉が去っていった。
「母上、姉上の初恋は確か……筋骨隆々の騎士団長(現在50歳、既婚者)で、無骨な俺様キャラだったと思うのですが。好みとはかけ離れすぎていませんか?」
「見た目はそうですわね。でも、中身までそうとは限りませんよ。それよりも貴方のことです。私にお願いがあるのではないですか?」
「はい。母上に、王妃の仕事が辛いだけじゃないことを伝えてもらいたいのです。少しでも……王妃になってもいいかなって思ってほしいから…。」
「ロイはシンに王妃になって欲しいのね。」
「愛のために私が王太子から降りる、ということも考えました。でも、シンの民を想う心、様々な政策。王妃として隣に立ってほしい。一緒にこの国をよりよくしていきたいのです。」
「分かりました!任せてっ!楽しくて面白い姑だって見せたらいいわよね!?」
たのしくて?面白い?
あなたにおすすめの小説
BLゲームの展開を無視した結果、悪役令息は主人公に溺愛される。
佐倉海斗
BL
この世界が前世の世界で存在したBLゲームに酷似していることをレイド・アクロイドだけが知っている。レイドは主人公の恋を邪魔する敵役であり、通称悪役令息と呼ばれていた。そして破滅する運命にある。……運命のとおりに生きるつもりはなく、主人公や主人公の恋人候補を避けて学園生活を生き抜き、無事に卒業を迎えた。これで、自由な日々が手に入ると思っていたのに。突然、主人公に告白をされてしまう。
薄幸な子爵は捻くれて傲慢な公爵に溺愛されて逃げられない
くまだった
BL
アーノルド公爵公子に気に入られようと常に周囲に人がいたが、没落しかけているレイモンドは興味がないようだった。アーノルドはそのことが、面白くなかった。ついにレイモンドが学校を辞めてしまって・・・
捻くれ傲慢公爵→→→→→貧困薄幸没落子爵
最後のほうに主人公では、ないですが人が亡くなるシーンがあります。
地雷の方はお気をつけください。
ムーンライトさんで、先行投稿しています。
感想いただけたら嬉しいです。
政略結婚のはずが恋して拗れて離縁を申し出る話
藍
BL
聞いたことのない侯爵家から釣書が届いた。僕のことを求めてくれるなら政略結婚でもいいかな。そう考えた伯爵家四男のフィリベルトは『お受けします』と父へ答える。
ところがなかなか侯爵閣下とお会いすることができない。婚姻式の準備は着々と進み、数カ月後ようやく対面してみれば金髪碧眼の美丈夫。徐々に二人の距離は近づいて…いたはずなのに。『え、僕ってばやっぱり政略結婚の代用品!?』政略結婚でもいいと思っていたがいつの間にか恋してしまいやっぱり無理だから離縁しよ!とするフィリベルトの話。
お荷物な俺、独り立ちしようとしたら押し倒されていた
やまくる実
BL
異世界ファンタジー、ゲーム内の様な世界観。
俺は幼なじみのロイの事が好きだった。だけど俺は能力が低く、アイツのお荷物にしかなっていない。
独り立ちしようとして執着激しい攻めにガッツリ押し倒されてしまう話。
好きな相手に冷たくしてしまう拗らせ執着攻め✖️自己肯定感の低い鈍感受け
ムーンライトノベルズにも掲載しています。
挿絵をchat gptに作成してもらいました(*'▽'*)
ゲーム世界の貴族A(=俺)
猫宮乾
BL
妹に頼み込まれてBLゲームの戦闘部分を手伝っていた主人公。完璧に内容が頭に入った状態で、気がつけばそのゲームの世界にトリップしていた。脇役の貴族Aに成り代わっていたが、魔法が使えて楽しすぎた! が、BLゲームの世界だって事を忘れていた。
「出来損ない」オメガと幼馴染の王弟アルファの、発情初夜
鳥羽ミワ
BL
ウィリアムは王族の傍系に当たる貴族の長男で、オメガ。発情期が二十歳を過ぎても来ないことから、家族からは「欠陥品」の烙印を押されている。
そんなウィリアムは、政略結婚の駒として国内の有力貴族へ嫁ぐことが決まっていた。しかしその予定が一転し、幼馴染で王弟であるセドリックとの結婚が決まる。
あれよあれよと結婚式当日になり、戸惑いながらも結婚を誓うウィリアムに、セドリックは優しいキスをして……。
そして迎えた初夜。わけもわからず悲しくなって泣くウィリアムを、セドリックはたくましい力で抱きしめる。
「お前がずっと、好きだ」
甘い言葉に、これまで熱を知らなかったウィリアムの身体が潤み、火照りはじめる。
※ムーンライトノベルズ、アルファポリス、pixivへ掲載しています
元執着ヤンデレ夫だったので警戒しています。
くまだった
BL
新入生の歓迎会で壇上に立つアーサー アグレンを見た時に、記憶がざっと戻った。
金髪金目のこの才色兼備の男はおれの元執着ヤンデレ夫だ。絶対この男とは関わらない!とおれは決めた。
貴族金髪金目 元執着ヤンデレ夫 先輩攻め→→→茶髪黒目童顔平凡受け
ムーンさんで先行投稿してます。
感想頂けたら嬉しいです!
婚約破棄署名したらどうでも良くなった僕の話
黄金
BL
婚約破棄を言い渡され、署名をしたら前世を思い出した。
恋も恋愛もどうでもいい。
そう考えたノジュエール・セディエルトは、騎士団で魔法使いとして生きていくことにする。
二万字程度の短い話です。
6話完結。+おまけフィーリオルのを1話追加します。