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第1章
012、術師結社カリバーン
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雨が降っている。
冬だと言うのに、季節外れのしぶき雨。
バケツを返したような激しい水音の中、金髪の少年は傘もなく壁伝いに歩き続けた。
肺を軋ませるように呼吸する少年の足元には、雨水へ流れ出る赤が広がっていた。
壁に手を突き、かろうじて立っていたその体が、不意にバランスを崩した。
真っ赤に汚れるアスファルト。
化け物がいた。少年は苦笑混じりに、出血の止まらない腕の傷を押さえた。
及ばなかったのは、魔力か、身体能力か。それすらもわからない程、差がありすぎた。
恐らく、少年が負ったのは腕の裂傷だけではなかっただろう。
激痛で霞みつつある脳裏に、ふとよぎった無愛想な銀灰色。
「……あいつ、大丈夫かなぁ」
冷たい雨に奪われていく体温に、感慨もなさげに呟いた。
この期に及んで他人の心配をしているのもおかしなことだったが、少年にとって彼は他人ではなかった。たった一人の親友だ。だからこそ、躊躇いもなく捨て身の行動を取れた。
きっかけは、持ちかけられた合併申告だった。
相手は潔癖なまでの実力主義制度を持つ巨大な結社。何故強大な結社が、無名の弱小組織に歩み寄ってきたのかはわからない。そして、結社は相手が要求に応じないことを最初からわかった上で持ちかけていた。結社の言う交渉とは、ほぼ恐喝に近かった。
申告に応じなければ潰す。それが相手のやり口だ。
だから組織は、結社から逃れるため、緊急に本拠を暗ます手に出た。少年はその間、出来る限りの時間を稼ぐつもりだった。……完全な独断だ。もし少年の思惑に気付いたとしても、もう遅かった。予定時刻になれば、何があろうと作戦は進行されるのだ。だからこそ少年は、囮だと気付かれないよう、気付かれても無視出来ないよう、ランダムに時間を置いて紋章術を使っていた。相手はその魔導反応を探知して、少年の現在位置を追ってくるはずだ。稼いだ時間と引き付けた追手の分だけ、生存率は上がるはずだ。
壁に手を付いて立ち上がり、再び一歩踏み出した、その時だった。
「まだ生きていたのか」
豪雨の中にも関わらず、よく通る声だった。
目前を暗黒が覆った。壁面へと叩きつけられたことで、攻撃に気付いた。
――来たか。
とっさに体勢を立て直そうとするが、動けなかった。
血が足りない。体温もない。それでも壁を背に、倒れまいと持ちこたえた。
紺青の髪色と白い肌を雨に濡らした女性。鼻筋の通った顔立ちと黄玉色の瞳が、ガラクタでも見るように少年へと向けられた。
「無駄だ。諦めろ」
はいそうですか、と頷けるはずがなかった。
少年は尖らせた氷塊を一斉に放った。しかし、突然繰り出された暗幕によって遮られた。闇を縫うように迫った黒の大鎌が少年の胸部を打ち付けた。
苦悶のあまり声もなかった。
当然膝を折るかと思われたが、なおも壁を支えに立ち続けた。
僅かに驚愕の色を見せた女性が訝しげに口を開いた。
「何を考えている。たかが弱小組織のために犬死するつもりか」
「…………結社の飼い犬に、言われたくない」
なら貴様は野良犬か、と女性は冷笑したが、いつまでも倒れる素振りを見せない少年にその笑みはやがて消し去られた。その代わりに、まるで新しい獲物を見つけたかのような、ぞっとする程鋭利な眼光が少年を射抜いた。
「既にそちらの組織には内通者を潜らせてある。命じればどうにでもなるが、どうして欲しい」
選択を委ねられる理由がわからなかった。
しかし、少年はややあって、女性の口からその意味を理解させられた。
お前が投降すれば泳がせておいてやる、と。
・
水音が聞こえる。
窓を叩くような、こもった静かな音。
絶え間ないその音色に誘われるように、クロノはゆっくりと目を開けた。
まず、知らない天井が見えた。結社グラールのものではない。
平常時なら「ここはどこだ」とか真っ先に考えたのだろうが、クロノはぼんやりとまばたきを繰り返すと、目の前の景色を疑うよりも先に呟いた。
「……夢?」
出血はない。腕の痛みもないし、ずぶ濡れでもない。そう――後は確か、肋骨が折れていた激痛も消えた。
何で今になってあんなこと思い出したんだろう。独り首を傾げるクロノ。
その耳に、かすかな水音が聞こえた。
――雨か。
あの時とは、比べ物にならない程静かだったが。
クロノが雨音に想起することと言えば、やはり結社グラールに所属するはめになった当時の記憶だ。それも、雨が降るたびに同じような夢を見るのだから、余程彼の頭の中では、頑固な油汚れのようにこびり付いている出来事なのだろう。しかも、慣れているからなのか、彼の感情を抑制するスタンスが寝ている際にまで働いてしまっているからなのか、あの夢は苦しいし痛いのに、何故か派手にうなされて途中で飛び起きるようなことが全くない。金縛りのように身動きが取れないまま、自然に目が覚めるまで追体験させられるから、のた打ち回る悪夢よりも余計に疲れるのだ。
それにしても今日のはリアルだったな、とクロノはうっすら浮かんだ冷汗を拭った。
拭って、改めて気付く。
「……ここ、どこだ?」
確か意識を失う前は、もはやトラウマになりつつある天敵セラに追い詰められて、あの少女と――ミントと自殺紛いのチャレンジを成功させて結社を命からがら脱出してから、何故か赤星がやって来て……。
それでいきなり、知らない天井だ。
首をひねって室内を見回すが、ミントの姿はない。
頭上には、洋館を思わせる羽目板貼り。そこへ礼拝堂の天井画のような立体感と色彩で、聖杯とは別のエンブレムが描かれている。
――つまり、他の組織の根城に連れ込まれていると言うことか。
クロノには赤星が敵か味方かわからなかった上にとりあえず敵と判断したが、こうして生きていると言うことはそれなりに信用しても大丈夫なのだろうか。
でもなぁ、と彼は眉を曇らせる。
どうせ寝かしておくなら、ベッドか何かに放っておいて欲しかった。
クロノが横になっていたのは木製の長椅子だ。硬くて冷たい寝心地はお世辞でも良いとは言えないし、その上寝ている間に手もたれに首が乗り上げたらしい。肩が凝って仕方ない。
一応は警戒の意を込めて、ぐるりと辺りを見回す。
先程から雨音を立てているのは、ステンドグラス調の光取りだ。
出入り口は一つ。木製扉。
部屋の壁際にはアンティークの本棚が一面に立ち並び、怪しげな古書がずらりと詰められている。深い焦茶色の木材を基調に、ログハウスを彷彿させるような、落ち着いた空間。
とりあえず窓の外を見てみようと上体を起こしかけて、手が引っかかる。
「はい?」
片手がガチャガチャと音を立てる。
何やら特殊な趣味を思わせるようなごつい手錠で、長椅子の足と繋がれていた。クロノは縄で縛られるよりもよっぽど意図的な悪意を感じるような気がしたが、この程度なら紋章術で爆ぜることも出来る。要するにこれは拘束ではなく「ここから動くな」と言う意思表示だろう。
それより、ミントは大丈夫なんだろうか。部屋に姿が見当たらないし、あの耳鳴りを伴う程強力な魔力も、今は全く感じられない。
と、木製扉の向こう側から、人の声が近付いて来た。
冬だと言うのに、季節外れのしぶき雨。
バケツを返したような激しい水音の中、金髪の少年は傘もなく壁伝いに歩き続けた。
肺を軋ませるように呼吸する少年の足元には、雨水へ流れ出る赤が広がっていた。
壁に手を突き、かろうじて立っていたその体が、不意にバランスを崩した。
真っ赤に汚れるアスファルト。
化け物がいた。少年は苦笑混じりに、出血の止まらない腕の傷を押さえた。
及ばなかったのは、魔力か、身体能力か。それすらもわからない程、差がありすぎた。
恐らく、少年が負ったのは腕の裂傷だけではなかっただろう。
激痛で霞みつつある脳裏に、ふとよぎった無愛想な銀灰色。
「……あいつ、大丈夫かなぁ」
冷たい雨に奪われていく体温に、感慨もなさげに呟いた。
この期に及んで他人の心配をしているのもおかしなことだったが、少年にとって彼は他人ではなかった。たった一人の親友だ。だからこそ、躊躇いもなく捨て身の行動を取れた。
きっかけは、持ちかけられた合併申告だった。
相手は潔癖なまでの実力主義制度を持つ巨大な結社。何故強大な結社が、無名の弱小組織に歩み寄ってきたのかはわからない。そして、結社は相手が要求に応じないことを最初からわかった上で持ちかけていた。結社の言う交渉とは、ほぼ恐喝に近かった。
申告に応じなければ潰す。それが相手のやり口だ。
だから組織は、結社から逃れるため、緊急に本拠を暗ます手に出た。少年はその間、出来る限りの時間を稼ぐつもりだった。……完全な独断だ。もし少年の思惑に気付いたとしても、もう遅かった。予定時刻になれば、何があろうと作戦は進行されるのだ。だからこそ少年は、囮だと気付かれないよう、気付かれても無視出来ないよう、ランダムに時間を置いて紋章術を使っていた。相手はその魔導反応を探知して、少年の現在位置を追ってくるはずだ。稼いだ時間と引き付けた追手の分だけ、生存率は上がるはずだ。
壁に手を付いて立ち上がり、再び一歩踏み出した、その時だった。
「まだ生きていたのか」
豪雨の中にも関わらず、よく通る声だった。
目前を暗黒が覆った。壁面へと叩きつけられたことで、攻撃に気付いた。
――来たか。
とっさに体勢を立て直そうとするが、動けなかった。
血が足りない。体温もない。それでも壁を背に、倒れまいと持ちこたえた。
紺青の髪色と白い肌を雨に濡らした女性。鼻筋の通った顔立ちと黄玉色の瞳が、ガラクタでも見るように少年へと向けられた。
「無駄だ。諦めろ」
はいそうですか、と頷けるはずがなかった。
少年は尖らせた氷塊を一斉に放った。しかし、突然繰り出された暗幕によって遮られた。闇を縫うように迫った黒の大鎌が少年の胸部を打ち付けた。
苦悶のあまり声もなかった。
当然膝を折るかと思われたが、なおも壁を支えに立ち続けた。
僅かに驚愕の色を見せた女性が訝しげに口を開いた。
「何を考えている。たかが弱小組織のために犬死するつもりか」
「…………結社の飼い犬に、言われたくない」
なら貴様は野良犬か、と女性は冷笑したが、いつまでも倒れる素振りを見せない少年にその笑みはやがて消し去られた。その代わりに、まるで新しい獲物を見つけたかのような、ぞっとする程鋭利な眼光が少年を射抜いた。
「既にそちらの組織には内通者を潜らせてある。命じればどうにでもなるが、どうして欲しい」
選択を委ねられる理由がわからなかった。
しかし、少年はややあって、女性の口からその意味を理解させられた。
お前が投降すれば泳がせておいてやる、と。
・
水音が聞こえる。
窓を叩くような、こもった静かな音。
絶え間ないその音色に誘われるように、クロノはゆっくりと目を開けた。
まず、知らない天井が見えた。結社グラールのものではない。
平常時なら「ここはどこだ」とか真っ先に考えたのだろうが、クロノはぼんやりとまばたきを繰り返すと、目の前の景色を疑うよりも先に呟いた。
「……夢?」
出血はない。腕の痛みもないし、ずぶ濡れでもない。そう――後は確か、肋骨が折れていた激痛も消えた。
何で今になってあんなこと思い出したんだろう。独り首を傾げるクロノ。
その耳に、かすかな水音が聞こえた。
――雨か。
あの時とは、比べ物にならない程静かだったが。
クロノが雨音に想起することと言えば、やはり結社グラールに所属するはめになった当時の記憶だ。それも、雨が降るたびに同じような夢を見るのだから、余程彼の頭の中では、頑固な油汚れのようにこびり付いている出来事なのだろう。しかも、慣れているからなのか、彼の感情を抑制するスタンスが寝ている際にまで働いてしまっているからなのか、あの夢は苦しいし痛いのに、何故か派手にうなされて途中で飛び起きるようなことが全くない。金縛りのように身動きが取れないまま、自然に目が覚めるまで追体験させられるから、のた打ち回る悪夢よりも余計に疲れるのだ。
それにしても今日のはリアルだったな、とクロノはうっすら浮かんだ冷汗を拭った。
拭って、改めて気付く。
「……ここ、どこだ?」
確か意識を失う前は、もはやトラウマになりつつある天敵セラに追い詰められて、あの少女と――ミントと自殺紛いのチャレンジを成功させて結社を命からがら脱出してから、何故か赤星がやって来て……。
それでいきなり、知らない天井だ。
首をひねって室内を見回すが、ミントの姿はない。
頭上には、洋館を思わせる羽目板貼り。そこへ礼拝堂の天井画のような立体感と色彩で、聖杯とは別のエンブレムが描かれている。
――つまり、他の組織の根城に連れ込まれていると言うことか。
クロノには赤星が敵か味方かわからなかった上にとりあえず敵と判断したが、こうして生きていると言うことはそれなりに信用しても大丈夫なのだろうか。
でもなぁ、と彼は眉を曇らせる。
どうせ寝かしておくなら、ベッドか何かに放っておいて欲しかった。
クロノが横になっていたのは木製の長椅子だ。硬くて冷たい寝心地はお世辞でも良いとは言えないし、その上寝ている間に手もたれに首が乗り上げたらしい。肩が凝って仕方ない。
一応は警戒の意を込めて、ぐるりと辺りを見回す。
先程から雨音を立てているのは、ステンドグラス調の光取りだ。
出入り口は一つ。木製扉。
部屋の壁際にはアンティークの本棚が一面に立ち並び、怪しげな古書がずらりと詰められている。深い焦茶色の木材を基調に、ログハウスを彷彿させるような、落ち着いた空間。
とりあえず窓の外を見てみようと上体を起こしかけて、手が引っかかる。
「はい?」
片手がガチャガチャと音を立てる。
何やら特殊な趣味を思わせるようなごつい手錠で、長椅子の足と繋がれていた。クロノは縄で縛られるよりもよっぽど意図的な悪意を感じるような気がしたが、この程度なら紋章術で爆ぜることも出来る。要するにこれは拘束ではなく「ここから動くな」と言う意思表示だろう。
それより、ミントは大丈夫なんだろうか。部屋に姿が見当たらないし、あの耳鳴りを伴う程強力な魔力も、今は全く感じられない。
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