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02 父

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 ちゃんちゃんこは揺れるが、乗り心地は快適だった。周囲の目も気にならないほどゆったりと空を飛んでいる。二つ折りになっている。
 仕事終わりに食べ残しが安く支給されている。俺はウインナーパンを2つだけ買って、小さなアンパンを2つ盗んだ。新しい職場一日目にして初犯だった。
 そこからがもう大変。
 俺から毟り取った金を持つ大学の同期が、エレベーターで上に行く。必死の形相で止めるのが可愛そうなくらい。父親は16時切りを習慣とか言い出して、母親は外国語のインフォメーションでチラシを配っている。兄弟は確かいなかったな。駅でカバンはなくすし、全てがうまく行かない。
 なんで前の職場やめたんだっけ。つまんねぇな、ほんと。でも三日後の俺が望んだ世界だから、俺は安堵して狂う。
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