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第1章 高校入学
1.入学式
しおりを挟む真新しい制服を着て向かった先は、今日から3年間通うことになる、県立桜ヶ丘高校。
高校の名前に“桜”の字が入ってるためか、高校と道路沿いには、満開の桜が新入生を迎え入れてくれる。
高校の門をくぐると、中学から同じと思われる仲間が騒いでいたり、「あの人かっこいい!」と早速女の子同士でキャピキャピしていたりと、入学式とは思えないほどの賑やかさがあった。
そんな賑やかさとは裏腹に、わたしは颯爽と入学式の会場である体育館に向かった。
つい先月、親の転勤のために引っ越してきたため、友達もいなければ、知り合いもいない。
今日の入学式は、わたしにとって高校生活を左右するほど大事なのだ。
(まずは、第一印象が大事。笑顔笑顔。)
自分に暗示をかけるも、中学校からの友達が多いのか、体育館にポツンと取り残されたわたし。
周りでワイワイ騒いでいるためか、わたしだけ別な世界にいるようだ。
一人ぼっちで寂しくお弁当を食べている姿が一瞬頭をよぎった。
……こんなの“華のJK”じゃなーーーい!!!!!
入学式が終わり、1人寂しく教室へ向かう。わたしは、1-3組。
クラスは30人と、ちょうどいい人数であった。
でも、理系クラスだからか、男女比が偏っている。男子25人、女子5人。
ハーレム!って喜びたいところだけど(?)、まずは残りの4人の女の子と仲良くしなければ、夢に見た華のJK生活は崩れてしまう。
心を落ち着かせ、教室に入る。
そして、自分の目を疑った。
男 男 男 男 男 男 男 男 男 男 男 男…………
女の子の姿が見つからない。
わたしは自分の名前を探し、『坂上 瑠璃子(さかがみ るりこ)』と書いてある席に座って、女の子を待つことにした。
どんな子かなー?
美しい子?ほわほわしてる子?
仲良くなれるといいな~。
なんて考えてたら、
「はーい。席に座ってーー」
女の子が来る前に、担任の先生が来てしまった。
「はい。今日から1-3組の担任の佐藤 翼(さとう つばさ)です。よろしくお願いします。」
そう自己紹介した後に
「このクラスに女子が5人いるわけだが、坂上以外の4人は欠席だ。」
と衝撃的な言葉を発した。
それと同時に、周りでは やっぱりな~。またあいつら同じクラスかよ。てか3年間来ないんじゃね?
と痛い言葉が飛び交った。
「あ、あの……どういうことですか?」
隣に座っていた男の子に聞いてみた。
「あー、あいつらね。同じ中学だったんだけど、まともに中学に来てなかったし、来ても問題起こしてたし。いわゆる“問題児”」
……わたしの華のJKさようなら。
わたしの夢に見た華のJK生活にさよならを告げ、お先真っ暗なJK生活が始まった。
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