【R18/TL】ハイスペックな元彼は私を捉えて離さない

春野カノン

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隣人は元彼(4)

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「んんっ」

「2週間ぶりだから、我慢できないかも」

「うん⋯⋯」


私の割れ目に指を這わせた健二くんはそこを執拗に撫であげる。
お風呂で洗ったはずなのに既ににゅるにゅると愛液が漏れており、指先で撫でられるたびにぬちゃと卑猥な水音が聞こえた。


「んっんん⋯」

「さっきお風呂入ったばかりなのにな」

「っっんん」

「⋯今日は声、我慢する日なの?」

「っ!」


そう言われて初めて気づいた。
自分が無意識のうちに声を出すことを我慢していたことに。


なぜその行動を取ってしまったのか、私はなんとなく分かっていた。
隣に住んでいる理玖くんにもし聞こえてしまっていたら、と考えたら無意識に声を我慢していたんだ。


「だって⋯隣に人、引っ越してしたから」

「確かに⋯⋯陽葵の感じてる声、聞かせるのは惜しいな」


(これは嘘じゃない⋯⋯本当に聞かれたくないだけ)


ただ隣人にその声を聞かれたくないだけ。
それだけの理由で私は我慢しているだけなんだと自分に言い聞かせる。


「これから陽葵とここでする時はその声聞けないのか。残念だよ」

「ぁっ、んっ⋯!」


そう言いながら健二くんは指を私の蜜壷へと押し込み敏感な部分を的確に攻めた。
2年も付き合っていれば私の身体の隅々を知り尽くしており、どこが気持ちいいのか反応がいいのか全て分かっている健二くんは容赦なくそこに刺激を与える。


指で中を掻き混ぜられるたびにぐちゃぐちゃと水音が激しくなっていき、声が我慢できなくなっていく。
口角を上げてニヤッと微笑む健二くんは確信犯で、私が我慢する姿を楽しそうに見下ろしていた。


「んんっぁ、け、んじ、くん⋯⋯!」

「ほら陽葵。我慢しないと隣の人に聞こえちゃうよ」

「んっぁぁ、っん」


必死に自分の口元に手を当てて声を押さえ込もうとするがそれをさせないと言わんばかりに、健二くんは両手を頭上で拘束する。
押さえる手を失った私は声を漏らさないように必死に下唇をギュッと噛み締めた。


「陽葵だめだろ。そんなふうに噛み締めたら血が出る」

「んっっぁ、んぁっ⋯」


健二くんは私の漏れる甘い声を全て飲み込むように深く唇を重ね合わせる。
舌が絡め取られ上も下も強い刺激を与えられいよいよ絶頂が近づいてきた。


それが健二くんにも伝わっているようで私の膣壁を擦る手のスピードを早めながら、喘ぎ声を全て受け止めるようにちゅぱちゅぱと口内を犯していく。


「っぁ、んーーーックーィクっっっっっっぁぁーーー」


絶頂を迎えた私の甘く淫らでだらしない声は健二くんの深い口付けによって大きく漏れることはなかった。
それにひどく安心する私がいて元彼に再会してからというもの心が乱れておかしい。


私が好きなのは健二くんのはずなのに、また会ってしまったことが私の心を揺さぶっていく。
他のことを考える余裕がないくらい健二くんでいっぱいにして欲しい。


そんな気持ちを込めて私は健二くんの首元に腕を回した。
その行動が私の中に張り詰めたソレを差し込む合図と悟った健二くんは自分の肉棒にゴムをつけて宛てがいゆっくりと挿入する。


「なんか⋯今日やけに締め付け強くない?」

「んんっぁ、気のせい、だよ⋯っ」

「そう?そんな締められるとすぐ出ちゃうんだけどな」

「はやく、して?健二くん⋯っ」

「ん、俺も我慢できないから動く」


指でイかされた私の中は既に愛液でぬるぬるに潤っておりより強い刺激を求めて健二くんのソレを欲していた。
ばちゅばちゅと強く打ち付けられ気持ちいいところに亀頭が当たり、目尻には涙が溢れる。


「あっ⋯んんっぁん、っぁ」

「陽葵?声、出てるよ。いいの?」

「んぁぁっーーだって⋯っ」


健二くんから与えられる快楽に堕ちていく私の思考は正常ではなく何も考えられなかった。
今はただこの与えられる快感に身を委ねていたい。


ギュッと健二くんの首元に腕を回してもっと、と強く彼を求める。
それに応えるように私の蜜壷に出し入れする肉棒のスピードはどんどん上がっていき、中で彼のモノが大きくなっていくのが分かった。


「陽葵⋯っ」

「んっぁ、やっ、だ、めっ⋯⋯⋯っ」


強い刺激は全身を駆け巡り膣をぎゅうぎゅうと収縮させ私はもう1度果てた。
達したばかりの敏感な中は健二くんの肉棒を締め付けており、絶頂の余韻に浸りながら肩で息をしているとまだ余裕そうな彼が私を見下ろして微笑む。


「俺もイかせて陽葵」


私の腰をグッと掴み再び奥まで突き上げる刺激はあまりにも強くて淫らな声が漏れてしまう。
それを健二くんは楽しそうに笑って見下ろしながら容赦なく奥に打ち付けた。


既に私の頭の中から理玖くんの存在は消えており、健二くんから与えられる快楽だけが私を支配している。
ずっとそれでいい。
このままの幸せがずっと続いていくのが1番なんだ───。
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