揚げ物、お好きですか?リメイク版

ツ~

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王名許可証

王名許可証2

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 ギルドで有益な情報を手に入れた。酢の代わりになるものと醤油の代わりになるものを教えてもらえたのである。
 俺は、ギルドを出たその足で教えてもらった店に向う事にした。
 アリシアが雨を弾く魔法をかけてくれた。これで、数時間は大丈夫らしい。
 ギルドよりは南東、家からは南だろうか?しばらく歩いた所にあった。
 『発酵食品店 ハッコロン』
 ここだな。
 それにしても……なんだ。この微妙なネームセンスは。あえて言わなかったが、ゴールデン大ニワトリと言うネームセンスもどうかと思ったんだ。もっと格好いい名前をつけてやっても良かっただろう?ただ、大ニワトリが金色で少し大きいだけだからって……。あんなに強いんだぞ??もっと、敬意を払うべきだ。
 ……まあ、この事は今考えてもどうしようもない。置いておこう。酢と醤油を調達するのが先だ。
 「こんにちは。」
 俺の声に気付き、「は~い。ただいまですわ~。」店の奥から声がした。店主なのか?女性のエルフが出てきた。
 「いらっしゃいませ~。あら?あらあらあら??エルフの方ではありませんわ~?もしかして……。」
 「あっ。はい。人間界から来ました。ヤマトと申します。」
 「いや~ん。やっぱり?今、王都で話題になっていますわ~。私、人間の方、初めてお目にかかりましたわ~。あっと、いけない私ったら。興奮して忘れるところでしたわ~。これはこれは、ご丁寧に。『ハッコロン』店主。ミネッサと申しますわ~。」
 俺達は、なぜかお辞儀をしあう。
 何気に語尾に『わ~。』と頻繁についているのが、気になるが。ツッコミを入れると負けた気になる。なので、放置する事にした。
 まだ数日なのに、俺の事は既に話題になっているようだ。案外、噂とか広まるのは早いのかもしれないな。
 それにしても、やはり美人だ。普通のエルフのように肌は白すぎず、しかも、爆乳。流石、エルフ。期待を裏切らない。この人は、どこかおっとり系?
 「その人間さんのヤマトさ~ん。ウチには、どのようなご用件で~?」
 もっと観察していたいけど、主に胸を……。あっ、いやいや。肝心な事を聞かなければ。
 「あの。酢と醤油ってありますか?」
 「すとしょうゆ~??」
 あっと、向こうの世界と名前が違うから酢と醤油がひとくくりになってしまった。
 「料理に使う調味料なんですけど……。あっ、確か、名前はスッパミンと悪魔の生き血です。」
 「あ~。それなら、御座いますわ~。」
 ミネッサさんは、分かりました!と手を叩き、一度奥に戻り、小皿と液体の入った小瓶を二つ持ってきた。
 「味見されますわよね~?」
 「出来れば。」
 ミネッサさんは小皿にそれぞれ入れてくれた。
 まず、スッパミンを舐める。
 おお!!すっぱ!!日本のお酢とあんま変わんないぞ!これは完璧に酢として使える!!そして、悪魔の生き血。少しとろみがあるが、色は醤油だな。肝心な味は……おお!!甘い!九州の甘い醤油みたいだ!!これも使える!!よし!やったぞ!!料理の幅が広がる。予想以上の収穫だ!!
 「すみません。両方ともください。」
 「ありがとうございますわ~。またのお越しをお待ちしておりま~すわ~。」
 俺はホクホク顔で家に帰った。
 
 帰宅した時にはイリアも帰っていた。
 「おかえりなさいませ。ヤマト様。ターニャは、何処へ行ったのですか?姿が見えないのですけれど?」
 「イリアこそ、おかえり。ご苦労様。ターニャさんは、からあげのレシピを教えたら家に帰ったぞ。それで、どうだった?手続きは上手く行った?」 
 「そうなのですか?慌ただしい子ですね。手続きの方、はい。全てではありませんが、滞りなく完了いたしました。」
 「ありがとな。イリア。お礼と言っちゃなんだが、今日は、俺が旨いもの作ってやるよ。」
 「本当ですか?!私、嬉しいです!!」
 イリアは瞳を輝かせる。安上がりでいい子だよ。この子は……。
 早速、今日買った、スッパミンと悪魔の生き血を使おう。
 ……あっ。なんだ。やっぱりこの名前、恥ずかしいから、酢と醤油ということにしておこう。
 まずは、骨付きモモ肉の素揚げをっと。
 醤油、酒、おろしたショウガを混ぜた漬けダレにしばらく漬け込む。
 その間にサラダの準備だ。レタス、トマト、きゅうりを切ってっと。
 ちなみに、レタスはレタスン。トマトはトニャト。きゅうりはゴモリと言う。元の世界と同じような物は同じように呼ぶ事にしよう。
 この世界には、驚く事にサラダ用のドレッシングがいっぱいあった。コショウなどの調味料はドレッシングに使うみたいだ。案外、調味料にも困らないかもな。
 しかし、マヨネーズは無かった。なので、マヨネーズを作ろう。油、卵、塩、砂糖、酢を入れて、混ぜる。ハンドミキサーとかあるなら、簡単に出来るんだけどな……。ないものねだりは虚しいから止めておこう。
 あっと、胸肉も使ってしまわないとな。最初はチキンカツにしようと思ったが、酢も醤油も手に入ったから、チキン南蛮にしよう。そうしたら、卵を茹でなきゃな。
 とりあえず、醤油、砂糖、酢で甘酢を作って、玉ねぎをみじん切りにして水にさらす。水気を良く取った玉ねぎにマヨネーズを入れて、後はゆで卵が出来上がったら潰して混ぜるだけ。ピクルスがあれば良いのだけれど、まだ見つけてないし、無くても旨いからいいだろう。酢も見つかった事だし、自分で作ってもいいな。案外、前の世界と同じ食材も多いし。
 胸肉は食べやすい大きさに切って、塩コショウをして小麦粉と卵で衣を作って揚げ焼きにする。
 隣りで漬け込み水分を拭き取った骨付きモモ肉を揚げる。
 ふぉ~う!!いい匂いがするぜ!
 揚げ焼きした胸肉は甘酢に直ぐにくぐらせる。
 またも甘酸っぱい独特の香りが食欲を刺激するぜ!
 いい感じに出来たぞ!!
 最後にタルタルの上からパセリを散らして……完成だ!!
 「イリア~!ご飯出来たから、取りに来なさ~い。」
 「は~い。今、いきま~す。」
 イリアは勢い良く二階から降りてきた。
 
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