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予期せぬ襲撃 4
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機銃掃射である。
全員、とっさに頭を抱えて伏せる。山田はめちゃくちゃにもがくが、木から離れられない。音がやみ、プロペラ音が完全に聞こえなくなると、各自おそるおそる起き上がり、互いに顔を見かわした。
最初に口を開いたのは鈴木だ。
「社長。どういうことでしょう」
「わからん。が、あれは確かに機関銃だった」
「レスキュー隊がなぜ、攻撃してくるんでしょう」と田中。
「怪我人がいないと知って逆上したレスキュー隊員が、無線で自衛隊のヘリを呼んだんじゃないか」と佐藤。
「平然と言うなよ。文民の風上にも置けない奴め」と高橋。
田原坂が、ヘリの去った方向を見やる。
「いや、あれは自衛隊で使っているアパッチやコブラとは違う。私は以前、自衛隊にいたからわかるんだ」
「また来たぞ。伏せろ」
田中が叫ぶと同時にプロペラ音が聞こえてきた。続いて銃撃音。さっきより近い。二度目なので皆、わりと要領よく伏せる。山田だけが、木から離れられずもがいている。
「こんな時に何やってるんだ。命がけで個性をアピールしてる場合じゃないぞ」
田中に怒鳴りつけられ、山田がべそをかく。
「取れないんだよう」
「あ、もしかしたら」
「おまえらの仕業か?」
高橋が着ぐるみの頭と銅の隙間に手を入れ、ドック・ダックの首を締めあげる。
「く…苦しい。放せ。心あたりがあるだけだ」
「それは何だ。早く言え。絞め殺される前に」
「半世紀以上前のことだ」
「そんな昔のことははしょって話せ。またヘリが来るかもしれんのだぞ」
「そこから話さんと話が通じんのだ」
「何でもいいから、早く話して」
鈴木が不安げに空を見上げた。
高橋が手を放し、ドック・ダックが少し咳きこんでから話し始めた。
「戦時中と戦後、ここは『ヤミ米峠』と呼ばれておった。山奥の農家で物々交換した米や野菜を、列車で運べば憲兵に取り上げられる。だから、地元民しか知らないルートを徒歩で山登り、そして山下り。荷は重く、足にはマメ…」
「なんだ、そりゃ。周りに何もないおばあちゃんの家で暇つぶしに聞く分にはいいが、この状況わかってるのか?」
高橋がドック・ダックの首に手を伸ばす。
「まあ聞け。山の峠の急な斜面を歩いて超えるのは並大抵のことではなかったと言いたいだけじゃ。
そして、昭和の前半といえば、まだまだ自家用車など町の名士しか持っておらんかった時代。一般に乗り物といえば人力車と自転車だけ。歩行者の場合に負けず劣らず、人力車の車夫や自転車乗りにとっての峠越えの条件は過酷だった。登りが大変なのは言うまでもない。だが、下りは命の危険が伴った。
何しろ、昔のこと、人力車だけでなく当時は自転車にもブレーキがなかった。それで、木や電柱をブレーキにして、段階を踏んでスピードダウンする方法をとっていたそうだ」
「ブレーキ代り、ったって…どうするんだ」
「ぶつかるのさ」
「げっ。本当か?怪我するだろ」
「自転車なら、ぎりぎりのところでハンドルをひねって前輪とハンドルで木を挟む。人力車なら、根元から二、三歩幹に駆け上がる」
「なんと、器用な」
「…のがベターなんだが、そんな高度な技術を持つ者はまれで、たいていは顔面からいって鼻血が出るな。昔は急な下り坂の周りの木という木に鼻血が付いておったということだ。自転車の時には一つ、人力車なら上下に二段」
「それが今のこの状態とどう関係があるっていうんだ」
山田は半泣きである。
「テレビ局の連中を驚かす凄いことといっても、悪さをするだけならただのすね者だろ。わしらはわしらで、全国の良い子たちのために何か価値のあるものを創り出そう、真価を認めさせてやろう、と考えてな。戦後半世紀記念映画を撮ることに決めたのだよ。都合よく、監督も一人切られとったしな。欧米に追いつけ追い越せの経済発展、戦争、復興、奇跡の高度成長。激動の昭和の歴史ドキュメンタリーのオープニングとして、まず、手始めに昭和初期の山越えの場面を…」
「ドック・ダック自ら実験したのか?」
「そう。わし、このかぶりものを脱いだら、鼻の下にはどす黒い血が…」
「なぜ、かぶったままやらなかったんだ」
「ケンイチ君。もしものことがあったら君は、アヒルの着ぐるみで救出されたいか?」
ケンイチが黙る。
「いい加減にしろよ。それが今の僕の何の関係があるっていうんだ」
怒り狂う山田に田原坂が気の毒そうに言う。
「抗原抗体反応だな。乾ききっていなかったドック・ダックの鼻血に君の血が混じって」
「そうか。血液が凝固したんだ」と田中。
「嘘だろう。俺が学校で習った血液凝固はそんなんじゃなかったぞ」
「じゃ、おまえの今のその状態は一体何なんだ」
「こっちが聞きたいよう」
もはや、完全な涙声である。
「やっぱり、おまえらのせいじゃないか」
またもや、ドック・ダックの首を絞める高橋。その隣でメグミがぽつりと言う。
「ドック・ダックは前に保健所でHIVの検査を受けて、結果が陽性だったのよね」
「何?」
高橋が慌ててドック・ダックの首から手を放す。
「いや、ちょっとウイルスの持ち合わせがあって」
男性社員たちが我先にドック・ダックから離れて、一か所に固まった。
「こんなの嘘だ。夢だ。悪い夢をみているんだ」
泣きわめく山田にドック・ダックが言う。
「なあに。エイズなんて、ツバつけときゃあ治る」
「うつるんじゃないかなあ、かえって」
そんな田中に鈴木が事務的に答える。
「それは誤解よ。まず、HIVイコールエイズというわけじゃない。それから、HIVはツバつけたくらいじゃうつらないの。性的な接触をもつか、体力が低下した状態で血液が混じり合わないかぎり」
「だから、今のこの状態が後者じゃないか。何してるんだ。早く医者を呼べ」
「皮膚にキズがなければ、血が混じっても大丈夫」
「鼻の奥の毛細血管が切れてるだろうが」
「長時間外気にさらされていたんだから、菌はとっくに死んでるって」
「乾いてなくて、くっついたじゃないか。早く薬を買ってこい」
「診察も受けずに無理よ」
「製薬会社に注文して持ってこさせろ」
「無茶言わないで。医療機関も通さずに民間人が山の中に配達してくれなんて言って、聞いてもらえると思う?」
「おい、ドック・ダック。昭和の歴史を語る中で戦争を扱うんだよな。さっきの銃撃、それと何か関係があるんじゃないのか?」
高橋がドック・ダックの首に伸ばしかけた手をひっこめ、代わりに蝶ネクタイをつかんですごむ。
「か、関係ない。まだ企画の段階だし、それにさっきのヘリは実弾を撃ってきたじゃないか」
ドック・ダックが翼をばたばたさせて逃げようともがく。
「今からでもレスキュー隊のヘリが来てくれりゃあな」
田中の一言を待っていたように、またプロペラ音が近づいてきた。山田を除く全員が地面に伏せる。
今回は上空を通り過ぎただけ。
「こうなったら、あの方法しかないわ。お兄ちゃん、マジ太君、カル子ちゃん、ドック・ダック。メグお姉さんが3つ数えたら、山頂に向かって声をかぎりにヤッホーと叫ぶのよ」
メグミの提案に、ケンイチが目を輝かせた。
「そうか。もう一度雪崩を起こして、雪の下に隠れるんだね」
「やっぱり、馬鹿兄妹じゃないか」
佐藤がぼやく。
「こんな格好で雪の下から発見されるのはいやだぁ」
泣きわめく山田にかまわず、メグミ、ケンイチ、マジ太、カル子、ドック・ダックの五名はいっせいに頂上を向いた。手をラッパの形にして口にあてがった仲間たちに、メグミが号令をかける。
「1、2の3」
「ヤッホー」
彼らは頂上に向かって叫ぶと、右手を額にかざし、左手を腰に当てて遠くを見た。待てどくらせど何も起こらない。メグミが決然とした表情で言う。
「もう一度、心を一つにして」
「ヤッホー」
皆、同じポーズ。
「だめだわ。すみませんが、皆さんも一緒に叫んでいただけません?」
社員たちはしばらく互いに顔を見合わせていたが、まず、田中が言った。
「オレ、のった。あれだけ賢い女性が言うんだから、きっと何か科学的根拠があるにちがいない」
高橋と佐藤が互いにうなずき、次に田原坂と鈴木が互いに相手の出方をうかがってうなずき合う。
「鼻の穴がふさがった変な声でもいいかな」
「かまいません」
というわけで山田も加わる。
「諸君、社長命令だ。命がけで叫ぶぞ」
威厳を意識して必要のないタイミングでダメ押しをする指導者は、どこにでもいるものだ。
メグミが三度目の号令をかけた。
「1、2の3」
全員が手をラッパの形にし、頂上に向かって一斉に叫ぶ。
「ヤッホー」
遠くで地響きが起こった。誰もが不安げに顔を見合わせる。耳を聾せんばかりの轟音が起こり、しかも、それが徐々に近づいてくる。メグミ一人、超然とした微笑みをたたえていたが、それも登山道を猛スピードで下ってきた雪煙にかき消された。
全員、とっさに頭を抱えて伏せる。山田はめちゃくちゃにもがくが、木から離れられない。音がやみ、プロペラ音が完全に聞こえなくなると、各自おそるおそる起き上がり、互いに顔を見かわした。
最初に口を開いたのは鈴木だ。
「社長。どういうことでしょう」
「わからん。が、あれは確かに機関銃だった」
「レスキュー隊がなぜ、攻撃してくるんでしょう」と田中。
「怪我人がいないと知って逆上したレスキュー隊員が、無線で自衛隊のヘリを呼んだんじゃないか」と佐藤。
「平然と言うなよ。文民の風上にも置けない奴め」と高橋。
田原坂が、ヘリの去った方向を見やる。
「いや、あれは自衛隊で使っているアパッチやコブラとは違う。私は以前、自衛隊にいたからわかるんだ」
「また来たぞ。伏せろ」
田中が叫ぶと同時にプロペラ音が聞こえてきた。続いて銃撃音。さっきより近い。二度目なので皆、わりと要領よく伏せる。山田だけが、木から離れられずもがいている。
「こんな時に何やってるんだ。命がけで個性をアピールしてる場合じゃないぞ」
田中に怒鳴りつけられ、山田がべそをかく。
「取れないんだよう」
「あ、もしかしたら」
「おまえらの仕業か?」
高橋が着ぐるみの頭と銅の隙間に手を入れ、ドック・ダックの首を締めあげる。
「く…苦しい。放せ。心あたりがあるだけだ」
「それは何だ。早く言え。絞め殺される前に」
「半世紀以上前のことだ」
「そんな昔のことははしょって話せ。またヘリが来るかもしれんのだぞ」
「そこから話さんと話が通じんのだ」
「何でもいいから、早く話して」
鈴木が不安げに空を見上げた。
高橋が手を放し、ドック・ダックが少し咳きこんでから話し始めた。
「戦時中と戦後、ここは『ヤミ米峠』と呼ばれておった。山奥の農家で物々交換した米や野菜を、列車で運べば憲兵に取り上げられる。だから、地元民しか知らないルートを徒歩で山登り、そして山下り。荷は重く、足にはマメ…」
「なんだ、そりゃ。周りに何もないおばあちゃんの家で暇つぶしに聞く分にはいいが、この状況わかってるのか?」
高橋がドック・ダックの首に手を伸ばす。
「まあ聞け。山の峠の急な斜面を歩いて超えるのは並大抵のことではなかったと言いたいだけじゃ。
そして、昭和の前半といえば、まだまだ自家用車など町の名士しか持っておらんかった時代。一般に乗り物といえば人力車と自転車だけ。歩行者の場合に負けず劣らず、人力車の車夫や自転車乗りにとっての峠越えの条件は過酷だった。登りが大変なのは言うまでもない。だが、下りは命の危険が伴った。
何しろ、昔のこと、人力車だけでなく当時は自転車にもブレーキがなかった。それで、木や電柱をブレーキにして、段階を踏んでスピードダウンする方法をとっていたそうだ」
「ブレーキ代り、ったって…どうするんだ」
「ぶつかるのさ」
「げっ。本当か?怪我するだろ」
「自転車なら、ぎりぎりのところでハンドルをひねって前輪とハンドルで木を挟む。人力車なら、根元から二、三歩幹に駆け上がる」
「なんと、器用な」
「…のがベターなんだが、そんな高度な技術を持つ者はまれで、たいていは顔面からいって鼻血が出るな。昔は急な下り坂の周りの木という木に鼻血が付いておったということだ。自転車の時には一つ、人力車なら上下に二段」
「それが今のこの状態とどう関係があるっていうんだ」
山田は半泣きである。
「テレビ局の連中を驚かす凄いことといっても、悪さをするだけならただのすね者だろ。わしらはわしらで、全国の良い子たちのために何か価値のあるものを創り出そう、真価を認めさせてやろう、と考えてな。戦後半世紀記念映画を撮ることに決めたのだよ。都合よく、監督も一人切られとったしな。欧米に追いつけ追い越せの経済発展、戦争、復興、奇跡の高度成長。激動の昭和の歴史ドキュメンタリーのオープニングとして、まず、手始めに昭和初期の山越えの場面を…」
「ドック・ダック自ら実験したのか?」
「そう。わし、このかぶりものを脱いだら、鼻の下にはどす黒い血が…」
「なぜ、かぶったままやらなかったんだ」
「ケンイチ君。もしものことがあったら君は、アヒルの着ぐるみで救出されたいか?」
ケンイチが黙る。
「いい加減にしろよ。それが今の僕の何の関係があるっていうんだ」
怒り狂う山田に田原坂が気の毒そうに言う。
「抗原抗体反応だな。乾ききっていなかったドック・ダックの鼻血に君の血が混じって」
「そうか。血液が凝固したんだ」と田中。
「嘘だろう。俺が学校で習った血液凝固はそんなんじゃなかったぞ」
「じゃ、おまえの今のその状態は一体何なんだ」
「こっちが聞きたいよう」
もはや、完全な涙声である。
「やっぱり、おまえらのせいじゃないか」
またもや、ドック・ダックの首を絞める高橋。その隣でメグミがぽつりと言う。
「ドック・ダックは前に保健所でHIVの検査を受けて、結果が陽性だったのよね」
「何?」
高橋が慌ててドック・ダックの首から手を放す。
「いや、ちょっとウイルスの持ち合わせがあって」
男性社員たちが我先にドック・ダックから離れて、一か所に固まった。
「こんなの嘘だ。夢だ。悪い夢をみているんだ」
泣きわめく山田にドック・ダックが言う。
「なあに。エイズなんて、ツバつけときゃあ治る」
「うつるんじゃないかなあ、かえって」
そんな田中に鈴木が事務的に答える。
「それは誤解よ。まず、HIVイコールエイズというわけじゃない。それから、HIVはツバつけたくらいじゃうつらないの。性的な接触をもつか、体力が低下した状態で血液が混じり合わないかぎり」
「だから、今のこの状態が後者じゃないか。何してるんだ。早く医者を呼べ」
「皮膚にキズがなければ、血が混じっても大丈夫」
「鼻の奥の毛細血管が切れてるだろうが」
「長時間外気にさらされていたんだから、菌はとっくに死んでるって」
「乾いてなくて、くっついたじゃないか。早く薬を買ってこい」
「診察も受けずに無理よ」
「製薬会社に注文して持ってこさせろ」
「無茶言わないで。医療機関も通さずに民間人が山の中に配達してくれなんて言って、聞いてもらえると思う?」
「おい、ドック・ダック。昭和の歴史を語る中で戦争を扱うんだよな。さっきの銃撃、それと何か関係があるんじゃないのか?」
高橋がドック・ダックの首に伸ばしかけた手をひっこめ、代わりに蝶ネクタイをつかんですごむ。
「か、関係ない。まだ企画の段階だし、それにさっきのヘリは実弾を撃ってきたじゃないか」
ドック・ダックが翼をばたばたさせて逃げようともがく。
「今からでもレスキュー隊のヘリが来てくれりゃあな」
田中の一言を待っていたように、またプロペラ音が近づいてきた。山田を除く全員が地面に伏せる。
今回は上空を通り過ぎただけ。
「こうなったら、あの方法しかないわ。お兄ちゃん、マジ太君、カル子ちゃん、ドック・ダック。メグお姉さんが3つ数えたら、山頂に向かって声をかぎりにヤッホーと叫ぶのよ」
メグミの提案に、ケンイチが目を輝かせた。
「そうか。もう一度雪崩を起こして、雪の下に隠れるんだね」
「やっぱり、馬鹿兄妹じゃないか」
佐藤がぼやく。
「こんな格好で雪の下から発見されるのはいやだぁ」
泣きわめく山田にかまわず、メグミ、ケンイチ、マジ太、カル子、ドック・ダックの五名はいっせいに頂上を向いた。手をラッパの形にして口にあてがった仲間たちに、メグミが号令をかける。
「1、2の3」
「ヤッホー」
彼らは頂上に向かって叫ぶと、右手を額にかざし、左手を腰に当てて遠くを見た。待てどくらせど何も起こらない。メグミが決然とした表情で言う。
「もう一度、心を一つにして」
「ヤッホー」
皆、同じポーズ。
「だめだわ。すみませんが、皆さんも一緒に叫んでいただけません?」
社員たちはしばらく互いに顔を見合わせていたが、まず、田中が言った。
「オレ、のった。あれだけ賢い女性が言うんだから、きっと何か科学的根拠があるにちがいない」
高橋と佐藤が互いにうなずき、次に田原坂と鈴木が互いに相手の出方をうかがってうなずき合う。
「鼻の穴がふさがった変な声でもいいかな」
「かまいません」
というわけで山田も加わる。
「諸君、社長命令だ。命がけで叫ぶぞ」
威厳を意識して必要のないタイミングでダメ押しをする指導者は、どこにでもいるものだ。
メグミが三度目の号令をかけた。
「1、2の3」
全員が手をラッパの形にし、頂上に向かって一斉に叫ぶ。
「ヤッホー」
遠くで地響きが起こった。誰もが不安げに顔を見合わせる。耳を聾せんばかりの轟音が起こり、しかも、それが徐々に近づいてくる。メグミ一人、超然とした微笑みをたたえていたが、それも登山道を猛スピードで下ってきた雪煙にかき消された。
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