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予期せぬ埴輪 2
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絶叫したが、山田は叫ぶ以外にどうすることもできない。
テレビ関係者たちと男性社員たちがチタン合金のカブトの中へ逃げこんだ。
「さあ、鈴木さんも」
メグミに「も」をつけられて一瞬躊躇した鈴木も、田原坂に背中を押され、しぶしぶというテイで逃げこんだ。
ケンイチだけがなんとか山田を助けようと体をかかえて引っ張ったり、素手で木の皮を剥がそうとしたり、幹を折ろうとしたりと悪戦苦闘している。
高橋がなかば呆れたように言う。
「あんな熱血漢があほだというのは、もったいない話だな」
田中がそれに答える。
「あほだからこそ、TPOをわきまえない熱血漢なんじゃないか」
「さっきは態度悪かったのにな」
「要するに、直情型の単細胞なんだ」
「せめて、これを」
マジ太、カル子の声とともに、二人めがけてウサギの頭が飛んできた。
「バカヤロー。何すんだ。危ないだろうが」
怒鳴る山田にカル子が必死な声で言う。
「ヘルメット代わりに頭を保護してください」
マジ太も声をかぎりにうったえる。
「何もないよりましだと思います」
ケンイチがカル子の頭を拾い、山田にかぶせようとした。
「何もない方がましだ。オレ、こんなものかぶって死ぬのはいやだぁ。やめろぅ。なんで、リボンのついた方をオレにかぶせようとするんだ」
「だめだ。鼻のところでつかえて入らない」
ケンイチが無念そうにカル子の頭を地面に投げ捨てた。佐藤がそれを見て一言。
「それぐらい、予測できたことじゃないのか?」
「着ぐるみたちにしろ、ケンイチ君にしろ、本当にひとにものを教え…」
ズダダダダダダ。鈴木の言葉は銃撃音に遮られた。
「わーっ。助けて。お母さん」
山田が身も世もあらず泣きわめく。
「ようし。こうなったら、このドロップで」
ケンイチがズボンの後ろポケットから平べったい缶を取り出した。
いきなり鈴木のハイテンション。
「まさか、あれが変身ドロップで、あれを食べるとスーパーヒーローに変身するっていうんじゃないでしょうね」
「ま、鈴木さんたら子供みたい」とメグミ。
「あんたにだけは言われたくなかったわよ」
「しかも、昭和中期の子供だ」と田中。
「それは誰にも言われたくないわ」
ケンイチはそんな社員たちの言葉を一切気にせず、おもむろに缶からドロップを二粒手のひらに出し、しばらく見つめ、えいやっと気合を入れていきなり鼻の穴に詰めた。
「たあっ」
続いて顔を思い切り木の幹にぶつける。左右から男二人が木の幹をはさんで向き合った図だ。
「わああっ。何をするんだ。不気味なヤツめ」
山田の慌てぶりと言ったらなかった。
「ふっ。やっぱり、特殊な発熱物質でできた虫眼鏡と一緒にケツのポケットに入れてただけのことはある。癒着にはいい溶け具合だったぜ。さあ、山田君。僕が君の代わりにここでこうやってるから、僕にかまわず逃げてくれ」
これを聞いて鈴木が言う。
「あんたのお兄さん、人智を超えた馬鹿なのね」
「お兄ちゃん」
メグミはもはや半泣き。
「馬鹿につける薬はないというが」
「いや。どこかにきっとある。薬効が差別用語になるから、厚生省が許可しないんだ」
「ケンイチ君、幹をかかえろ」
ひらめいた!とばかりに山田が顔を輝かせる。
「まさか」と田原坂。
「そうか」とケンイチ。
「木を引き抜くんだ。それしか方法はない」
山田が言うと、沈んでいたケンイチの顔が一気に生気を取り戻した。
高橋が侮蔑の笑いを浮かべる。
「たった二人の力でそんな太い木が引き抜けるもんか」
「だったら、おまえらも手伝え」
言われて高橋が慌ててカブトの奥に引っこむ。
「そんな細い木にぞろぞろ群がっても、役に立たないよ」
「ミラ、クル。それにみんなも来てくれ。猫の手も借りたいというが、この際、猫の手でもウサギの手でもとにかくありったけ借りたいんだ」
「ごめん、これ、手じゃなくて前脚なの」
カル子がカブトの中から前脚を出す。
「わしのは翼」
ドック・ダックは翼を振って見せる。
「わが身かわいさにどいつもこいつも屁理屈こねやがって。ケンイチ君。いくぞ」
山田とケンイチは木の幹をかかえた。
「1、2の3」
めりめりと音を立てて木がゆっくりと持ち上がり、 根が地面から完全に浮き上がった。
全員拍手しながらカブトから出るもおりからのプロペラ音に慌ててひきかえす。 今回は上空を通り過ぎただけ。
「大成功」と田中。
「よくやった」と田原坂。
「奇跡だわ」と鈴木。
「素晴らしい」とドック・ダック。
「ケンイチ兄さんならできると思ってた」
メグミ、マジ太、カル子が声を合わせる。拍手と歓声をロックスターの手ぶりでしずめて、山田が言う。
「おい。高橋と佐藤。おまえらもにこやかにうなずいてばかりいないで、何か言えよ」
「いいじゃないか。こんなに人数がいるんだから、一人や二人黙って感動してても」 と高橋。
「こんな時によく、そんなことチェックしてられるな」 と佐藤。
「しかし、いいもんだなあ。若い人たちが力を合わせて何かを成し遂げるのを見るのは」
田原坂がしめくくり、やや間があいた。
「ところで、これからどうするんだ?」
高橋がおずおずと訊く。
「え?」
「だって、その木があるかぎり、カブトの中に入るわけにいかんだろ」と佐藤。
「男二人プラス木で逃げ隠れできるところといったら、限られてくるだろうしな」と高橋。
「そうか」
ケンイチがうつむく。
「しまった」
山田も舌打ちする。
「ケンイチ君はともかく、山田、馬鹿力だして体力消耗する前に、それくらい考えられなかったのか」
田中が追い打ちをかける。
「みんなして褒めたじゃないか」
「おまえらが汗水たらしてやりとげたから、いきおいで褒めただけだ。オリンピック選手への賞賛と同じさ。あいつらのやってることといったら、100%非生産的だろうが」
「もういい。わかった。俺はここで二十余年の生涯を閉じる。灰は貯水池にまいてくれ」
「そこまで言うか」
「いがみあってる場合じゃないわ。なんとか早く解決策を見つけないと。ほんとに二人とも、その顔、剥がれないの?」
鈴木が訊ねると山田がまず答えた。
「さっきから剥がそうとしてるんだけど」
「僕も実はさっきのプロペラ音でびびって山田君を見捨てて逃げたいという衝動に駆られ、剥がそうとしたが取れなかった。山田君。気持ちだけといえ君を裏切ろうとした僕を許してくれ」
それを聞いて田原坂は感想をあらわにした。
「いまどき珍しい、上に馬鹿がつくほど正直な青年だ」
「今鼻が剥がれたら、下にブタもつくな」
佐藤が自分の鼻を押し上げ、田原坂がそんな佐藤を目で叱責する。
「とにかく、僕たちがカブトから出たらすぐさまヘリが来るのに対して、そこにいる君たちが標的とみなされないところを見ると、木が目隠しになっていることは間違いない。いっそのこと、ずっとそこにいてやり過ごすほうが賢明じゃないかな」
「おい、田中。そんなこと言って、もしこの近くが銃撃で山火事にでもなったら、この木は人間付きの薪じゃないか」
とたんにケンイチの様子が一変した。
「山火事!うう、熱い、僕の体は火だるまだ」
彼は錯乱し、山田と木をともなって千鳥足で後ろへ横へ移動した。山田も仕方なく、ケンイチの動きに合わせて移動する。露骨に険悪な表情である。山田とケンイチの位置がはじめと逆になり、幹の、山田の頭よりやや上に貼られた貼り紙がカブトの中の全員の目にとびこんだ。まず、声を上げたのは田中だ。
「おい、山田。木に何か、貼り紙がしてあるぞ」
それはいかにも新しい色の墨で大書きされた下手な文字だった。
『欲しがりません、勝つまでは』
田中が最後の文字を読み終わると同時に、山田がわめく。
「高橋。ドック・ダックの首を絞めろ」
ドック・ダックが慌ててカブトから飛び出した。
「今わしに手をかけると、助かる道は永久に失われるぞ」
焼夷弾の落下音が続けざまに起こり、ドック・ダックは急転回してカブトの中に逃げこんだ。待ちかまえていた高橋が慣れてきたやり方でドック・ダックの首を絞める。
「それがわかってるなら、さっさと教えろ」
「く…苦しい。助けてくれ」
「ミラ、クル。ドック・ダックを助けてあげてくれ」
ケンイチが叫ぶ。
「おまえ、たった今、山火事だとかなんとか言って錯乱状態だったじゃないか」
「思い出させるな、佐藤。また木と一緒に振りまわされるのはまっぴらだ」
山田が金切り声をあげる。
ケンイチがいきなり、林の奥の一点を見つめ恐怖にひきつった顔で叫んだ。
「ああっ。山火事だ」
テレビ関係者たちと男性社員たちがチタン合金のカブトの中へ逃げこんだ。
「さあ、鈴木さんも」
メグミに「も」をつけられて一瞬躊躇した鈴木も、田原坂に背中を押され、しぶしぶというテイで逃げこんだ。
ケンイチだけがなんとか山田を助けようと体をかかえて引っ張ったり、素手で木の皮を剥がそうとしたり、幹を折ろうとしたりと悪戦苦闘している。
高橋がなかば呆れたように言う。
「あんな熱血漢があほだというのは、もったいない話だな」
田中がそれに答える。
「あほだからこそ、TPOをわきまえない熱血漢なんじゃないか」
「さっきは態度悪かったのにな」
「要するに、直情型の単細胞なんだ」
「せめて、これを」
マジ太、カル子の声とともに、二人めがけてウサギの頭が飛んできた。
「バカヤロー。何すんだ。危ないだろうが」
怒鳴る山田にカル子が必死な声で言う。
「ヘルメット代わりに頭を保護してください」
マジ太も声をかぎりにうったえる。
「何もないよりましだと思います」
ケンイチがカル子の頭を拾い、山田にかぶせようとした。
「何もない方がましだ。オレ、こんなものかぶって死ぬのはいやだぁ。やめろぅ。なんで、リボンのついた方をオレにかぶせようとするんだ」
「だめだ。鼻のところでつかえて入らない」
ケンイチが無念そうにカル子の頭を地面に投げ捨てた。佐藤がそれを見て一言。
「それぐらい、予測できたことじゃないのか?」
「着ぐるみたちにしろ、ケンイチ君にしろ、本当にひとにものを教え…」
ズダダダダダダ。鈴木の言葉は銃撃音に遮られた。
「わーっ。助けて。お母さん」
山田が身も世もあらず泣きわめく。
「ようし。こうなったら、このドロップで」
ケンイチがズボンの後ろポケットから平べったい缶を取り出した。
いきなり鈴木のハイテンション。
「まさか、あれが変身ドロップで、あれを食べるとスーパーヒーローに変身するっていうんじゃないでしょうね」
「ま、鈴木さんたら子供みたい」とメグミ。
「あんたにだけは言われたくなかったわよ」
「しかも、昭和中期の子供だ」と田中。
「それは誰にも言われたくないわ」
ケンイチはそんな社員たちの言葉を一切気にせず、おもむろに缶からドロップを二粒手のひらに出し、しばらく見つめ、えいやっと気合を入れていきなり鼻の穴に詰めた。
「たあっ」
続いて顔を思い切り木の幹にぶつける。左右から男二人が木の幹をはさんで向き合った図だ。
「わああっ。何をするんだ。不気味なヤツめ」
山田の慌てぶりと言ったらなかった。
「ふっ。やっぱり、特殊な発熱物質でできた虫眼鏡と一緒にケツのポケットに入れてただけのことはある。癒着にはいい溶け具合だったぜ。さあ、山田君。僕が君の代わりにここでこうやってるから、僕にかまわず逃げてくれ」
これを聞いて鈴木が言う。
「あんたのお兄さん、人智を超えた馬鹿なのね」
「お兄ちゃん」
メグミはもはや半泣き。
「馬鹿につける薬はないというが」
「いや。どこかにきっとある。薬効が差別用語になるから、厚生省が許可しないんだ」
「ケンイチ君、幹をかかえろ」
ひらめいた!とばかりに山田が顔を輝かせる。
「まさか」と田原坂。
「そうか」とケンイチ。
「木を引き抜くんだ。それしか方法はない」
山田が言うと、沈んでいたケンイチの顔が一気に生気を取り戻した。
高橋が侮蔑の笑いを浮かべる。
「たった二人の力でそんな太い木が引き抜けるもんか」
「だったら、おまえらも手伝え」
言われて高橋が慌ててカブトの奥に引っこむ。
「そんな細い木にぞろぞろ群がっても、役に立たないよ」
「ミラ、クル。それにみんなも来てくれ。猫の手も借りたいというが、この際、猫の手でもウサギの手でもとにかくありったけ借りたいんだ」
「ごめん、これ、手じゃなくて前脚なの」
カル子がカブトの中から前脚を出す。
「わしのは翼」
ドック・ダックは翼を振って見せる。
「わが身かわいさにどいつもこいつも屁理屈こねやがって。ケンイチ君。いくぞ」
山田とケンイチは木の幹をかかえた。
「1、2の3」
めりめりと音を立てて木がゆっくりと持ち上がり、 根が地面から完全に浮き上がった。
全員拍手しながらカブトから出るもおりからのプロペラ音に慌ててひきかえす。 今回は上空を通り過ぎただけ。
「大成功」と田中。
「よくやった」と田原坂。
「奇跡だわ」と鈴木。
「素晴らしい」とドック・ダック。
「ケンイチ兄さんならできると思ってた」
メグミ、マジ太、カル子が声を合わせる。拍手と歓声をロックスターの手ぶりでしずめて、山田が言う。
「おい。高橋と佐藤。おまえらもにこやかにうなずいてばかりいないで、何か言えよ」
「いいじゃないか。こんなに人数がいるんだから、一人や二人黙って感動してても」 と高橋。
「こんな時によく、そんなことチェックしてられるな」 と佐藤。
「しかし、いいもんだなあ。若い人たちが力を合わせて何かを成し遂げるのを見るのは」
田原坂がしめくくり、やや間があいた。
「ところで、これからどうするんだ?」
高橋がおずおずと訊く。
「え?」
「だって、その木があるかぎり、カブトの中に入るわけにいかんだろ」と佐藤。
「男二人プラス木で逃げ隠れできるところといったら、限られてくるだろうしな」と高橋。
「そうか」
ケンイチがうつむく。
「しまった」
山田も舌打ちする。
「ケンイチ君はともかく、山田、馬鹿力だして体力消耗する前に、それくらい考えられなかったのか」
田中が追い打ちをかける。
「みんなして褒めたじゃないか」
「おまえらが汗水たらしてやりとげたから、いきおいで褒めただけだ。オリンピック選手への賞賛と同じさ。あいつらのやってることといったら、100%非生産的だろうが」
「もういい。わかった。俺はここで二十余年の生涯を閉じる。灰は貯水池にまいてくれ」
「そこまで言うか」
「いがみあってる場合じゃないわ。なんとか早く解決策を見つけないと。ほんとに二人とも、その顔、剥がれないの?」
鈴木が訊ねると山田がまず答えた。
「さっきから剥がそうとしてるんだけど」
「僕も実はさっきのプロペラ音でびびって山田君を見捨てて逃げたいという衝動に駆られ、剥がそうとしたが取れなかった。山田君。気持ちだけといえ君を裏切ろうとした僕を許してくれ」
それを聞いて田原坂は感想をあらわにした。
「いまどき珍しい、上に馬鹿がつくほど正直な青年だ」
「今鼻が剥がれたら、下にブタもつくな」
佐藤が自分の鼻を押し上げ、田原坂がそんな佐藤を目で叱責する。
「とにかく、僕たちがカブトから出たらすぐさまヘリが来るのに対して、そこにいる君たちが標的とみなされないところを見ると、木が目隠しになっていることは間違いない。いっそのこと、ずっとそこにいてやり過ごすほうが賢明じゃないかな」
「おい、田中。そんなこと言って、もしこの近くが銃撃で山火事にでもなったら、この木は人間付きの薪じゃないか」
とたんにケンイチの様子が一変した。
「山火事!うう、熱い、僕の体は火だるまだ」
彼は錯乱し、山田と木をともなって千鳥足で後ろへ横へ移動した。山田も仕方なく、ケンイチの動きに合わせて移動する。露骨に険悪な表情である。山田とケンイチの位置がはじめと逆になり、幹の、山田の頭よりやや上に貼られた貼り紙がカブトの中の全員の目にとびこんだ。まず、声を上げたのは田中だ。
「おい、山田。木に何か、貼り紙がしてあるぞ」
それはいかにも新しい色の墨で大書きされた下手な文字だった。
『欲しがりません、勝つまでは』
田中が最後の文字を読み終わると同時に、山田がわめく。
「高橋。ドック・ダックの首を絞めろ」
ドック・ダックが慌ててカブトから飛び出した。
「今わしに手をかけると、助かる道は永久に失われるぞ」
焼夷弾の落下音が続けざまに起こり、ドック・ダックは急転回してカブトの中に逃げこんだ。待ちかまえていた高橋が慣れてきたやり方でドック・ダックの首を絞める。
「それがわかってるなら、さっさと教えろ」
「く…苦しい。助けてくれ」
「ミラ、クル。ドック・ダックを助けてあげてくれ」
ケンイチが叫ぶ。
「おまえ、たった今、山火事だとかなんとか言って錯乱状態だったじゃないか」
「思い出させるな、佐藤。また木と一緒に振りまわされるのはまっぴらだ」
山田が金切り声をあげる。
ケンイチがいきなり、林の奥の一点を見つめ恐怖にひきつった顔で叫んだ。
「ああっ。山火事だ」
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