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第十四章:レースの試着室、密やかな快楽
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「じゃあ、まずはこのセットから。ピンクベージュのモールドブラに、ハイレグタイプのショーツ。コルセットはソフトなレース地でウエストラインを作るタイプね」
市川が微笑みながら、一式の下着をトレイに乗せて差し出す。
陸は視線を逸らしながらも、それを震える手で受け取った。
「ひ、一人で着けるんですか……?」
「最初は難しいわよね。……じゃあ、優斗ちゃん、一緒に入ってあげて」
「え……?」
陸が驚いたのと同時に、優斗も一瞬ためらった。だが市川は構わず言った。
「下着研修は“実地”が大事なの。同性として、きちんと“装いの指導”をしてあげなきゃ」
「……わ、わかりました」
試着室の中は、薄いピンク色の壁紙と淡い照明に包まれていた。
ふたりきりの狭い空間。陸はシャツとズボンを脱ぎ、すでにブラとショーツだけの姿になっていた。優斗の目が、その細い身体のラインを追ってしまう。
「コルセット、ちょっと手伝うね。……息、吸って」
「う、うん……」
きゅっ、とリボンが引かれ、腹部が締められる。コルセットが陸の身体を包み込み、腰のラインを“女性のくびれ”に変えていく。
「わ……」
鏡の中に映った自分の姿に、陸は小さく声を漏らした。
ブラが軽く胸を持ち上げ、コルセットの締めつけが腹を凹ませ、ショーツが腰骨に沿ってラインを描く。そこに立っているのは、もはや“少年”ではなかった。
「……なんか、変な感じ。見られてると、余計に……」
「変って……?」
「その、下着が擦れるたびに……どきどきするっていうか……身体が、勝手に反応して……」
「……陸くん」
優斗が言葉を飲み込む。その顔は赤く染まりながらも、どこか真剣だった。
「それは、きっと自然なことだよ。誰だって、最初は戸惑う。でも、それが恥ずかしいことじゃないって、僕は市川さんに教えられた」
「……そっか」
コルセットの中、密やかに膨らむ快楽。ショーツに包まれた下腹部が熱を持ち、肌に触れるレースが異様に意識される。
陸はそれを必死に抑えながら、鏡の中の“彼女”をまっすぐに見つめた。
「わたし……これ、嫌いじゃないかもしれない……」
「……うん、似合ってるよ、陸ちゃん」
市川が微笑みながら、一式の下着をトレイに乗せて差し出す。
陸は視線を逸らしながらも、それを震える手で受け取った。
「ひ、一人で着けるんですか……?」
「最初は難しいわよね。……じゃあ、優斗ちゃん、一緒に入ってあげて」
「え……?」
陸が驚いたのと同時に、優斗も一瞬ためらった。だが市川は構わず言った。
「下着研修は“実地”が大事なの。同性として、きちんと“装いの指導”をしてあげなきゃ」
「……わ、わかりました」
試着室の中は、薄いピンク色の壁紙と淡い照明に包まれていた。
ふたりきりの狭い空間。陸はシャツとズボンを脱ぎ、すでにブラとショーツだけの姿になっていた。優斗の目が、その細い身体のラインを追ってしまう。
「コルセット、ちょっと手伝うね。……息、吸って」
「う、うん……」
きゅっ、とリボンが引かれ、腹部が締められる。コルセットが陸の身体を包み込み、腰のラインを“女性のくびれ”に変えていく。
「わ……」
鏡の中に映った自分の姿に、陸は小さく声を漏らした。
ブラが軽く胸を持ち上げ、コルセットの締めつけが腹を凹ませ、ショーツが腰骨に沿ってラインを描く。そこに立っているのは、もはや“少年”ではなかった。
「……なんか、変な感じ。見られてると、余計に……」
「変って……?」
「その、下着が擦れるたびに……どきどきするっていうか……身体が、勝手に反応して……」
「……陸くん」
優斗が言葉を飲み込む。その顔は赤く染まりながらも、どこか真剣だった。
「それは、きっと自然なことだよ。誰だって、最初は戸惑う。でも、それが恥ずかしいことじゃないって、僕は市川さんに教えられた」
「……そっか」
コルセットの中、密やかに膨らむ快楽。ショーツに包まれた下腹部が熱を持ち、肌に触れるレースが異様に意識される。
陸はそれを必死に抑えながら、鏡の中の“彼女”をまっすぐに見つめた。
「わたし……これ、嫌いじゃないかもしれない……」
「……うん、似合ってるよ、陸ちゃん」
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