受付バイトは女装が必須?

なな

文字の大きさ
126 / 206
第7部:新しい春に、もう一人の“僕”

第25話:「その鍵が、わたしをしめつける」

しおりを挟む
イベントの余韻が残る、静かな夜。
なおは自室の明かりを落とし、スタンドライトだけを灯していた。

背中まで流れる髪を指で梳かしながら、ふと、腰にかかった感覚に身をよじる。
――股間を引き締める、あの感覚。

「……まだ、着けたままなんだ」

レースの下着越しに、貞操具と、奥深くに差し込まれたプラグの存在が明確に感じられる。
プラグの細い茎に、リング状のフックがあり、そこに貞操具が引っかかっている構造――。

イベントのときに、身体のラインを崩さず、反応を抑えるために河合が工夫してくれた“装備”だ。
そして今、その鍵は河合のポケットの中にある。

「……鍵は、あなたが持ってるでしょう?」

車の中でそう言った時、河合が無言で見せてくれた銀の鍵。
そして静かに言った、「帰ったら、外してあげるよ。ちゃんと、全部」と。

なおは、その言葉を思い出して震えた。

(……全部、管理されてる……)

羞恥と安心とが溶けあった、くせになるような支配感。
プラグが身体の奥を刺激するたび、なおの呼吸はわずかに甘くなる。

それが嬉しいのだと、ようやく認められた。
河合に「鍵」を託していることが、こんなにも安心するだなんて。

なおはベッドの端に座り、そっと足を閉じた。
それだけで、股間に吊られた金属がぴんと張る。

「あっ……」

かすかに声が漏れ、すぐに唇を噛んだ。
この“安心と快感”が自分のものだと、全身で確かめる。

――やっぱり、もう戻れない。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

ビキニに恋した男

廣瀬純七
SF
ビキニを着たい男がビキニが似合う女性の体になる話

OLサラリーマン

廣瀬純七
ファンタジー
女性社員と体が入れ替わるサラリーマンの話

まなの秘密日記

到冠
大衆娯楽
胸の大きな〇学生の一日を描いた物語です。

とある男の包〇治療体験記

moz34
エッセイ・ノンフィクション
手術の体験記

ナースコール

wawabubu
大衆娯楽
腹膜炎で緊急手術になったおれ。若い看護師さんに剃毛されるが…

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

プール終わり、自分のバッグにクラスメイトのパンツが入っていたらどうする?

九拾七
青春
プールの授業が午前中のときは水着を着こんでいく。 で、パンツを持っていくのを忘れる。 というのはよくある笑い話。

処理中です...