会社員の女装と緊縛

なな

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第13章:紹介された“彼女”として

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「今日は、ちょっと人に会わせたいなって思って」

市川が、何気ない声で言った。
陽菜はその意味を悟って、指先を震わせながら問い返す。

「……誰に、会うの……?」

「大学の頃の友達。ちょっと古い付き合いだけど、君のこと——“彼女として”紹介するつもりだから」

その言葉に、陽菜の喉がひくりと鳴った。

カフェの個室に通される。
陽菜は、パステルカラーのワンピースと白いカーディガンに身を包み、ロングの黒髪のウィッグ。スカートの下は今日も……しっかりと脚を縛られていた。

下着は淡いピンクのレース。股間には、ずっと外されない金属の貞操具。
ストッキングを伝う縄の感触に、もう身体は慣れていた。むしろ、それがないと落ち着かない——。

「おお、やっと来たか。……え? 彼女? うわ、ずいぶん美人じゃん!」

笑顔で迎えたのは、市川の友人・山崎という男。陽菜より少し年上の、快活で押しの強そうな男だった。

「へぇ、こんな子と付き合ってたなんて聞いてないよ~。初めまして、山崎です」

陽菜は、心臓の音をごまかすように微笑んだ。

「……陽菜です。……市川さんには、いつもお世話になってます……」

目を合わせるのも怖い。だが、女として笑わなくてはいけない。
脚は縄で閉じられ、背筋もピンと伸びたまま。

(……お願い、声で気づかないで……顔、見ないで……)

だが、山崎は陽菜の目を、髪を、唇を、胸元を——そして太腿まで、順に見つめていた。

「いや~、ホントに美人。こういう子、彼氏にされると男って自慢したくなるんだよな」

(触らないで、でも——見られてる)

ドリンクが届くと、さりげなく山崎が手を伸ばす。
「これ、君の分だよ」と陽菜のグラスに触れ、指先がほんの一瞬、陽菜の指に触れる。

——びくり。

指先から脳天まで、一気に電流が走った。

市川はその反応を、すぐ横で見逃していなかった。

「陽菜ちゃん、人見知りだけど……ほんとはね、ちょっと“見られるの”が好きなんだよ」

「へえ……そっか。それ、ちょっとわかるかも。陽菜ちゃん、なんか色っぽいもんね」

(そんなこと、言わないで……)

陽菜は、笑うふりをしながら俯いた。
だが、股間のケージはもう限界に近いほど熱く、きつくなっていた。
男の視線に晒され、女として会話し、女として紹介され、しかも——何もバレていない。けれど、自分は“男の子”で、“道具に縛られている”。

その事実が、背筋をぞくぞくさせるほどの悦びと羞恥をもたらしていた。

帰り道、市川は陽菜の手を引いた。

「ねえ、あの人に、もしホテル誘われたらどうする?」

「……え……?」

「“女”としてね。もしベッドに連れて行かれて、裸にされたら……どうなると思う?」

陽菜の脚が、ガクンと震えた。

「……そ、それは……でも……私、もう……イきそうで、イけなくて……怖くて……でも……」

「答えになってないよ。陽菜ちゃんは、“男の人に抱かれそうになって感じる”女の子なんでしょ?」

市川の声は優しく、だが、逃げ道を与えない。

陽菜は涙をにじませながら頷いた。

その夜、陽菜はケージを外されることはなかった。
ただ、脚をさらにきつく縛られ、女として誰かに“望まれる想像”だけで、何度も身体を痙攣させていった。
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