会社員の女装と緊縛

なな

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第26章:首輪の休日

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週末の午後。
会社ではスーツを着て過ごした陽菜も、今日は違った。

白のレースのブラと、フリルのついたショーツ。
ガーター付きのストッキングに、タイトなスカート。
整った黒髪ロングのウィッグ。
そして、市川が用意した、リボンのついた首輪。

「よく来たわね、陽菜。今日から週末は“ペットモード”に入りましょう」

市川の前では、もう男のふりなど必要ない。
陽菜はそっとひざまずき、自分から市川の足元に顔を寄せた。

「……首輪、つけてください」

「ふふ。おねだりも上手になったわね」

金具のカチャリという音とともに、柔らかなベルトが首元を締める。
陽菜の中で、何かが切り替わる瞬間だった。

その日は、外出こそしないが、部屋の中では徹底して“ペット”として過ごすよう命じられた。

四つん這いで歩く。
市川が差し出した水は、お皿から舌で舐め取る。
床に座るときも、膝をしっかり縛られ、勝手には立てないようにされていた。

「ふふ……男の子なのに、ほんとに従順になったわね。でも、まだ動きが“人間”よ」

「……ご、ごめんなさい……」

「違うわ。ごめんなさい、じゃないでしょ? “ワン”でしょ?」

陽菜は真っ赤になりながらも、小さく「……わん」と声を出す。
その瞬間、市川の手が優しく頭をなでた。

「いい子ね。とてもいい子。今日はたっぷり、躾けてあげる。ご飯もお口だけでしないとね。」



夜。
市川の前にひざまずきながら、陽菜は思った。

(会社では……何事もない顔で過ごしているのに……)

今この瞬間、首輪をつけて、縛られ、舌を差し出す自分がいる。
恥ずかしい。でも、それ以上に深い安心感が、心を満たしていた。
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