会社員の女装と緊縛

なな

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第27章:見られるためのペット

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「今夜は、特別なところに行くわよ」

そう告げられて車に乗せられた陽菜は、以前同様バニーガールの衣装に身を包んでいた。
胸元が大きく開き、ヒップラインを際立たせる黒いレオタード。
網タイツの脚にはヒール。
貞操具のリングはアナルのエネマグラに引っ張られて股下に。いつもより下半身の疼きが強い。
そして、首にはおなじみのリボン付きの首輪。リードは市川が持っている。

「そんなに震えて……嬉しいの?」

「……ちょっと、こわいです……でも……見られたい、かも……」

「ふふ、じゃあ素直に。いっぱい見られて、恥ずかしくて、でも感じちゃう陽菜を見せてあげましょ」

パーティー会場は、都内のある一室。高級なラウンジのようで、けれどそこに集まっているのは、いずれも“そういう趣味”の男女ばかりだった。

レザーやラバー、コルセットや拘束具、首輪や口枷。
それぞれが自分のパートナーを連れ、優越感と好奇心に満ちた視線を投げかけ合っている。

そんな中、陽菜はひざを縛られた状態で、市川の隣に立たされていた。
脚は閉じたままでないと歩けない。自然と、小さな歩幅で揺れながら、市川のリードを頼りに一歩一歩進んでいく。

(……見られてる。男だって……バレてる……でも……)

「かわいいペットね」
「女の子かと思った……でも、男の子……?」
「その首輪、よく似合ってるわ」

注がれる視線と囁きに、陽菜の胸が高鳴る。
股間には、貞操具の冷たい感触が絶えず存在し、それが逆に興奮を際立たせていた。

「陽菜」
市川が囁いた。

「ちゃんとお座りして、“ペット”らしくしなさい。背筋伸ばして、胸を張って、恥ずかしい顔で」

言われるがまま、四つん這いになり、腰を落として“お座り”の姿勢に。
周囲の視線がまた集まってくる。

「……えっちな顔してるね」
「しつけが行き届いてる……あの子、ほんとに“ペット”なんだ」

その言葉に、陽菜は耐えきれず、頬を赤らめながらも小さく「……わん」と声を漏らした。

その夜、陽菜はずっと、市川の足元にいた。
誰よりも美しく、誰よりも恥ずかしく。
首輪を引かれながら、見られ、見せられ、そして悦びに染まっていく。
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