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一章「王都動乱~紅蓮の正義~」
一章 第一話「ある少女の紀行 前編」
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リーベという生物が生まれる遥か前の古の時代のこと。
高濃度の魔素で満たされたヴェルトモンドの大地は、精霊と呼ばれる生命が住まう園であった。
火の精霊、水の精霊、風の精霊――
世界の理たる六属性の魔素と対応する六属性の精霊たちは、思い思いのままにヴェルトモンドを放浪し、互いが干渉することを嫌っていた。
内に秘める魔素が原因なのか、異なる属性を持つ精霊たちが遭遇すると常に争いが起こる。
争いが起これば、常に力の強いものが勝ち、弱いものが淘汰されるのは、群れることを厭う精霊の間では避けられないものだった。
勝った側は負けた側の魔素を取り込み、各精霊の力の均衡というのは次第に崩れていった。
力を持つ者にとって、自らの害となるものを力で排除することは非常に単純かつ効果的であり、闘争に慣れた精霊たちの力はやがて、ヴェルトモンド全土の魔素を喰らい尽くさんとしていた。
だが、類まれなる力を有した精霊であっても、未曽有の危機に瀕したヴェルトモンドを、苦難に喘ぐ弱き精霊たちを救おうとするものたちがいた。
後の時代に多大なる影響を及ぼした六体の精霊――ゼルカン、トゥルリム、セレ、ガレウス、ルシエル、そしてベルムント。
属性が異なるにも関わらず、六体の精霊は互いに協力することを惜しまず、そんな彼らの姿を目の当たりにした他の精霊たちの間にも、ある共通の意志が芽生えようとしていた。
それは抗争の意志であった。強大な敵を打破するために力を結集しようという意志であった。
「――そして力を合わせた精霊たちはどうにか悪い精霊を倒し、平和になったヴェルトモンドでは、六体の大精霊の加護の下今度は仲良く暮らしましたとさ。めでたし、めでたし~」
「あ、最後の方なんかテキトーにしめただろー!」
それまで部屋を満たしていた少女の朗読の声が止むや否や、向かいのベッドに腰かけていた少年の鋭い指摘が飛ぶ。
不満の表情を浮かべる少年に思わず少女は苦笑する。確かに最後の部分は意図的に省略して読んだが、何も朗読に飽きたとか、いいかげんにあしらったとか、決してそういった理由ではなかった。
「そうだよジェナおねえちゃん、だいせいれいたちはこの後どうなるのー? あたし、気になるよぉ……」
少女――ジェナの視線の先では、少年の傍らに座る幼女が彼の言葉に同意して物語の続きをねだるが、その半開きの口からは涎が垂れ、少女が朗読していた最中にも頻りに目をこすったり舟を漕いでたりしていた。
明らかに眠そうな、かつ愛らしいその様子に、ジェナは自ずと頬が緩んでしまうのを自覚した。
「ほら、見てカイル君。サラちゃん、と~っても眠そうだよ? 君たち、明日は早いんでしょ? もう部屋に戻って休んだほうがいいって」
「えぇー……ったく、おまえはホントに手のかかる妹だなー」
ジェナの説得に余計に不満の表情を浮かべるカイルだったが、今にも夢の世界に旅立ってしまいそうな妹を放っておくことはできなかったようで、呆れながらもサラの手を引いて部屋の出入口へと歩き出す。
寝ぼけて足元が覚束ないサラと、彼女を気遣いながらゆっくりと歩くカイル。
そんな二人を何気なく目で追っていたジェナに気づいたということはないだろうが、扉を前にしたカイルがふと振り返った。
「そういえばさあ」
「ん、どうかしたの?」
「明日さ、おれたちについてきてくれるって言ってたけど、それってどこまでなんだ?」
「あー、そのことかぁ」
無意識になのか目線を外して尋ねるカイルにジェナは顔を綻ばせる。
「ヌールまでは私も一緒に行くことになってるよ。……ふふ、心配しなくても、さっきの話の続きもその時に聞かせてあげるから、ね?」
「……! あ、ああ! やくそくだからな、へへっ……」
余程あの物語が気に入ったらしく、ジェナの言葉に対しカイルは喜色満面に念を押す。それから勢いよく手を振って別れを告げると、妹ともども部屋を後にした。
「――最近の子は勉強熱心なんだなあ」
ジェナがあれくらいの年齢の時は、今とは異なり精霊や歴史の話にそこまで興味を惹かれることもなかった。取っつきにくい物事に対して臆することもなく、なんだかんだ妹の世話をしていることからも、相当に出来た少年だと思わざるを得ない。
カイルたちを最後まで見送ったジェナは、傍らに置いていた本の表紙を片手で撫でながらしみじみと呟いた。
しばらくそうして本を眺めていたジェナだったが、やがてそれを手に取ると、何の気なしにパラパラと頁を捲り始めた。
表題は『ヴェルトモンド創世記』、古代のヴェルトモンドと精霊について記された変哲もない歴史書である。
しかし同時に、ジェナにとっては己の原点ともいえる思い出深い一冊でもある。
これをきっかけに精霊や、魔素、魔法などに興味を持つようになったし、今の道に進むことを決意した動機でもある。とにかく、あらゆる意味でジェナにとっては特別なものだ。
だからこそ、今日初めて出会った見ず知らずの子供たちが、この本に興味を示してくれたというのは非常に喜ばしいことだった。
少なくとも、わざわざ難解な歴史書を分かりやすい表現に噛み砕いて説明するくらいには、ジェナを浮つかせたのは間違いない。
「来てよかったなぁ……うん、本当に」
静まり返った室内でぽつりと零し、いたずらに動かしていた手の動きを止めたジェナは徐に椅子から立ち上がった。
長時間座っていてすっかり凝ってしまった身体を大きく伸ばし、室内に設えられたベッドへ勢いよく倒れ込む。
先ほどまで二人が座っていたからか、ほのかに温かさが残っているシーツを背に感じながら、天井に吊らされ煌々と部屋を照らす照明を見つめる。
見慣れない天井だ。
だが、『慣れない』という感覚自体、オルレーヌ各地を旅しているジェナにとってはもはや慣れたものだった。違いなどあってないようなものである。
この宿にしてもそうだ。アルトニーにある変哲もない宿屋の一つであり、旅の中で泊まった他のものと同じく、特段ジェナの感情に何かをもたらすことなどないはずだ。
しかし、今ジェナの目に映る光は、その光だけは、何故だかとても優しく、懐かしさすら感じられた。
――お母さん、お父さん……続きは……? わたし、魔法のこともっと知りたいよ……――
「あ……」
長らく忘れていた安らぎの感覚に浸っていたジェナだったが、不意に想起された記憶に思わず声を漏らした。
仰向けに寝転がっていた身体を無意識に起こすと、ジェナは胸の前に両手を握った。
先ほどとは打って変わった張り詰めた表情は、何かを堪えているようにも見える。
「……いけない、もっと気を引き締めなくっちゃ……!」
だがそれも束の間ことだった。
景気づけに両の頬を叩き、今一度思い出す。ここまで来た意味を。何を為すべきかを。
今日の邂逅はあくまでも仮初に過ぎない。彼らとの約束を果たせば、またあの修行の日々が始まるのだから。
ぐっと拳を握り、少女は改めて決意を固める。
「私はジェナ・パレット。六霊守護を任せられた身として、今よりもずっと強くならないといけないんだから……!」
高濃度の魔素で満たされたヴェルトモンドの大地は、精霊と呼ばれる生命が住まう園であった。
火の精霊、水の精霊、風の精霊――
世界の理たる六属性の魔素と対応する六属性の精霊たちは、思い思いのままにヴェルトモンドを放浪し、互いが干渉することを嫌っていた。
内に秘める魔素が原因なのか、異なる属性を持つ精霊たちが遭遇すると常に争いが起こる。
争いが起これば、常に力の強いものが勝ち、弱いものが淘汰されるのは、群れることを厭う精霊の間では避けられないものだった。
勝った側は負けた側の魔素を取り込み、各精霊の力の均衡というのは次第に崩れていった。
力を持つ者にとって、自らの害となるものを力で排除することは非常に単純かつ効果的であり、闘争に慣れた精霊たちの力はやがて、ヴェルトモンド全土の魔素を喰らい尽くさんとしていた。
だが、類まれなる力を有した精霊であっても、未曽有の危機に瀕したヴェルトモンドを、苦難に喘ぐ弱き精霊たちを救おうとするものたちがいた。
後の時代に多大なる影響を及ぼした六体の精霊――ゼルカン、トゥルリム、セレ、ガレウス、ルシエル、そしてベルムント。
属性が異なるにも関わらず、六体の精霊は互いに協力することを惜しまず、そんな彼らの姿を目の当たりにした他の精霊たちの間にも、ある共通の意志が芽生えようとしていた。
それは抗争の意志であった。強大な敵を打破するために力を結集しようという意志であった。
「――そして力を合わせた精霊たちはどうにか悪い精霊を倒し、平和になったヴェルトモンドでは、六体の大精霊の加護の下今度は仲良く暮らしましたとさ。めでたし、めでたし~」
「あ、最後の方なんかテキトーにしめただろー!」
それまで部屋を満たしていた少女の朗読の声が止むや否や、向かいのベッドに腰かけていた少年の鋭い指摘が飛ぶ。
不満の表情を浮かべる少年に思わず少女は苦笑する。確かに最後の部分は意図的に省略して読んだが、何も朗読に飽きたとか、いいかげんにあしらったとか、決してそういった理由ではなかった。
「そうだよジェナおねえちゃん、だいせいれいたちはこの後どうなるのー? あたし、気になるよぉ……」
少女――ジェナの視線の先では、少年の傍らに座る幼女が彼の言葉に同意して物語の続きをねだるが、その半開きの口からは涎が垂れ、少女が朗読していた最中にも頻りに目をこすったり舟を漕いでたりしていた。
明らかに眠そうな、かつ愛らしいその様子に、ジェナは自ずと頬が緩んでしまうのを自覚した。
「ほら、見てカイル君。サラちゃん、と~っても眠そうだよ? 君たち、明日は早いんでしょ? もう部屋に戻って休んだほうがいいって」
「えぇー……ったく、おまえはホントに手のかかる妹だなー」
ジェナの説得に余計に不満の表情を浮かべるカイルだったが、今にも夢の世界に旅立ってしまいそうな妹を放っておくことはできなかったようで、呆れながらもサラの手を引いて部屋の出入口へと歩き出す。
寝ぼけて足元が覚束ないサラと、彼女を気遣いながらゆっくりと歩くカイル。
そんな二人を何気なく目で追っていたジェナに気づいたということはないだろうが、扉を前にしたカイルがふと振り返った。
「そういえばさあ」
「ん、どうかしたの?」
「明日さ、おれたちについてきてくれるって言ってたけど、それってどこまでなんだ?」
「あー、そのことかぁ」
無意識になのか目線を外して尋ねるカイルにジェナは顔を綻ばせる。
「ヌールまでは私も一緒に行くことになってるよ。……ふふ、心配しなくても、さっきの話の続きもその時に聞かせてあげるから、ね?」
「……! あ、ああ! やくそくだからな、へへっ……」
余程あの物語が気に入ったらしく、ジェナの言葉に対しカイルは喜色満面に念を押す。それから勢いよく手を振って別れを告げると、妹ともども部屋を後にした。
「――最近の子は勉強熱心なんだなあ」
ジェナがあれくらいの年齢の時は、今とは異なり精霊や歴史の話にそこまで興味を惹かれることもなかった。取っつきにくい物事に対して臆することもなく、なんだかんだ妹の世話をしていることからも、相当に出来た少年だと思わざるを得ない。
カイルたちを最後まで見送ったジェナは、傍らに置いていた本の表紙を片手で撫でながらしみじみと呟いた。
しばらくそうして本を眺めていたジェナだったが、やがてそれを手に取ると、何の気なしにパラパラと頁を捲り始めた。
表題は『ヴェルトモンド創世記』、古代のヴェルトモンドと精霊について記された変哲もない歴史書である。
しかし同時に、ジェナにとっては己の原点ともいえる思い出深い一冊でもある。
これをきっかけに精霊や、魔素、魔法などに興味を持つようになったし、今の道に進むことを決意した動機でもある。とにかく、あらゆる意味でジェナにとっては特別なものだ。
だからこそ、今日初めて出会った見ず知らずの子供たちが、この本に興味を示してくれたというのは非常に喜ばしいことだった。
少なくとも、わざわざ難解な歴史書を分かりやすい表現に噛み砕いて説明するくらいには、ジェナを浮つかせたのは間違いない。
「来てよかったなぁ……うん、本当に」
静まり返った室内でぽつりと零し、いたずらに動かしていた手の動きを止めたジェナは徐に椅子から立ち上がった。
長時間座っていてすっかり凝ってしまった身体を大きく伸ばし、室内に設えられたベッドへ勢いよく倒れ込む。
先ほどまで二人が座っていたからか、ほのかに温かさが残っているシーツを背に感じながら、天井に吊らされ煌々と部屋を照らす照明を見つめる。
見慣れない天井だ。
だが、『慣れない』という感覚自体、オルレーヌ各地を旅しているジェナにとってはもはや慣れたものだった。違いなどあってないようなものである。
この宿にしてもそうだ。アルトニーにある変哲もない宿屋の一つであり、旅の中で泊まった他のものと同じく、特段ジェナの感情に何かをもたらすことなどないはずだ。
しかし、今ジェナの目に映る光は、その光だけは、何故だかとても優しく、懐かしさすら感じられた。
――お母さん、お父さん……続きは……? わたし、魔法のこともっと知りたいよ……――
「あ……」
長らく忘れていた安らぎの感覚に浸っていたジェナだったが、不意に想起された記憶に思わず声を漏らした。
仰向けに寝転がっていた身体を無意識に起こすと、ジェナは胸の前に両手を握った。
先ほどとは打って変わった張り詰めた表情は、何かを堪えているようにも見える。
「……いけない、もっと気を引き締めなくっちゃ……!」
だがそれも束の間ことだった。
景気づけに両の頬を叩き、今一度思い出す。ここまで来た意味を。何を為すべきかを。
今日の邂逅はあくまでも仮初に過ぎない。彼らとの約束を果たせば、またあの修行の日々が始まるのだから。
ぐっと拳を握り、少女は改めて決意を固める。
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