Level2から始まる召喚魔剣士の異世界成り上がり冒険記

みずうし

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プロローグ ~ある男の異世界召喚~

プロローグー3

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 俺のトマトソースまみれの指を治療してもらっている間、他の人達は自分のステータスを見たようで、その表情は晴れ晴れしていた。その手に持つカードの色は人によって様々だ。
 え、俺?俺のカードはトマトソースで赤色ですが何か?

 「なるほど、やはり7人とも【勇者】であったか!今年は豊作だな....。残りは...おい、そこのお前!」

 ハヤトが俺を指差す。
 てかとんでもない言葉が聞こえた気がするが、あの7人勇者なの!?

 「お前もさっさとステータスを確認しろ!」
 「で、でも一滴どころか大量にぶっかけちゃったんですが.....」
 「ぐぬぅぅ、面倒な奴だ!別に一滴でもコップ一杯分でも変わりはない。いいからステータスを開くんだ」
 「い、YES」

 あまりの剣幕にたじろぎながらも血まみれ...いやトマトソースに彩られたカードを手に取り、「ステータス」とつぶやいた。

 すると、半透明の青色のボードが浮き出てくる。


 ーーーーーーーーーーーー

・楠 夕間 〈くすのき ゆうま〉

年齢 17
性別 男
種族 人間族

職業 魔剣士

Level 1

攻撃 D+
防御 D
魔攻 D-
魔防 D
俊敏 C-
魔力 C

総合評価 D+

【ユニークスキル】なし

【スキル】鑑定(低)Level1

【称号】召喚されし者・文字無しの召喚者

経験値 0/10000


 ーーーーーーーーーーーーーーー


 
 やったあ!鑑定持ちだぁ!

 と喜ぶほど俺も馬鹿ではない。
 え?なにこれ?そ、総合評価D+?
 もしかして.....俺って雑魚?

 いやいや!もしかしたら他の奴もこれぐらいかもしれないじゃないか!Dの方がAより強いって可能性もある!だいたい職業も強そうな【魔剣士】だぞ?
 いや、他の奴は勇者か......。
 
 ん!けど!まだまだ諦めるのは早い!踏ん張れ俺の精神メンタル

 「なんだ、お前雑魚じゃないか」
 「ぐわぁぁぁぁぁああああ!!!!」

 俺の精神!メンタル!は数秒で崩壊した。
 雑魚.....雑魚だと?地球でも社会的に雑魚でこちらでも物理的に雑魚。俺って一体.....。

 「しかも職業魔剣士か。一般的だな」
 「ぐわぁぁぁぁああああ!!!それ以上言わないでくれぇぇえ!!!」

 頼みの綱の魔剣士さえ一般的。
 「一般」とか「普通」とか夢に溢れる若者に使っちゃいけないんだぞ!!

 「・・・まあいい。1人がハズレ・・・でも他はアタリだ。
 お前も悪かったな。でも落ち込むのはまだ早いぞ。魔剣士は1億分の1ぐらいで稀に超成長するからな。頑張るのだ」

 「よっしゃ!頑張ります!
 ってなるかボケェ!!!」

 一億分の一とか無に等しいじゃねぇか!励まし方下手か!!
 くっ、くそぅ......。

 そんな傷心中の俺をほっといて、ハヤトは話を進め始めた。

 「よし、貴様らは己の実力もなんとなくわかったことだろう。
 では本題に入る。貴様らの実力を使い、魔王を倒そうと考える者は前へ!力の持ち腐れをするべく平穏に暮らそうとする者はその場に留まるのだ!」

 要は「前に出るよな?魔王倒すよな?」である。
 ・・・さて、俺はどうしよう。ゴミステータスだし地球には別に戻りたくもないし。魔王倒す意味なくね? 
 よし、俺は魔王など倒さんぞ。郊外でのんびり異世界ライフを過ごすのだ。

 てか多分他の皆も平和に暮らしたい、と考えるはずーーー

 「・・・ほう、面白い」

 が、前に出たのは8人中7人・・だった。つまり、俺以外である。

 「な、なんで.....?」

 予想だにしない展開に開いた口が塞がらない。
 なんでわざわざ命を賭けてまで.....?

 「・・・ふむ、確かに『なぜ?』だろう。理由を聞こうか」

 「だって、力を持つ人間は使命には従わないと。しかも早く地球に帰りたいですしね?」

 1人の青年が微笑みながら答えた。

 「・・・は?」
 
 いかれてる。まるでいかれてる。使命とかイミワカラン。なんだそれは。どうなってる?

 すがる思いで隣を見るとハルヒトもうんうんと頷いていた。
 が、何か先程までとは違う。雰囲気というか、表情というかーーーー

 「ーーーあっ」

 先程までとは決定的に違うところ。
 それはーーー目が混濁しているところだった。
 まるで心を操られているようなーー洗脳されているようなーーー

 ともかくヤバイ。何だかわからないが、ここ・・はヤバすぎる。

 ーーーと思った瞬間、ハルヒトの目は元どおりの黒色に染まっていた。
 さっきまでの禍々しい雰囲気も感じられない。
 ・・・気のせいだったのか?もしかしたら動転してそう感じただけなのかもしれない。

 「理由はわかった。では魔王討伐に加わる者はこちらへ、留まったお前はあいつに付いていけ」

 まだ動揺したまま、俺はハヤトの指し示すまま、1人のメイドの元へと向かった。


 その後ろでハヤトが薄黒い笑みを浮かべていることに気付かないままーーーー
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