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6話全員集結!?
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カチカチと時計の音だけが室内に響く。
俺はただひたすら姿勢を正し座り続け、リオンは一定の間隔で本のページをめくる。 キリは寝ている。 リオンが何を読んでいたのか気になったので表紙を見てみる。
『私が悪魔であなたを惚れさせる』と、かなり毒々しい本だった。
そんな時だった。
「おい、バカ何やってんだよ」
後ろからドスの効いた声で呼びかけられる。
やべっやっぱり普通のギルドじゃないよ、めっちゃ怖いやつ帰ってきたぞ。
「聞こえてんのか? おい」
「は、はい。 聞こえてます!」
俺は慌てて席を立つ、その反動で椅子がガタッと倒れた。
それにしてもすごい物言いだ、そりゃあどっかりと座ってた俺が悪いんだけど。
俺は背後に立っていた米俵を抱えた男を見る。
身長は俺よりも普通に高く、野生の王と例えたらいいのか、細身だが腕の筋肉は赤土のように盛り上がっており、目は弱者を睨み殺すかのような鋭い、髪もツンツンに赤く燃えていた。 まるでライオンだ。
「で、お前ここで何してんの?」
俺はジト目でそいつに視線を送った。 この男の名前はえっとシュウジ。 因みにこのゲーム世界の名前だ。
するとシュウジはニヤリと光る歯を見せた。
「はぁ……もっと驚くかと思ってたけど微妙だなぁ。 やっぱりノリが足りねぇなお前は」
「そんなのにノリは要らないだろ」
「えらい親密な会話してるけど二人は知り合いなの?」
リオンが本を読みながら聞いてくる。 するとシュウジはよっと米俵を置いて、俺の肩に手を組む。
「へっ親友だ」
「悪友な」
友達の最上級を言われたので俺ははっきりと否定する。 なにせ俺はこいつを親友と思ったことは断じて一度もない。
「学校が同じとかかしら?」
「そうそう。 流石リオンだな」
「誰でも分かるわよ」
リオンはフッとため息を吐くとペラリもまた一枚ページをめくる。
「それにしてもアユキとこんなところで再会するとわな」
「まぁな……。 俺の方がびっくりだよ。 まさかここまでついてくるとわな」
「へへへ。 学校お前なしじゃ楽しめないしな!」
そうこいつは俺のことを追ってこのゲームの世界に入ってきた。 だが互いにスタート地点が異なったことにより会うことが出来なかった。 そもそも俺がこいつの存在を知ったのはやはり指名手配者リストなんだけどな。
「お前は何か問題を起こさないと生きていけないのか? ちゃっかりAランクプレイヤーになってるし」
「ゲームをやる以上スリルは必要だろ? それに……」
シュウジが何か言い続けようとした時だ、扉から数人の賑やかな声が響いてきた。
「帰ってきたっしょ! マジパネェーわ」
「うるさいのよ。 少し黙りなさい」
男子二人に女子二人、身なりも身長も歳もバラバラ、唯一同じなのは全員が修羅場を潜り抜けた只者じゃない雰囲気を放っていることか。
するとシュウジよりも身長が高い髪にパーマをかけてバンダナで固定している男が俺の存在にいち早く気づいた。
「なんかちびっこい奴発見! いやまじ誰でちゅか?」
こいつウザいな。 俺だって百六十九センチあるんだよ。 そう思いながらも俺が自己紹介しようとした時、自称俺の親友が間を割る
「お、帰ってきたな。 お前らアユキが到着したぞ」
「おい、俺の自己紹介とんなよ」
するとパーマ男が少し目を広げ驚きを見せる。
「マジで? アユキ?」
凄い素の反応をされた。
「アユキです。 招待頂きありがとうございます」
「ダメね」
「えっ」
すると金髪の女の子がバッサリと言葉を吐く。 髪の毛は腰よりも長くリボンで一つにまとめられているがポニーテルと呼んでいいのかとどうでもいいことを考えてしまった。
「アタシのタイプじゃないわ。 まず身長低い、顔が弱々しくて地味。 アユキっていうくらいだから楽しみにしてたのに」
「すいません。 それより初対面の人のディスり方酷くないですかね? あのな、この世界は3Dモデルでコンピュータが自動生成したデジタルデータで出来ていてな、遺伝子原子を復元化させて個体にして俺は……」
適当にそれらしき単語を並べてどうにか反論する。 そもそもどうして俺がここまで言われなきゃいけないし、どんな期待持たれてんだよ。
「でもこの世界はゲームだとしても、あなたは本物でしょ?」
リオンが俺にトドメの一撃を食らわせ、アユキは多分ここに散るのだろう。
「まぁそう落ち込むなアユキ。 ミヤビはなイケメンが大好きでな。 男を何度も誘惑してんだよ」
「その言いようだと全く俺はやっぱりかっこよくないみたいだろ」
「鏡いるか?」
「いらない」
結局この部屋に俺の味方をしてくれる奴は一人もいない。
「うーん私はアユキ好きだけどな?」
ふむふむと俺を観察するように前に出てくるお姉さん。 ブルーの髪は竜のツノのように立っていた。 それよりこの人身長が俺よりも高い、そしてスタイル良すぎだろ。
「私はフール。 待ってたよアユキ」
「あ、ありがとうございます」
俺は差し伸べられた手を軽く握る。 手はとても冷たかった。
三人の奥にもう一人、グレー色の髪を目にかかるまで長く流された少年がいたが、その人は俺の顔を一瞥すると椅子に腰を掛けた。
「お前ここのリーダーしてんのか?」
俺は耳打ちでシュウジに聞く。 ここまで個性が強い奴らをまとめるのはどう考えても並みの器じゃ無理だろう。
「俺がこんな奴らまとめられるわけないだろ?」
「だよな……。 じゃあ誰がリーダー?」
俺が見渡す限りリーダーが出来そうな奴はリオンかネルさんぐらいしか見当たらない。 他の人はまずやりそうにもない。
「まだ来てねぇよ。 俺達もこの時間には戻って来いと命令受けてたからな。 まぁお前も来たら分かるさ」
「それにしてもこのギルドはどんな人種を集めてるんだ。 全員が指名手配者AランクからSランクって、攻略組にでも謀反する気か?」
俺は全てのプレイヤーを把握しているわけじゃない。 でもここにいる奴らは違う、この世界を脅かす存在としてモンスターよりも恐れられている暗殺者達だ。 プレイヤーキラーと呼ぶのが一番正しいか。
「俺だって全て知ってるわけじゃない。 むしろ知らねでことの方が多い。 あいつがお前が来てから詳しいことは話すって言ってんだよ」
あいつと言うのはここのリーダーだろうか。 このメンツをまとめるんだ、特に最強プレイヤーと呼ばれるリオンを従えさせるのは普通の人間じゃまず無理だ。
俺とシュウジが立ち話をしているとキリが目を覚まし、ブサイクな顔をしながら目を数回擦る。
大きなあくびをしながらキョロキョロと辺りを見回し、どうやら全員が戻って来ていることに気がついたようだ。
「はっ。 みんな帰って来てたのっ? 隊長は?」
「まだよ。 それよりもあなたミヤビの方は無視していいの?」
「へ?」
リオンの一言にキリは首を傾げながらミヤビの方に視線を向ける。 ミヤビは美味しそうに真っ赤なこの世界ではイチガと呼ばれるフルーツが乗った生クリームたっぷりのケーキを美味しく頬張っていた。 意外に女子力が高いことに驚くもそれより驚いたのはキリの反応だ。
「ミヤビ!?!?!? それキリのケーキ!!!!! なんで食べてるのっ!?」
バンバンと数回テーブルを叩きながらまるで闘牛のようにケーキに飛びつきにいくキリ。 するとミヤビは悪魔のように満面の笑みで一言。
「美味しい」
最後の一口を食べると、生クリームが微かに残った皿をキリに返した。 キリは愕然と肩を落とし、見たこともない負のオーラを部屋内に充満させる。
「キリのケーキ……。 アユキ君が帰ってきたら食べようと取ってたのに……。 高かったのに…………」
「キリ約束したよね? 今回、そこのナス男を連れてくるのに二日以上かかったらケーキは貰うって。 キリは二日と十二時間五十三分かかったから必然的にケーキは私の物になるのよ」
「まぁ仕方ないっしょ。 ケーキぐらいで落ち込むなって元気にわっしょいでっしょっ?」
パーマ男が元気づけようと盛り上げるが、ただうるさいだけだ。
「キリ今度俺が好きなケーキ買うよ」
まぁ賭け事なら仕方ないが小さな女の子の食べ物を奪うミヤビは俺もどうかと思うな。 それよりもキリには色々と恩があるし、返すためにもってことで声をかけておいた。
「本当?」
キリの目はキラキラと輝いている。 俺は軽く頷き親指を立てた。
「やったっ! アユキ君天使だよっ! 神様だよっ!」
バタバタと走ってきたキリを俺は片手で停止させる、抱きつかれたら困るしな。
それよりこいつ単純すぎだろ、だからケーキ食われてるんじゃないか。
「なにか騒がしいと思えばどうやら全員揃ったようだな」
紋章の旗がかけられた壁の扉は音を立てて開き、そしてこのギルドのリーダーらしき影は水面を歩くかのように妙な静けさを表しながら入ってきた。
俺はただひたすら姿勢を正し座り続け、リオンは一定の間隔で本のページをめくる。 キリは寝ている。 リオンが何を読んでいたのか気になったので表紙を見てみる。
『私が悪魔であなたを惚れさせる』と、かなり毒々しい本だった。
そんな時だった。
「おい、バカ何やってんだよ」
後ろからドスの効いた声で呼びかけられる。
やべっやっぱり普通のギルドじゃないよ、めっちゃ怖いやつ帰ってきたぞ。
「聞こえてんのか? おい」
「は、はい。 聞こえてます!」
俺は慌てて席を立つ、その反動で椅子がガタッと倒れた。
それにしてもすごい物言いだ、そりゃあどっかりと座ってた俺が悪いんだけど。
俺は背後に立っていた米俵を抱えた男を見る。
身長は俺よりも普通に高く、野生の王と例えたらいいのか、細身だが腕の筋肉は赤土のように盛り上がっており、目は弱者を睨み殺すかのような鋭い、髪もツンツンに赤く燃えていた。 まるでライオンだ。
「で、お前ここで何してんの?」
俺はジト目でそいつに視線を送った。 この男の名前はえっとシュウジ。 因みにこのゲーム世界の名前だ。
するとシュウジはニヤリと光る歯を見せた。
「はぁ……もっと驚くかと思ってたけど微妙だなぁ。 やっぱりノリが足りねぇなお前は」
「そんなのにノリは要らないだろ」
「えらい親密な会話してるけど二人は知り合いなの?」
リオンが本を読みながら聞いてくる。 するとシュウジはよっと米俵を置いて、俺の肩に手を組む。
「へっ親友だ」
「悪友な」
友達の最上級を言われたので俺ははっきりと否定する。 なにせ俺はこいつを親友と思ったことは断じて一度もない。
「学校が同じとかかしら?」
「そうそう。 流石リオンだな」
「誰でも分かるわよ」
リオンはフッとため息を吐くとペラリもまた一枚ページをめくる。
「それにしてもアユキとこんなところで再会するとわな」
「まぁな……。 俺の方がびっくりだよ。 まさかここまでついてくるとわな」
「へへへ。 学校お前なしじゃ楽しめないしな!」
そうこいつは俺のことを追ってこのゲームの世界に入ってきた。 だが互いにスタート地点が異なったことにより会うことが出来なかった。 そもそも俺がこいつの存在を知ったのはやはり指名手配者リストなんだけどな。
「お前は何か問題を起こさないと生きていけないのか? ちゃっかりAランクプレイヤーになってるし」
「ゲームをやる以上スリルは必要だろ? それに……」
シュウジが何か言い続けようとした時だ、扉から数人の賑やかな声が響いてきた。
「帰ってきたっしょ! マジパネェーわ」
「うるさいのよ。 少し黙りなさい」
男子二人に女子二人、身なりも身長も歳もバラバラ、唯一同じなのは全員が修羅場を潜り抜けた只者じゃない雰囲気を放っていることか。
するとシュウジよりも身長が高い髪にパーマをかけてバンダナで固定している男が俺の存在にいち早く気づいた。
「なんかちびっこい奴発見! いやまじ誰でちゅか?」
こいつウザいな。 俺だって百六十九センチあるんだよ。 そう思いながらも俺が自己紹介しようとした時、自称俺の親友が間を割る
「お、帰ってきたな。 お前らアユキが到着したぞ」
「おい、俺の自己紹介とんなよ」
するとパーマ男が少し目を広げ驚きを見せる。
「マジで? アユキ?」
凄い素の反応をされた。
「アユキです。 招待頂きありがとうございます」
「ダメね」
「えっ」
すると金髪の女の子がバッサリと言葉を吐く。 髪の毛は腰よりも長くリボンで一つにまとめられているがポニーテルと呼んでいいのかとどうでもいいことを考えてしまった。
「アタシのタイプじゃないわ。 まず身長低い、顔が弱々しくて地味。 アユキっていうくらいだから楽しみにしてたのに」
「すいません。 それより初対面の人のディスり方酷くないですかね? あのな、この世界は3Dモデルでコンピュータが自動生成したデジタルデータで出来ていてな、遺伝子原子を復元化させて個体にして俺は……」
適当にそれらしき単語を並べてどうにか反論する。 そもそもどうして俺がここまで言われなきゃいけないし、どんな期待持たれてんだよ。
「でもこの世界はゲームだとしても、あなたは本物でしょ?」
リオンが俺にトドメの一撃を食らわせ、アユキは多分ここに散るのだろう。
「まぁそう落ち込むなアユキ。 ミヤビはなイケメンが大好きでな。 男を何度も誘惑してんだよ」
「その言いようだと全く俺はやっぱりかっこよくないみたいだろ」
「鏡いるか?」
「いらない」
結局この部屋に俺の味方をしてくれる奴は一人もいない。
「うーん私はアユキ好きだけどな?」
ふむふむと俺を観察するように前に出てくるお姉さん。 ブルーの髪は竜のツノのように立っていた。 それよりこの人身長が俺よりも高い、そしてスタイル良すぎだろ。
「私はフール。 待ってたよアユキ」
「あ、ありがとうございます」
俺は差し伸べられた手を軽く握る。 手はとても冷たかった。
三人の奥にもう一人、グレー色の髪を目にかかるまで長く流された少年がいたが、その人は俺の顔を一瞥すると椅子に腰を掛けた。
「お前ここのリーダーしてんのか?」
俺は耳打ちでシュウジに聞く。 ここまで個性が強い奴らをまとめるのはどう考えても並みの器じゃ無理だろう。
「俺がこんな奴らまとめられるわけないだろ?」
「だよな……。 じゃあ誰がリーダー?」
俺が見渡す限りリーダーが出来そうな奴はリオンかネルさんぐらいしか見当たらない。 他の人はまずやりそうにもない。
「まだ来てねぇよ。 俺達もこの時間には戻って来いと命令受けてたからな。 まぁお前も来たら分かるさ」
「それにしてもこのギルドはどんな人種を集めてるんだ。 全員が指名手配者AランクからSランクって、攻略組にでも謀反する気か?」
俺は全てのプレイヤーを把握しているわけじゃない。 でもここにいる奴らは違う、この世界を脅かす存在としてモンスターよりも恐れられている暗殺者達だ。 プレイヤーキラーと呼ぶのが一番正しいか。
「俺だって全て知ってるわけじゃない。 むしろ知らねでことの方が多い。 あいつがお前が来てから詳しいことは話すって言ってんだよ」
あいつと言うのはここのリーダーだろうか。 このメンツをまとめるんだ、特に最強プレイヤーと呼ばれるリオンを従えさせるのは普通の人間じゃまず無理だ。
俺とシュウジが立ち話をしているとキリが目を覚まし、ブサイクな顔をしながら目を数回擦る。
大きなあくびをしながらキョロキョロと辺りを見回し、どうやら全員が戻って来ていることに気がついたようだ。
「はっ。 みんな帰って来てたのっ? 隊長は?」
「まだよ。 それよりもあなたミヤビの方は無視していいの?」
「へ?」
リオンの一言にキリは首を傾げながらミヤビの方に視線を向ける。 ミヤビは美味しそうに真っ赤なこの世界ではイチガと呼ばれるフルーツが乗った生クリームたっぷりのケーキを美味しく頬張っていた。 意外に女子力が高いことに驚くもそれより驚いたのはキリの反応だ。
「ミヤビ!?!?!? それキリのケーキ!!!!! なんで食べてるのっ!?」
バンバンと数回テーブルを叩きながらまるで闘牛のようにケーキに飛びつきにいくキリ。 するとミヤビは悪魔のように満面の笑みで一言。
「美味しい」
最後の一口を食べると、生クリームが微かに残った皿をキリに返した。 キリは愕然と肩を落とし、見たこともない負のオーラを部屋内に充満させる。
「キリのケーキ……。 アユキ君が帰ってきたら食べようと取ってたのに……。 高かったのに…………」
「キリ約束したよね? 今回、そこのナス男を連れてくるのに二日以上かかったらケーキは貰うって。 キリは二日と十二時間五十三分かかったから必然的にケーキは私の物になるのよ」
「まぁ仕方ないっしょ。 ケーキぐらいで落ち込むなって元気にわっしょいでっしょっ?」
パーマ男が元気づけようと盛り上げるが、ただうるさいだけだ。
「キリ今度俺が好きなケーキ買うよ」
まぁ賭け事なら仕方ないが小さな女の子の食べ物を奪うミヤビは俺もどうかと思うな。 それよりもキリには色々と恩があるし、返すためにもってことで声をかけておいた。
「本当?」
キリの目はキラキラと輝いている。 俺は軽く頷き親指を立てた。
「やったっ! アユキ君天使だよっ! 神様だよっ!」
バタバタと走ってきたキリを俺は片手で停止させる、抱きつかれたら困るしな。
それよりこいつ単純すぎだろ、だからケーキ食われてるんじゃないか。
「なにか騒がしいと思えばどうやら全員揃ったようだな」
紋章の旗がかけられた壁の扉は音を立てて開き、そしてこのギルドのリーダーらしき影は水面を歩くかのように妙な静けさを表しながら入ってきた。
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