橘さんの料理教室

ぷりん

文字の大きさ
3 / 3

2.

しおりを挟む
 ゆーちゃんが健康で病気もせずに過ごしてほしい。健康に過ごすためには何が重要か?

 それはだと僕は考えた。

 しかし、僕は全く料理ができない。唯一作れるものといえば「カレー」だ。ゆーちゃんはカレーが好きだと言っている(僕に気をつかってなのかわからないが)、もう一週間で三回目のカレーである。流石にそれでは健康とは程遠い。

 この現状をどうにかしなければならない。そう思いながら今日もカレーを作っていた。

 それから2・3日後、僕はゆーちゃんを幼稚園に送って帰っている時、一枚のポスターを見つけた。ポスターには可愛らしい食べ物の絵が沢山描かれていて、ポップな文字でこう書いていた。

 『~料理教室やってます~
    毎週木曜日 午前10時半から1時位まで

  料理で困っていることはありませんか?楽しくお話しながら料理しましょう。相談にものりますよ!
  (男性の方も大歓迎ですよ)
  ・参加費一回500円
  ・作ったご飯を昼食として食べましょう

  ※メニューは私(橘)の気分で決めます 
  ※メニューの希望も受け付けます。

  場所:○○マンション
  参加希望の方はお電話ください
     橘 すみれ 090-○○○○-○○○○ 
                      』
 
 なんだこのポスターは………
僕がそれを見た第一印象はそれだった。手書きの文字と絵で書かれたポスターは随分手の込んだものだった。

 橘すみれという名前は聞いたことがある。僕が住んでいるマンションの管理人の名前がそうだった気がする。70歳くらいのおばあさんだ。マンションに引っ越してきた時に、随分お世話になった。

 (あの人が料理教室をやっているのかぁ…いつもニコニコしていて、挨拶をしたらいつも返してくれるしきっと良い人なんだろう。妻が亡くなった時も葬儀に参列してくれた。
 しかも、一回500円って安すぎやしないか?!
ゆーちゃんのためにも、お試しとして参加してみるか…)

 そう僕は思い、すぐに橘さんに電話をかけた。



しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

月弥総合病院

御月様(旧名 僕君☽☽‪︎)
キャラ文芸
月弥総合病院。極度の病院嫌いや完治が難しい疾患、診察、検査などの医療行為を拒否したり中々治療が進められない子を治療していく。 また、ここは凄腕の医師達が集まる病院。特にその中の計5人が圧倒的に遥か上回る実力を持ち、「白鳥」と呼ばれている。 (小児科のストーリー)医療に全然詳しく無いのでそれっぽく書いてます...!!

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

煙草屋さんと小説家

男鹿七海
キャラ文芸
※プラトニックな関係のBL要素を含む日常ものです。 商店街の片隅にある小さな煙草屋を営む霧弥。日々の暮らしは静かで穏やかだが、幼馴染であり売れっ子作家の龍二が店を訪れるたびに、心の奥はざわめく。幼馴染としてでも、客としてでもない――その存在は、言葉にできないほど特別だ。 ある日、龍二の周囲に仕事仲間の女性が現れ、霧弥は初めて嫉妬を自覚する。自分の感情を否定しようとしても、触れた手の温もりや視線の距離が、心を正直にさせる。日常の中で少しずつ近づく二人の距離は、言葉ではなく、ささやかな仕草や沈黙に宿る。 そして夜――霧弥の小さな煙草屋で、龍二は初めて自分の想いを口にし、霧弥は返事として告白する。互いの手の温もりと目の奥の真剣さが、これまで言葉にできなかった気持ちを伝える瞬間。静かな日常の向こうに、確かな愛が芽吹く。 小さな煙草屋に灯る、柔らかく温かな恋の物語。

幽縁ノ季楼守

儚方ノ堂
キャラ文芸
「季楼庵当主の代理を務めてもらう」 幼少期、神隠しにあった過去を待つ青年ユメビシ。 迷い込んだ先で、事件に巻き込まれ両手を失い、生死を彷徨うことに。 ただ「死にたくない」と望んだ願いは、ある故人の手を移植することで実現した。 これを境に不死の体質へと変貌したユメビシは、約70年の時を経て、因縁の土地『瞑之島(みんのとう)』へ帰還する。 しかし、どうして今自分がここにいるのか、その理由となる記憶がすっぽり抜け落ちた状態で……。 奇妙な忘却に焦りを抱えながら、手がかりを求め探索するさなか、島の中枢を担う組織『季楼庵(きろうあん)』の面々と関わりを持ち、次々と巻き起こる騒動に身を投じていくのだった。 現代において、人と人ならざる者が共存する瞑之島を舞台に、半ば強制的に当主代理に据えられたユメビシの非日常。 異色の現代ファンタジー✖️和風奇譚✖️ミステリー 様々な思惑が交錯する中、彼の帰還を以て、物語は一つの結末へ動き出す。 その約束は、何十年何百年経ち、たとえ本人達が覚えていなくとも。 幽かな縁で繋がり続け、決して解けない糸となる。 それを人は、因縁――またの名を『呪い』と呼ぶのだった。

妻の遺品を整理していたら

家紋武範
恋愛
妻の遺品整理。 片づけていくとそこには彼女の名前が記入済みの離婚届があった。

【百合】Liebe

南條 綾
キャラ文芸
人と一線引いた少女のお話 あの時あなたを助けた時から気になった。 あなたにあって私の景色が色が付いた

還暦の性 若い彼との恋愛模様

MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。 そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。 その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。 全7話

あまりさんののっぴきならない事情

菱沼あゆ
キャラ文芸
 強引に見合い結婚させられそうになって家出し、憧れのカフェでバイトを始めた、あまり。  充実した日々を送っていた彼女の前に、驚くような美形の客、犬塚海里《いぬづか かいり》が現れた。 「何故、こんなところに居る? 南条あまり」 「……嫌な人と結婚させられそうになって、家を出たからです」 「それ、俺だろ」  そーですね……。  カフェ店員となったお嬢様、あまりと常連客となった元見合い相手、海里の日常。

処理中です...