青年(過去)と少女の二人旅

マオセン

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退屈な日々

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ここは冥界。現世を生きた者たちには悪行を働いていたものも少なからず存在する。
そんな悪行を働いた魂を牢獄に封印している。そんな場所だ。

その世界を統治しており、世界の均衡を担う帝王『イツトリ』は....



 「あーーー、暇だあぁ」



王の威厳に似合わない発言と欠伸を玉座で行っていた。



「帝王様。そのようなだらしのない態度を取らないでください。」

 玉座の横、秘書がいるポジションから小言を飛ばす黒髪ショートな女性がいた。
名を「トルエノ」。種族はヴァンパイアしかも、始祖のヴァンパイアである。


 「だってよぉ、暇なのは事実じゃないか。魂どもは牢獄に閉じ込められているから暴れることもなし
ここで生きてる奴らは娯楽なんてものはもってないし。
それなのに、雑務は溜まってくんだぞ? 暇以外になんて言えばいいんだよ」

「雑務は溜まっているのですから暇じゃないじゃないですか」


「飽きるわ こんなもんずっとやってたら」

彼が統治している冥界は死んだ者たちが受ける裁判で有罪とした者たちを収監しているわけだが、
悪行を働いた罰として肉体はなく魂のみの存在として牢獄に収監されている。
当然、会話などできるはずもなく思考を読み取るのも不可能

この暗い世界で肉体を持っているのは帝王に許可を受けた者たちのみ
その数も10000ほどで決して多いとは言えない

言ってしまえば、世界全てが牢獄だ
そんなところに娯楽など何も無いのが当然である

「トルエノさんよ 今日は後なにやればいいんだい」

そう言われた彼女は一つため息をついた後、小さな予定表をパラパラとめくって確認を行う。

「本日は昼食を取った後、雑務処理と各地域に出向いて視察となります」

「...この前視察行かなかったっけ?」

「2ヶ月前に出向きましたね 定期的に行うものであるためそろそろ良いタイミングかと」

「うっっそ あれから2ヶ月もう経ったの? 時間の流れ早いなぁ」

「そうですね 私は昼食を取ってきます」

数えるのが馬鹿らしくなるくらい聞いた愚痴を淡々と裁き、彼女は部屋を出ていく

「相変わらずドライだ 仕事ができる人って皆あんなのなんかな...」

そう言ってメイドが注いでくれたお茶を嗜む
いくら娯楽が無いこの世界でも生物が生きていくうえで重要な衣・食・住を成立させるための
労働施設は存在している
輸入や輸出は自国内で済ませるもののみであり、他の世界にはけっして頼れないため産業は順調に稼働している

そんな思いにふけているとメイド(悪魔)が昼食を配膳してきた

「さて、今日の昼飯は何だろなっと」

クローシュ(西洋料理とかでよく見る銀のドーム型のやつ)を開ける
中に入っていたのは綺麗に彩られたペペロンチーノ

「いただきま...」

その言葉を言い終わる前に彼の足元に魔法陣が展開される
赤黒く光る禍々しい魔法陣

「えっ」

一瞬の動揺を許さず
魔法陣は彼を冥界から転送させた






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