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第八章 渦巻く嫉妬
イシャはどこだ!
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~ヒューラ~
あれから数日、私はこんもりと膨らんだ胸を隠しながら、医者を探していた。
あのクソ野郎め、絶対に殺してやる。あんなに恥ずかしい思いを我慢してまで治療とやらを受けてやったのに、この仕打ちとは。やはりあいつは私のことを、いや、トルピード様の思考をわかっていて、わざとあんな施術をしたに違いない。
許せない!
私は医者を探した。いや、医者ならいくらでもある。魔力的な治療院に、薬草メインの漢方薬屋。腕のいいところ、悪いところ。
そんな医者ではないのだ、私が探しているのは。そう、もっと――目立たないイシャ。
私は王都の目立たない通りをメインに探す。
前から来た通行人にぶつかる。
「あいたー、危ないにゃん。気を付けるにゃん」
「す、すみません」
相手は亜人種だ。おそらく、猫人間か。いや待てよ、ちょうどいいかもしれない。猫族なら、普通の人間と違う医者を知っているかも。
私は藁にもすがる思いで聞いてみる。
「すみません、このあたりに医者はありませんか?」
「医者? 病院かにゃ? それならこんなところで探すよりも北の通りのほうがいいんじゃないかにゃん、きっと腕のいいお医者さんもたくさんいるにゃん」
「ええ、それはわかっているのですが……」
そうだ、聞いた私がばかだった。こんな裏通りで店を出すのは、医者より飲み屋だ。
ところが。よっぽど私が暗い顔をしていたのだろう、何かを察した猫族の女は、気の毒そうに教えてくれたのだ。
「つまりお前はこう言いたいにゃん? 闇イシャはどこだ、と」
「え、ええ、まあ」
普段なら闇なんてお断りなのだが、今はかまっていられない。聞くだけでも聞いてみる。
「それならここの角を曲がったところに、ぼろい病院があるにゃん。あ、ガイコツかゾンビが店番しているかもしれにゃいけど、気にするなにゃん。じゃ!」
……は? 骸骨かゾンビだと? 私が探しているのは医者であって、坊主ではない。
なんて頭の中で考えているうちに、猫娘はさっさと行ってしまった。彼女も急いでいたのだろうか。
とはいえ他にあてもない。とりあえずは言われた通りに行ってみると、すぐに古ぼけた病院は見つかった。古くはあるが、ぼろっちくないのがせめてもの救いか。
私は扉をあけ、声をかける。
「ごめんくださーい」
「はーい、ちょっと待ってくだちゃーい」
ん、この声、なんか聞き覚えが……?
とてとてと奥から出てきたのは、黒髪の幼女だった。やけに胸が大きい。
…… こ い つ は あ の と き の !!
こいつがすべての元凶だ、哀れな羊たちを嬉々として呼び込みやがって!
『この年齢の子供が、これほど凶悪な魔力量を持つだなんて。自然に成長したとは思えない。ということは、おそらくナウマンダーヴ様とやらの加護に違いない』
そのように思わせておいて、巧妙な罠をしかけるのだだ。
許さん、私の胸をおもちゃにしやがって。
私は怒りのままに、魔力を開放する。
「――氷りつけ、全ての者よ
呻きながら、私の声を聞け
結晶化、氷の瞳、死の眠り
叫べ、≪氷結の監獄≫っ!!」
本来は室内で行使するような術ではないが、知ったことか!
発生した無数の氷柱がバキバキと激しく折れ曲がる。周囲の空気は一気に冷やされ、壁一面に霜が降りる。
「ふぎゃー、なな、なんですかーっ!」
叫び声を聞いて、少しだけ胸がすっとした。
私はあの幼女がおたついている間に、さっさとその場を逃げ出した。
あれから数日、私はこんもりと膨らんだ胸を隠しながら、医者を探していた。
あのクソ野郎め、絶対に殺してやる。あんなに恥ずかしい思いを我慢してまで治療とやらを受けてやったのに、この仕打ちとは。やはりあいつは私のことを、いや、トルピード様の思考をわかっていて、わざとあんな施術をしたに違いない。
許せない!
私は医者を探した。いや、医者ならいくらでもある。魔力的な治療院に、薬草メインの漢方薬屋。腕のいいところ、悪いところ。
そんな医者ではないのだ、私が探しているのは。そう、もっと――目立たないイシャ。
私は王都の目立たない通りをメインに探す。
前から来た通行人にぶつかる。
「あいたー、危ないにゃん。気を付けるにゃん」
「す、すみません」
相手は亜人種だ。おそらく、猫人間か。いや待てよ、ちょうどいいかもしれない。猫族なら、普通の人間と違う医者を知っているかも。
私は藁にもすがる思いで聞いてみる。
「すみません、このあたりに医者はありませんか?」
「医者? 病院かにゃ? それならこんなところで探すよりも北の通りのほうがいいんじゃないかにゃん、きっと腕のいいお医者さんもたくさんいるにゃん」
「ええ、それはわかっているのですが……」
そうだ、聞いた私がばかだった。こんな裏通りで店を出すのは、医者より飲み屋だ。
ところが。よっぽど私が暗い顔をしていたのだろう、何かを察した猫族の女は、気の毒そうに教えてくれたのだ。
「つまりお前はこう言いたいにゃん? 闇イシャはどこだ、と」
「え、ええ、まあ」
普段なら闇なんてお断りなのだが、今はかまっていられない。聞くだけでも聞いてみる。
「それならここの角を曲がったところに、ぼろい病院があるにゃん。あ、ガイコツかゾンビが店番しているかもしれにゃいけど、気にするなにゃん。じゃ!」
……は? 骸骨かゾンビだと? 私が探しているのは医者であって、坊主ではない。
なんて頭の中で考えているうちに、猫娘はさっさと行ってしまった。彼女も急いでいたのだろうか。
とはいえ他にあてもない。とりあえずは言われた通りに行ってみると、すぐに古ぼけた病院は見つかった。古くはあるが、ぼろっちくないのがせめてもの救いか。
私は扉をあけ、声をかける。
「ごめんくださーい」
「はーい、ちょっと待ってくだちゃーい」
ん、この声、なんか聞き覚えが……?
とてとてと奥から出てきたのは、黒髪の幼女だった。やけに胸が大きい。
…… こ い つ は あ の と き の !!
こいつがすべての元凶だ、哀れな羊たちを嬉々として呼び込みやがって!
『この年齢の子供が、これほど凶悪な魔力量を持つだなんて。自然に成長したとは思えない。ということは、おそらくナウマンダーヴ様とやらの加護に違いない』
そのように思わせておいて、巧妙な罠をしかけるのだだ。
許さん、私の胸をおもちゃにしやがって。
私は怒りのままに、魔力を開放する。
「――氷りつけ、全ての者よ
呻きながら、私の声を聞け
結晶化、氷の瞳、死の眠り
叫べ、≪氷結の監獄≫っ!!」
本来は室内で行使するような術ではないが、知ったことか!
発生した無数の氷柱がバキバキと激しく折れ曲がる。周囲の空気は一気に冷やされ、壁一面に霜が降りる。
「ふぎゃー、なな、なんですかーっ!」
叫び声を聞いて、少しだけ胸がすっとした。
私はあの幼女がおたついている間に、さっさとその場を逃げ出した。
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