初級技能者の執行者~クラスメイトの皆はチート職業だが、俺は初期スキルのみで世界を救う!~

出無川 でむこ

文字の大きさ
82 / 84
第2章 荒れ狂う極寒の都市『スノーガーデン』編

第67話 VSスカラ女王 傷つけるの者の戦い【中中】の話

しおりを挟む


黒杉は、突然の余命宣告を受ける。
しかし、そんな実感がなく、死んでいるなら、夢とか見ずに消滅するとは思っていたけど。
そんな、胡散臭い為、つい攻撃的な返事をしてしまう。

「は?どういうことだ?意識はハッキリしてるし、生きてると思ったんだけど・・・」
「君は、アホだなー!本当に!わははは!」

その安い挑発に、思わず軽く殴りかかるが、普通に避けられる。
くっそ!何だか、コイツを見ていると、無性に腹が立つな。

「おー、こわいこわい。その急に、殴りかからなくても・・・」
「すまんすまん、なぜか、無性に腹が立ってだな」
「あ、スキルを解くの忘れた・・・ごっめーん!」

またかよと思い、赤髪の男は指を鳴らすと、先程の怒りが収まってくるのが分かる。
相変わらず、意味不明なスキルだ。
男は、胡坐を掻き、そのまま宙に浮かぶ。

「んで、俺はどういう状況なんだ?」
「おっけー、じゃあーまずは、簡潔に言うね」
「おう」

もう一回、指を鳴らすと、椅子が出てくる。
男は、どうぞと合図をし、座るように促す。そのまま、素直に椅子に座り、目の前に何処からともなく、テーブルが出てくる。

「さて、ヨウイチくんは、どういう状況だとおもう?」
「分からんけど、お前が言うには、俺は死にかけといっているんだろ?」
「いや、ぶっちゃけいうと、ヨウイチくんは死んでるよ?」

ん?今、俺が死んでるって、言ったか?
何かの間違えだと思って、もう一度聞く。

「え?俺が死んでる・・・?」
「ああ、もうね!スカラだっけ?アイツを見ると嫌な事を思い出すんだよなあ」
「いや、今はそういうのは、良いからさ」
「ノリ悪いぞー、ヨウイチくーん」

ブーブーと言いながら、駄々をこねる。
そんな様子を見て、ため息をしたところで、話はじめる。

「まあ、そのスカラに心臓を突かれて、死んでるんだよねぇー」
「え・・・ちょ、はあああああああああああああああああ!?」

そんな、衝撃的な一言で、朧気の記憶が、少しずつハッキリしてくる。
あの時、スカラ女王の攻撃を受けて、そのまま・・・。

「うんうん、思いだしてきたようだね」
「あ、ああ・・・でも、死んだらどうすることも・・・」
「あー、だから、オレがいるんだけどね」
「お前と俺の命はどんな関係なんだよ」

そう言うと、男は無邪気にニヤリと笑う。
今度は、何処からともなく、クッキーを取り出して、ボリボリと音を鳴らす。
そのまま、立ち上がって、こちらに近づいて、肩に手を乗せる。

「いま、君の魂は、オレの力で現世に引き留めていると所だ。普通なら、そのまま放置していれば、消滅しちゃうんだけどね!だけど、君を死なせるわけにはいかないからさ、ちょっと小細工して、この世にとどめているのさ」

そう言って、男の手を広げると、黄色く光り輝く玉があった。よく見ると、その周りに、黒く渦巻く何かがあった。
それを見ていると、何処となく不安になってくる。

「これは、君の魂。消滅する前に拾ってあげたんだよー?感謝してほしいものだね!」

自分の魂。その言葉に、恐怖を覚える。
なんせ、知らない奴に、自分の命を握られていう状況が恐ろしいのだ。
もし、これが本当の話なら、いつでも自分は消滅させられることができることになる。

そんな、不安な顔をしている黒杉に、男は安心させるように話す。

「おいおい、そんな、ビビらなくても良いだろう?殺すつもりはないから、いい加減安心してほしい、信用してほしいんだが・・・」
「だけどな、素性も、名前も分からないし、そんな奴に、自分の心臓がいつ、握りつぶされてもおかしくないんだぞ?それで安心しろって言われても、無理がある」
「あー・・・じゃあ、俺のことは"キシモ"って呼んでくれ、本名は言えないけど、これで我慢してくれ」

男のため息しながら、自分の名前を言う。
キシモ、本名は違うらしいが、彼なりの気遣いなんだろう。
しかし、未だに緊張しつつも、どうにか落ち着かせる。

「さて、この魂は、オレ以外の奴が触る、消滅しちゃうからね。申し訳ないが、触れさせることは出来ない」
「そ、そうか・・・」
「それと、今の状況じゃ、君に魂をもどせないんだ!何故かって?そりゃあ、器となる心臓が、完全に機能が停止しているのと、スカラの呪いのせいで、この魂が汚れているのがわかるだろう?」

そういって、キシモから近づいて、指を差す。
先程よりも、黒く渦巻いているものが、広がっていくのが分かる。
そして、言わなくても、渦巻いているのが完全に広がれば、自分の魂が完全に消滅してしまうことが、直感した。

「まあ、君の予想通り、このままだと何もしなくても、消滅する」
「じゃあ、どうしたらいいんだ・・・器も心臓もなければ」
「方法はあるさ、君にこの前、力をあげただろう?」

そう言われて、自分の手の甲をみると・・・何も書かれていなかった。
あれー?おかしいなあ?と思うと、キシモは笑う

「おいおい!まだ、説明終わってないんだぞ!そう急ぐな!」
「むしろ、急ぐなって言うほうが、無茶なんだけど!?」

こうしているあいだに、アイリスとクレナが危険な状況なのに、ノコノコと死んでいる場合ではない。
生き返るのチャンスがあれば、直ぐにもしたい。早く、あいつらに会いたいのだから。

「さて、君には二つの選択肢がある、一つはこのまま、消滅するか」
「・・・もう一つは?」
「オレの眷属と契約してもらう」
「・・・詳しく聞かせてくれ」

そういうと、にっこりと笑い、再び椅子に座る。
今度は、ホワイトボードらしきものを取り出してきて、そこに絵を描きながら、説明する。
というか、この世界は、ホワイトボードという存在をしっているのか。

「さてさて、黒杉くん器も無ければ、心臓は呪いで汚染されている、最悪な状況だ」
「ああ、そうだな・・・自覚はないけど」
「そう、だけど、僕の眷属と誓約する事によって、呪いを打ち消してもらい、心臓を傷を再生してもらう。そして、魂を内包するための器を眷属に移すんだ」
「・・・?でも、眷属と俺の心臓ってべつだから、無理なんじゃないのか?」
「だから、誓約して、【魂魄共鳴(アニメア・レゾナンス)】して、死んだ器を新しい器を融合させ、復活させるんだ」

そう言って、キシモは呪文を唱えると、彼の後ろから、物凄く大きな漆黒の鉄の扉が現れる。
その扉には、頑丈そうな鎖が、何重にも巻きつかれている。
そして、その奥に、狼の遠吠えが聞こえる。

「こ、これは・・・」
「ああ、眷属はここに封印されている、コイツは獰猛なんだよなあー、昔、餌係いたんだけど、そいつの右腕を食いちぎったんだよね、アハハハ」

さらっと、なんかとんでもないこと言っているような気がする。
それに、あからさまに、開くなって感じの扉の形と雰囲気を醸し出しているんだけど!?笑い事じゃないんだけど!!

「さて、この中に入って、あいつと誓約するか、それとも、君の仲間を、ほっといてノコノコと死んでいくとどっちが良い?」

そんなの、選択は一つしかないだろう。

黒杉は、目を閉じ、親友、フヴェズルングの人達、ファフニーにクレナ、そしてアイリスを思い浮かべる。
自分の心臓を辺りを手で握り、決意する。

「そんなの、一つしかないにきまってるだろ!ほら、開けろよ!!」
「おーけー!じゃあ、決まりだね!」

そう言って、キシモは腕を上げて、そのまま振り落とす。
鎖は、真っ二つに切断され、ジャラジャラと音を鳴らし、落ちる。

「さあ、ここから先を進めれば、君は一時的に現実世界で、復活する。だけど、暴走状態になるから、なるべく早く済ませるんだいいね?」
「ああ、分かった、ありがとな・・・キシモ」

黒杉にありがとうと言われて、眼を大きくさせる。
そして、扉が開かれる。
その奥は、闇が広がっており、狼の遠吠えが遠くに響く。
聞くだけで分かる、その遠吠えは黒杉に向けての、"敵意"だった。
しかし、黒杉は、その奥を見つめて言う。

「生憎、俺は諦めが悪いんだ」

黒杉は扉の中に、静かに足を踏み入れた。


─────【雹狼山】


「よう・・・い・・・ち」
「アイリス逃げて・・・!早く!」

アイリスは、壊れた録音テープのように、ただ、最愛の相手の冷たくなった顔を見つめながら、名前を繰り返し呟いていた。
クレナがどんなに叫んでも、見向きもしなかった。
そして、目の前には、スカラ女王が槍を振り上げた。

「では・・・死ぬが良い」

そのまま、アイリスに目掛けて、槍を突く。

「いやああああああ!!!」

クレナが叫ぶと同時に、スカラの動きが止まる。
いや、止まったんじゃない、”止められた”んだ。

アイリスの顔面に目掛けて貫こうとした、僅かあと3cmで止まる。
何故、止まったのか、次の一声で分かった。

「あー・・・だりぃ・・・てか、起きて、槍が飛んでくるとか、テメェ・・・殺されたいのか?」

聞き覚えのある声、だけど、雰囲気が違う。
思わず、アイリスは思わず顔を上げてしまう。
そこには、”片手”でスカラの槍を掴んでいた。

「・・・よ・・・ういち?」
「な・・・なんだと!?貴様の心臓を突きさした筈!!なぜ生きてるんだ!!!」
「あぁん?なんだてめぇ?この"オレ様"に、だれに口を聞いていやがるんだ?アアンッ!?」

その瞬間、凄まじい威圧が、辺り一帯を飲み込む。
そのまま、赤槍は、力に耐えきれずに折られてしまう。
この戦いで、初めて身の危険を感じ、スカラは後退してしまう。

「ば、ばかな・・・!こいつは誰だ!?誰なんだ!!」
「うるせえな・・・それ以上、喚くと食い殺すぞ?いや、食い殺してもいいのか?まあ、どっちでもいいや」

そう言って、黒杉の皮を被った何かが、立ち上がる。
黒い髪の毛が、色が抜け落ちるように、白くなる。
そして、左目に、おでこから頬に複数の碧い線が複雑に浮かび上がる。
そのあまりの、変貌にアイリスはつぶやく

「・・・ヨウイチ・・・?いや、違う・・・だれ?」
「うっせーな・・・どいつもこいつも・・・そんなに、聞きたいなら聞かせてやるよ」

そして、黒い眼が鮮血のように紅い眼に変わる。
身体中についていた、呪いはまるで、貪りつくされるように、瞬く間に消える。
そして、手に蒼いオーラを纏い、鋭い爪のように伸びていた。

「オレ様の名前は、フェンリルッ!!!フェンリル=フローズヴィトニル!!!大地を揺らし、全てを破壊しつくす!!!」


─────【???】

「さあ、早くしないと、君の仲間も殺されちゃうよ、アイツはとっても獰猛だから」

そう言って、キシモは何処までも暗黒が続く、大扉を見つめた。


一方、黒杉はというと。


「うおおおおお!?やめろおおお!」
「うるせええ!!オレ様の眠りを妨げやがって!!死にやがれ!!!」

黒杉の10倍ある大きさの狼と戯れていた。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

攻撃魔法を使えないヒーラーの俺が、回復魔法で最強でした。 -俺は何度でも救うとそう決めた-【[完]】

水無月いい人(minazuki)
ファンタジー
【HOTランキング一位獲得作品】 【一次選考通過作品】 ---  とある剣と魔法の世界で、  ある男女の間に赤ん坊が生まれた。  名をアスフィ・シーネット。  才能が無ければ魔法が使えない、そんな世界で彼は運良く魔法の才能を持って産まれた。  だが、使用できるのは攻撃魔法ではなく回復魔法のみだった。  攻撃魔法を一切使えない彼は、冒険者達からも距離を置かれていた。 彼は誓う、俺は回復魔法で最強になると。  --------- もし気に入っていただけたら、ブクマや評価、感想をいただけると大変励みになります! #ヒラ俺 この度ついに完結しました。 1年以上書き続けた作品です。 途中迷走してました……。 今までありがとうございました! --- 追記:2025/09/20 再編、あるいは続編を書くか迷ってます。 もし気になる方は、 コメント頂けるとするかもしれないです。

幸福の魔法使い〜ただの転生者が史上最高の魔法使いになるまで〜

霊鬼
ファンタジー
生まれつき魔力が見えるという特異体質を持つ現代日本の会社員、草薙真はある日死んでしまう。しかし何故か目を覚ませば自分が幼い子供に戻っていて……? 生まれ直した彼の目的は、ずっと憧れていた魔法を極めること。様々な地へ訪れ、様々な人と会い、平凡な彼はやがて英雄へと成り上がっていく。 これは、ただの転生者が、やがて史上最高の魔法使いになるまでの物語である。 (小説家になろう様、カクヨム様にも掲載をしています。)

爺さんの異世界建国記 〜荒廃した異世界を農業で立て直していきます。いきなりの土作りはうまくいかない。

秋田ノ介
ファンタジー
  88歳の爺さんが、異世界に転生して農業の知識を駆使して建国をする話。  異世界では、戦乱が絶えず、土地が荒廃し、人心は乱れ、国家が崩壊している。そんな世界を司る女神から、世界を救うように懇願される。爺は、耳が遠いせいで、村長になって村人が飢えないようにしてほしいと頼まれたと勘違いする。  その願いを叶えるために、農業で村人の飢えをなくすことを目標にして、生活していく。それが、次第に輪が広がり世界の人々に希望を与え始める。戦争で成人男性が極端に少ない世界で、13歳のロッシュという若者に転生した爺の周りには、ハーレムが出来上がっていく。徐々にその地に、流浪をしている者たちや様々な種族の者たちが様々な思惑で集まり、国家が出来上がっていく。  飢えを乗り越えた『村』は、王国から狙われることとなる。強大な軍事力を誇る王国に対して、ロッシュは知恵と知識、そして魔法や仲間たちと協力して、その脅威を乗り越えていくオリジナル戦記。  完結済み。全400話、150万字程度程度になります。元は他のサイトで掲載していたものを加筆修正して、掲載します。一日、少なくとも二話は更新します。  

勇者パーティーを追放されたので、張り切ってスローライフをしたら魔王に世界が滅ぼされてました

まりあんぬさま
ファンタジー
かつて、世界を救う希望と称えられた“勇者パーティー”。 その中で地味に、黙々と補助・回復・結界を張り続けていたおっさん――バニッシュ=クラウゼン(38歳)は、ある日、突然追放を言い渡された。 理由は「お荷物」「地味すぎる」「若返くないから」。 ……笑えない。 人付き合いに疲れ果てたバニッシュは、「もう人とは関わらん」と北西の“魔の森”に引きこもり、誰も入って来られない結界を張って一人スローライフを開始……したはずだった。 だがその結界、なぜか“迷える者”だけは入れてしまう仕様だった!? 気づけば―― 記憶喪失の魔王の娘 迫害された獣人一家 古代魔法を使うエルフの美少女 天然ドジな女神 理想を追いすぎて仲間を失った情熱ドワーフ などなど、“迷える者たち”がどんどん集まってくる異種族スローライフ村が爆誕! ところが世界では、バニッシュの支援を失った勇者たちがボロボロに…… 魔王軍の侵攻は止まらず、世界滅亡のカウントダウンが始まっていた。 「もう面倒ごとはごめんだ。でも、目の前の誰かを見捨てるのも――もっとごめんだ」 これは、追放された“地味なおっさん”が、 異種族たちとスローライフしながら、 世界を救ってしまう(予定)のお話である。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

八百万の神から祝福をもらいました!この力で異世界を生きていきます!

トリガー
ファンタジー
神様のミスで死んでしまったリオ。 女神から代償に八百万の神の祝福をもらった。 転生した異世界で無双する。

『三度目の滅びを阻止せよ ―サラリーマン係長の異世界再建記―』

KAORUwithAI
ファンタジー
45歳、胃薬が手放せない大手総合商社営業部係長・佐藤悠真。 ある日、横断歩道で子供を助け、トラックに轢かれて死んでしまう。 目を覚ますと、目の前に現れたのは“おじさんっぽい神”。 「この世界を何とかしてほしい」と頼まれるが、悠真は「ただのサラリーマンに何ができる」と拒否。 しかし神は、「ならこの世界は三度目の滅びで終わりだな」と冷徹に突き放す。 結局、悠真は渋々承諾。 与えられたのは“現実知識”と“ワールドサーチ”――地球の知識すら検索できる探索魔法。 さらに肉体は20歳に若返り、滅びかけの異世界に送り込まれた。 衛生観念もなく、食糧も乏しく、二度の滅びで人々は絶望の淵にある。 だが、係長として培った経験と知識を武器に、悠真は人々をまとめ、再び世界を立て直そうと奮闘する。 ――これは、“三度目の滅び”を阻止するために挑む、ひとりの中年係長の異世界再建記である。

処理中です...