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改稿シリーズ・第一章
第40話 VS月ノ城(下)の話
しおりを挟む御剣は、黒杉の顔を見て、驚く。
死んだと思われている、同級生が、今、目の前にいるという事実。
あの日、胸に剣を刺され、奈落の底に落とされた・・・彼。
どう見ても絶望的な状況、生きている方がおかしい。
御剣の顔が一瞬だけ、懐かしそうに、目を潤ませた気がした。
その後、大声で叫ぶように、名前を呼ぶ。
「黒杉・・・!黒杉じゃないか!?」
「あー・・・ばれちゃったかぁ・・・」
ここで、いやまあ、いずれバレるとは思ったけど・・・早すぎた。
だが、幸いにもの、見つかったのは、美空たちじゃなくて良かった。
意外と、お喋りだったりするし、何らかの方法で、板野にバレるかもしれないから、本当に御剣でよかったと心の底から思う。
先ほどのスキルで大分消耗してたと思うから、御剣に丸薬を投げて渡す。
すぐに、丸薬を飲み込み、御剣の身体から、魔力があふれ出ているの感じ取り、話を戻す。
「あー・・・えっと、内緒で頼むよ」
「何故だ?生きているなら、一緒に戻ろうよ!それに君が生きてると分かれば、皆が・・・」
「それが、できないんだ。すまない・・・」
「何故?理由だけでも、聞いても・・・」
御剣は立ち上がり、月ノ城を警戒しながら、剣を構える。
だが、月ノ城は時間をやるからと言わんばかりに、刀を納めて、俺たちの会話を静かに聞いていた。
本来は、襲い掛かってくるのが普通だと思うが、侵食されても、変なところで律儀なのは変わらない。
この人、本当に侵食されているのか?
だが、念のために、アイリスに月ノ城を見張ってもらうように、目で伝える。
それに、応じるように、大剣を地面に突き刺したまま、いつでも両手で抜けるように、見張っている。
少しぐらいは教えてもいいだろう。
「ごめんな・・・詳しい理由は言えないんだ。俺の存在を認知されることで、皆に危険な目に会ってしまうから・・・」
「なっ!?それはどういう事だ?ちゃんと説明してくれないと・・・」
「それを言ってしまえば、皆に言うんだろう?」
「・・・うっ」
御剣は「いや、まぁ」と、感じの顔をする。
どうやら、図星のようだ。
俺はそのまま話す。
「申し訳ない、だけど・・・誰にも言わないでくれ、頼む・・・。言えば、後悔する。知らないままの方が、都合が良いんだ」
「・・・ッ」
御剣は"後悔"の言葉に反応した。
まるで、あの日を思い出し、悲しい顔をする。
そんな顔を見て、悪い事している気分になり、胸が痛くなる。
不意に、自分の胸を抑え、そして掴む。
御剣は観念したのか、諦めた様子で、目を閉じる。
そして、困った顔するが、口元が少し笑みを浮かべ言う。
「本当に、あの日から・・・変わらないね。分かったでもいつか戻ってきてくれ。」
「・・・?。あぁ、約束はする。絶対にな」
含みをある言い方をするが、深くは追及はしないで、約束だけをした。
そう言って、御剣は何処か寂しげに表情をするが、その青い瞳は、相変わらず優しいものだった。
話が終わったところで、月ノ城は退屈した声で言う。
「もういいか?俺は結構、短気なんだ」
「ヨウイチ・・・構えて、アレが来る・・・ッ」
そう言って、月ノ城は、抜刀の構えをする。
あの構えだ。
「・・・・弐の型『皐月』ッ!」
「ヨウイチは・・・私が守るっ!」
斬撃が五つに枝別れし、一閃となり、身体の上から下まで、襲い掛かる。
『連撃』なら防げるが、あの攻撃はそうではない。
これだけで、次元の違いを感じさせる。
あれをまともに食らえば致命傷では、済まない。
殺しに特化した技だ。
アイリスは、大剣の大きさを利用して、素早く縦にして、攻撃を防いだ。
月ノ城の抜刀して、振りかぶった後に、大剣で弾いた、甲高い音が後から響く。
感心したように、アイリスを見つめて言う。
「ほう、今の防ぐのか・・・!」
「一回見れば、十分・・・【黒焔陣(ヘイム・ジーンヌ)】」
攻撃を防いだ瞬間、大剣から膨大な魔力を感じる。次第に、月ノ城の攻撃をそのまま返すように、爆発し、炎が襲う。
ほぼゼロ距離、避けるのは困難。直撃すると思った。
発砲音が聞こえると同時に、イヤホンから、発砲音が聞こえる。
何事かと思い、瞬きした時には、既にその場にはおらず、その場所から離れていた。
そして、離脱して、月ノ城が現れたの同時に、高速で飛んでくるのが見えた。
それに気づいたのか、片手で刀を振ると、キィンと静かに何かを切った。
コトッっと地面に、その何かが落ちる。そこには、半分に綺麗に割れた銃弾があった。
イヤホン越しで、サンクが言う。
「『対処されるのは、もう少し先だと思ったんですが、慣れるの早すぎますね・・・ッ、すみません、攻撃は通用しなさそうです。ここは援護に専念します』」
そう言って、カチャカチャと音鳴らして、悔しそうな声で言う。
月ノ城は山の方を向いて、呟く。
「やっかいだな・・・流石に、11.135km先の敵には、能力の範囲外だ」
今の攻撃で、サンクの居場所が特定される。
彼の口から細かく、正確な数字を言う。もはや、彼の眼には、ICチップとか組み込まれているのだろうか?
だが、幸いにも、距離からして届かないと、自分でいう。
「厄介なのは、そっちも、同じじゃないか。殺気で、魔力と魔素を殺して、発動無力化させるどころか、弱体化するって、この世界を否定してるもんじゃないか」
「否定か・・・まあ、そうだな。職業的にも、本来はそっちの方が向いているしな、なんせ殺人鬼という職業なんだからな」
4対1で戦っているのにこれで互角とは、やはり化け物じみた強さだとわかる。
イヤホンごしから聞こえる、発砲音、狙撃だ。
だが、その攻撃は食らうことはなく、狙撃に慣れてきたのか、今度は振り向かず、刀で斬る。
御剣はその振っている隙を。見逃さず追撃を行う。
「ここだ!!」
俺の能力【大元帥】の効果で、御剣はステータスが飛躍的に向上するのが分かる。
光速で振られる、聖剣は眩いし閃光を放ち連撃を繰り出す。
その攻撃も、どれも塞がれるが、御剣に当たらないように、横に移動し、拳銃で3発撃って攻撃をする。
10km先から、5発撃っているのが、聞こえ、挟み撃ちにして攻撃する。
「ッチ・・・!」
月ノ城は隙をついて、回し蹴りを御剣に食らわせて、吹き飛ばす。
その回し蹴りを回転を利用して、横の3つ弾丸を同時に斬り、空中で回転しながら、後から来た5発の弾丸を避け、刀で弾くる。
だが俺の攻撃は終わらなかった。
『仁王』効果を発動させて、光速リロードして、5発を撃つ。
それを何度も繰り返しながら、月ノ城に撃った。
しかし、その攻撃をもろともせず前進しながら刀で切り伏せた。
「っく・・・ッ!普通の弾速じゃあ、通用しない・・・か・・・ッ」
「ほら、手が止まってるぞ、このままだと死ぬぞ」
徐々に近づいてくる、月ノ城に対し、【収納】から、散弾銃(ショットガン)取り出す。
そのまま、月ノ城に向けて、撃つ。
────バアァン!!
散りばめられた複数の弾が、月ノ城に襲い掛かる。
紅い眼を大きく広げる。まるで、自分に振りかかる弾はいくつか数えるように、見ている。
それを見た、黒杉は身体をビクつかせる。その圧倒的な覇気のせいで。
彼の足が一瞬だけ、止まる。弾との間合いを取るようにして、そのまま、刀を振る。
────カカカカンッ!
ほんの一瞬だった。彼の周りが、時が止まったと思われるぐらい、一瞬だった。
自分に着弾するまえに、斬り伏せたのだ。
その姿は、まるで修羅。
月ノ城に後ろには、綺麗に割られた、小さな弾が落ちていた。
だが、流石に全てを防ぐことは、出来ずに、頬と、太ももの辺りにカスリ傷が出来ていた。
後ろから、御剣の声が聞こえる。
「ショットガン・・・!?で、でも、それよりも、攻撃が通った」
「まさか、散弾銃まで、扱えるとはな・・・」
そのまま、走り出し、刀を振る。
攻撃は頬を、掠めた。
その瞬間、頬の傷が大きく開いて、血が噴き出すが霧となって消える。
そして、傷塞ぐことなく、霧が出続ける。
「ぐっ・・・!これは、あの時・・・!」
オロチと戦った時、見せた再生能力を無効化する能力。
月ノ城の刀の先端に着いた血は刀に溶け込むかのように吸い込まれる。
そして、月ノ城の禍々しさを裏腹に、白く輝く。
なんとも、不思議で奇妙な光景。
「村雨の武器技能、【血狂い(トゥレオ・パーツィオ・マトス)】斬られば相手の傷を開き、血は霧となって刀の糧となる」
そして、刀を構え振る。
振ると鮮血の斬撃が飛んだ。
俺は避ける、飛んだ斬撃をみると、木が霧となって消えた。
「血の斬撃を食らえば、お前たちは霧となって消滅する。」
そう言った、俺はより慎重に攻撃を仕掛けなければならなくなった。
ならば、近接攻撃は危険だ。
すると、アイリスは大剣で、近接攻撃で仕掛けた。
「アイリス!危ないぞ!」
「ヨウイチ・・・大丈夫、信じて・・・」
アイリスは大剣に炎を纏わせながら、連撃をする。
ガードをすれば、爆炎が襲う、それは月ノ城は知っている。
だから、ガードはせず攻撃を避けていた。
だが、月ノ城は攻撃をする、アイリスの腕に攻撃を掠め、傷口が大きく広がり血が噴き出し霧となった。
アイリスは腕を抑え怯んだ。
「・・・さあ、霧となって、死ぬがいい」
「・・・」
しかし、アイリスの眼は、諦めてはいない。
だが、明らかに致命傷を受けた腕は、傷が徐々に広がっていく。
大剣を持ったほうの腕を鮮血に纏った刀で両断した。
「アイリス!?」
「ほお、良い判断だ。だが、無駄だ。一度致命傷を受けた傷は、霧を発生し続ける。自身の身体が、完全に霧になるまで、止まらない」
思わず、叫んでしまう。
アイリスの腕が宙に飛び、ボトッっと音が鳴る。
やがて、腕は霧となって消えていく。
次第に、徐々に霧になっていく。
「アイリス!!!」
このままだと、アイリスが霧になって消えてしまう。
叫んだ、俺はあの時ちゃんと止めるべきだった。
また、後悔してしまうのか?
「ヨウイチ・・・」
絶望している中、アイリスの顔はいつもと変わらなかった。
俺は違和感を感じた、するとアイリスの両断された部分が燃え始める。
その炎はより強く燃え盛った。
切口から出ていた血の霧は蒸発していき、次第に炎は腕の形になり、再生しする。
アイリスのスキルの超再生の効果だった、炎は大剣の効果であろう。
そのおかげで新しいスキルを覚えたのだろう。
月ノ城は流石に驚いた、自分の能力を無効化されるとは思わなかったのだ。
「まさか、蒸発させるなんてな・・・・!」
本当だよ!びっくりさせんなよ!!!マジで心配したんだからな!?
そんな、アイリスはこっちにピースしながら、小さく任せてという。
おれは、苦笑いするしかなかった。
「私の能力・・・再生無効効果を打ち消す、【炎神】の能力を応用したもの・・・【焔黒再生(スルト・ペクス)】
そう、月ノ城とアイリスの相性は最悪だったのだ。
月ノ城は追い詰められていく。
アイリスの攻撃は激しさを増していく。
アイリスは渾身の一振りは放つ。
流石に避けれないのか、刀で大剣の攻撃を防いだ。
爆炎が月ノ城を包み込んだ、しかし、爆炎は殺気でかき消される。
俺はすかさず援護射撃を行う。
一発、二発目は刀で防がれる、3発4発は避けられる、そして5発目は命中した。
月ノ城の動きが先ほどよりも鈍ってきている。
それは目に見えて分かる。
サンクはその隙を見逃さなかった。
イヤホン越しに聞こえる発砲音。
数秒後、月ノ城の太ももに命中し血が噴き出す。
というか、仲間なのに容赦ないな・・・サンク・・・。
俺は怒らせないならないリストにまた一人増えてしまった・・・。
月ノ城は膝をついた。
「月ノ城さん、もう終わりだ。」
俺達は月ノ城さんを囲む。
だが、彼の目は死んでいなかった、俺達は警戒したまま武器を構えた。
「あー、ここまで追い込まれたか、流石に相性悪いな?」
月ノ城はのんきな口調で話すが殺気は漏れ出たままであった。
「おまけに聖剣まで持ってる勇者まで来ちゃって・・・、俺って運がねぇな」
そう言ってふらりと立ち上がり、太ももに埋まっている銃弾を素手でほじくるように取る。
太ももからトクトクと血が流れだす。
しかし、彼の顔は不気味に無表情だった、声は明るい、尚更、嫌な予感がするのだ。
「まあ、ここで大人しく捕まるつもりはないけどな。」
その瞬間、俺に向って一歩踏み出しただけなのに"目の前"に現れたのだ。
「なっ!?」
月ノ城は腕をだらけるように刀を振る。
俺は咄嗟にクレナを構えガードする。
重い・・・!さっきと比べて威力が低いが、一撃重い・・・!
その攻撃で後ろに地面を削るように少し後退した。
何が起きたか、分からなかった。
アイリスが動こうとすると、いつの間にかアイリスに近づいて攻撃をしていた。
確かにいたはず、歩いてきたはず、距離は飽きたかに5mも離れていた。
「いったい、何が起きてんだ!?」
「黒杉くん、落ち着いて!冷静になれば、絶対に見えるはずだ!」
「なーに、ただの殺人術の一つだよ」
暗殺でも、抜刀術でもなく、殺人術といった月ノ城は語る。
今度は、御剣に攻撃し始める。
相手は一人の筈なのに、複数に攻撃されているみたいで、気味が悪い。
「そもそも、俺の元々の得意分野は殺人術だ。その名通り、人を殺す技だ。まぁ、普段は魔物を相手してるから意味がない技なんだけどな。まあ、今回は人間が相手なんだ、分かるよな?」
そう言うと、先ほどまでの殺気が徐々に薄れる、薄れる程に月ノ城の存在が薄くなっていく
まるで、彼自身が霧になっていくように。
「黒杉、俺は、勇者でもなければ、村人でもないんだ。そう、俺は殺人鬼。忘れていないよな?」
「お、おい、黒杉くん!アイツはいったい何を言っているんだ?」
「月ノ城さん、職業は殺人鬼なんだ。つまり、今まで、手を抜いてたってこだよ!!」
「うっそだろ!?アレで、手を抜いていたのか!?」
すると御剣は慌てるように言う。
「なんだ!?このスキルは、アイツの気配が感じなくなったぞ!?」
周りに霧ができ、完全に霧に溶け込む。
すると何処から声が聞こえる。
「何言ってんだ。これはスキルでも何でもない、ただの殺人術だ。」
すると、御剣の後ろから月ノ城が現れる。
俺は叫んだ。
「御剣!後ろだ!」
御剣はハッとした顔で後ろを振り向き、剣を振る。
月ノ城の攻撃を弾く。
だが、再び霧となって消えた。
「お前たちは、スキルに頼り過ぎだ。スキルというのは魔力を使って消費される技だ」
今度は、俺の目の前現れる、俺は短剣を振るが御剣と同じように空振りに終わる。
「俺の技は個人の編み出した技だ、そう人間なら誰でもできるような技だ、それを殺人に特化にしただけに過ぎない。」
月ノ城は刀を納めて、ナイフを持って現れた、そうなんも変哲もないナイフだった。
千里眼で解析しても、普通のナイフだと表示された。
再びに霧に紛れると、肩に痛みを感じる。肩を触れば、血がべったりついていた。
「っく・・・!?」
「驚いたか?殺そうと思えばいつでも殺せるがそれじゃあ、つまらない」
やばい・・・確実にやばい!
このままだと、全滅になってしまう。
俺は考える。この霧は、ただの霧、千里眼で見ても、ただの霧と表示される。
特徴的と言えば、かなりの濃霧だ。
かなり見えずらい、だけど相手は、俺たちの位置が分かる。
しばらく考えてると、ある事を思い出す。
それは、ハグレから貰った、ゴーグル。
あれには、視界の阻害を無効化するといっていたことを思い出す。
俺は、収納からハグレに貰ったゴーグルを装着する。
すると、ゆっくり歩いて来る、月ノ城の姿があった。
ナイフを振る、しかし俺は避けた。
「見えるのか・・・?」
「ああ、お前さんが言った、人間なら誰でもできるような事なんだけどな」
まぁ、作ったのはハグレなんだけどな。
俺はクレナを構えた。
「俺にナイフで挑むのか」
月ノ城も構えた、同時に目の前に現れ攻撃する。
俺はブリッジしてギリギリ避けた。
その状態はナイフを投げて、黒姫ノ影で後ろに回り込み。
「もらった・・・!」
俺は振り下ろした、しかし背を向けた状態でナイフでガードをした。
普通のナイフで、クレナの攻撃が受け止められるのが、可笑しいのに、この人は後ろに目にあるのか?
そう思っていると、炎が一直線に月ノ城を襲う。
不意にやられたせいなのか、咄嗟に後ろに大きく避ける。
「っく・・・!?」
「ヨウイチ・・・!」
アイリスの攻撃だった。
妖刀を使ってない、大きく回避したため、隙は大きい。
これ以上にない、チャンスが目の前に起きる。
炎に向けて、クレナを投げ、黒姫ノ影を発動させる。
「終わりだああああああ!!」
「・・・ッ」
俺は彼の目の前に現れ、切り裂いた。
月ノ城は胸から血を流し、その場に、膝を付ついて、胸を抑える。
「あちゃー・・・、流石にこれはきついなァ・・・」
お互いにフラフラだった、すると月ノ城は突然と胸を掴むように苦しみだした。
すると月ノ城の体か黒い霧が纏う。
「おい!大丈夫か!?」
「来るな・・・!これ以上近づくな・・・!」
駆け寄ろうとした時に、月ノ城はものすごい剣幕で言う。
その時、身体が痺れ、動けなくなる。
すると月ノ城は俺たちの見つめる。
そして、俺はあの目を知っている、いつもの優しい目だった。
「すまねぇな・・・」
そう一言残して、月ノ城は黒い霧に囲まれて消えて行った。
激闘の末、彼を取り戻すことはできないまま、戦闘が終わる。
すると、アイリスが駆け寄って抱き着いて、クレナが武器状態を解除して近づく。
「ヨウイチ・・・!」
「ご主人様!!」
俺はその場で倒れた、もうちょっと体を鍛えないとなぁ・・・
そう思っていると、御剣が近づいてきた。
「黒杉君・・・君はいったい・・・その力は一体・・・。」
「それより、町に戻れよ、皆が心配してるだろ」
「だが・・・」
そう言って、黙りしばらくして話す
「わかった、どうせ君は止めても行かないだろう」
「よくわかってるじゃないか!委員長!」
「茶化さないでくれ」
いやまぁ、普段あんだけ優遇されてんだから、少しぐらいいいだろう?
御剣はため息する。
「じゃあ、誰にも・・」
「分かってるよ、言わなければいいんだろ?」
理解が早くて助かる、流石委員長だ。
俺は立ち上がって、御剣に握手をして別れた。
「さて、戻りますかね」
「うん」
俺達は町に宿を探し一晩止まることにした。
その日の夜――――
俺は今日の戦いでぐっすり眠ろうとしたが、ベットから何か違和感を感じた。
捲るとそこには肌見えるアイリスがいた。
服はどうしたんですかね?
「あのー、アイリスさん、何してるんですか?」
「ヨウイチがさっきの戦いの後で応えてくれるって言ったから来た」
俺は深く考えた・・・、うん、此処は覚えてないふりをしておくか
すると、アイリスは俺の胸を触り足を絡めてくる。
「お、おい!クレナとファフニーが・・・」
「気絶させておいた」
おいいいいい!!あいつら結構強いんだぞ!?
何簡単にあっさりと気絶させてんだ!?
すると、アイリスは顔を近づけて、口づけをする。
しばらくして、口が離れる。
クスリと笑い妖艶な顔をしたアイリスを見てドキッとしてしまった。
「あのー、今日はー・・・」
「問答無用」
どうやら、逃がしてくれないようだ。
待ってください、心の準備がまだ出来ていないんです!!
というか、疲労困憊なんだよ!!
「あ、アッー!!!!」
アイリスはその一言を言って、僕達は永い夜を過ごすのだった。
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