99%興味【打ち切り】

朝陽ヨル(月嶺)

文字の大きさ
50 / 73
二章〈ocean view〉~海で秘められし魅惑のTKB~

一 有馬視点

「んん~~~~ぅ、はぁー! 暑い! 海だ! そして! 沖縄だぁーーーー!!」
「うっせぇ!」
「いだっ!」

 後ろから歩いてきたチョコに殴られてしまう。
 さてさて、待ちに待った念に念を入れた委員長超頑張った! 修学旅行の時間だよ! ここは暑々な沖縄さっ。まだ六月だからさほどでもないけど、やっぱり日差しは眩しいね。修学旅行だから遊びに来ているわけじゃないのは再三言われたから百も承知なんだけど、こんなの遊んでくださいと言わんばかりの綺麗な海を前にしたらごちゃごちゃ考えていられないよね! テンションアゲアゲだよね!

「っ~~! 痛いじゃないかチョコ、暴力反対! あ、顔はやめてくれたまえ。せっかく整った顔が崩れてしまう」
「……ナルシストかお前は……」 

 げんなりしているチョコもいつもと変わらず魅力的だ。もう暑さにやられてしまったのか、それとも俺に見惚れてくらくらしているのかな?

「チョコ、ちゃんとアレ持って来たかい?」
「アレ?」
「アレだよア・レ!」

 太陽の光が反射して眩しく光輝く海辺を指した。

「ビーチには水着が鉄則だろう!?」
「あぁ……はぁ……」
「泳ぐ前から疲れてないか!?」
「お前のテンションが高過ぎんだよ……」
「だって海だよ? まだ六月だというのに海で泳げるなんて素晴らしいじゃないか!」
「そうか?」

 首を傾げて難しい顔をしてる。
 なんて愛らしいんだ。そんなチョコの水着姿を早く拝みたい。

「さぁチョコ! 脱ぎたまえ!」
「んな所で脱げるかっ!」

 海が見えるというだけでまだ道路にいる。砂浜でさえない。

「自由行動だからってはしゃぎ過ぎんなよな」
「またまた~。そんな先生みたいな意見は求めていないよ。修学旅行とははしゃぐ為にあるのさ」

 会合で義兄に言われたことはちゃんと覚えている。団体行動ではクラスを仕切って指示を出したし、班別行動ではそれぞれの班に自作の資料を渡して課題を提示してある。行く予定となっている観光地には事前に連絡を入れてあるし、何か問題があれば連絡がかかってくるだろう。自由行動時間が一番なにかやらかす可能性があると言われてきたけど、ここで制限をしては余計なストレスを与えかねない。だから最低限のルールを設けて、あとはもうクラスメートたちの好きにすればいい。

「ということで着替えに行こう!」
「へーへー……」

 自由行動はみんなのお誘いを断ってチョコと二人きり。そう、つまりはチョコと沖縄デートということだ。自由行動時間は短いから存分に有効活用するつもりだ。
 学級委員長の俺は頑張った! 自由行動時間くらいご褒美が欲しい!!
 着替えを済ませて先に砂浜で待っていることにする。体育座りをして。

「はぁ~~……潮風がなんて気持ちいいんだろう」
「なんでんな所で体育座りしてんだよ」
「その声は! チョコ……」

 振り向いたらチョコが立っていた。それはいい。だがそんな格好を見たら歯を食いしばって物申したくなる。期待していたのに。

「くぅっ、何故……! 何故パーカーを羽織っちゃったんだ!」
「あ? 別にいいだろ」
「これは大事なことだよ! チョコの可愛いティクビが見えないじゃないか!」
「余計なこと言ってんじゃねぇっ!」

 殴りかかってくるのを避けて、立ち上がりビーチを駆け回るとチョコが追いかけてくる。こらー待てー、うふふ捕まえてみなさーい、とかってロマンチックなセリフは言えそうにない雰囲気だ。あんまり走り回ると遊ぶ前に疲れてしまうので急停止すると、追いかけてきたチョコが後ろからぶつかってきて二人で倒れてしまった。お互い全身砂だらけでそれがおかしくて笑ってしまう。

「ははっ……着替えたはいいが、水着の奴の方が少なくねぇか?」
「着衣水泳してるね。うーん……泳げると言ってもまだ六月だしそういう時期なんだろうか? まあいいじゃないか。この際気にせず泳ごう!」

 チョコの手首を掴んで海へ向かって引っ張る。少しずつチョコが触れるのを許してくれるようになってきた。以前程の過剰な反応は無い。でもやっぱり敏感なことには変わりなくて長時間は触れていられない。だからほんの少し触れるだけ、数秒だけ。それでも全く触れなかった時と比べればものすごく進歩している。

「あ、ま、待てっ。俺泳げねぇからな!?」
「そうなのかい? でも大丈夫、そんなの問題ナッシングさ! 俺が教えてあげるよ」
「やっ……泳がなくてもいいって……つかパーカー濡れる! ってうわ!?」

 ザバンッ!!
 長くは触っちゃいけないからと掴んだ手首を離したらバランスを崩したのか浅瀬で尻もちをつかせてしまう。ちょっと悪戯心はあったけど、まあこれくらいなら大丈夫だろう。

「っぷは! ……い、いきなり離すんじゃねぇよ!」
「いや~つい海ではしゃいでしまっ……て……」

 パーカーがズレて濡れたことにより生地が肌に張り付いて、さっきまで見えていなかったモノががっつり見えている。
 あ、あ、ぁあああぁあああッッ!!!! チョコのピンクちっちゃくて可愛いティクビが見えている!!!!

「チョコのティクビさんこんにちは!!」
「変な所見てんじゃねえよ!」

 ズレてしまったパーカーを持ち、腕をクロスさせて閉じて位置補正。思い切り胸を隠してます! というような動作で女の子みたいだ。俺にとってはそこらにいる女の子よりも可愛いと思ってるよ!

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。

ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。 真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。 引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。 偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。 ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。 優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。 大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

義姉と押し入れに隠れたら、止まれなくなった

くろがねや
恋愛
父の再婚で、義姉ができた。 血は繋がっていない。でも——家族だ。そう言い聞かせながら、涼介はずっと沙耶から距離を取ってきた。 夏休み。田舎への帰省。甥っ子にせがまれて始まったかくれんぼ。急いで飛び込んだ押し入れの中に、先客がいた。 「……涼介くん」 薄い水色の浴衣。下ろした髪。橙色の光に染まった、沙耶の顔。 逃げ場のない暗闇の中で、二人分の体温が混ざり合う。 夜、来て。 その一言が——涼介の、全部を壊した。 甘くて、苦しくて、止まれない。 これは、ある夏の、秘密の話。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

還暦の性 若い彼との恋愛模様

MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。 そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。 その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。 全7話