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チェンジと教育的指導
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いよいよ同じベッドで違う相手と交わるのか、という感慨は、晴香ちゃんがぐいっと私のお尻を掴み引っ張る動作によって中断された。
当然、さきほどまで私の秘部には美咲さんの操る偽竿が入っていたわけだし、晴香ちゃんは何の前触れもなく大きな水色の偽竿をずぶりと挿入してきた。
「え…おっき……んはぁ」
梢さん、こんなものをあれだけ激しく出し入れされまくっていたのか。よく堪えられるものだ。
膣肉がめりめりと裂けるような感覚こそあるけど、痛みはない。
いつもとはあまりにも違う異常なシチュエーションに、私の秘部が少し乾いてきているだけの事だろう。
「…痛い?」
「ううん、痛くはない」
あれ、梢さんにはこんな質問してたっけ?晴香ちゃん。
「梢ちゃんの汁と冴子さんのお汁が混ざってるの、見えますよ」
「んな訳…ないっん…あぁ…」
淫汁に色が付いているわけでもなし、そんなもん見てわかるのかと反論したいのだけど、晴香ちゃんの言葉には私の想像を掻き立てて煽る効果が確実に含まれていた。
「…ほら、出てきてる、冴子さんのエッチなお汁がいっぱい」
つまり偽竿は全部は入りきれていないのだ。隙間があるから私の蜜穴が見えている訳で。
「いいから全部…入れてよ」
「わかりました」
言ったのを後悔するぐらいに、ズドンという衝撃が身体を貫いていく。
「きゃぁ」
「……」
もう、晴香ちゃんは気使う言葉をかけなかった。
じわじわと押し戻される偽竿をしばらく待ってから、またすごい力強さでズトンと突っ込んでくる。
二回、三回とそれをされるうちにその間隔はどんどん短くなっていった。
「あ、あぁ…っ、は…」
苦しいけど、慣れてくるとこれでないと物足りなくなりそうな錯覚を覚える。
膣肉がめいっぱいに広げられていて、頼るものが何もない感じ。自分の中が空洞にされて、それを失ったら自分が抜け殻になってしまいそうな、そんな間違った充足感に支配されていくのだ。
「あぁ、ん…はぁっ」
激しいと思っていた偽竿の撃ちこみが、今はもうそこまでの事ではないように感じられる。
多分膣肉がなじんできているのと、摩擦で条件反射的に淫蜜が量産されて滑りが良くなったのだ。
「あ、あんっ…あぁ…」
鋭かった自分の喘ぎ声がどんどん甘ったるい、媚びるような声に変化するのを自分でも感じた。
そうしながら視界の隅に動くものを感じて顔を少し上げてみると、そこには美咲さんの太腿と梢さんの太腿がくっついたり離れたりを繰り返しているのが見える。
わずかにだけど、引き抜いた時に白い偽竿が見えて、私との交わりでいつも使っているものなんだとわからされ涙が出そうになった。
それに気付いているのかいないのか、私の背後から差し込まれるもののリズムが、美咲さんの腰の動きと連動しているかのようにリンクする。
…そんなはずは絶対にない事なのに、まるで私が美咲さんに犯されながら、それなのに私を犯す美咲さんの姿を見ているようで、何だか変な気分だった。
もっと顔を上げてみると、梢さんを貫く美咲さんの顔が見えてくる。
「…あ」
別人に犯され、犯しているのに、視線だけは美咲さんと繋がっている。
背徳感で神経が焼き切れそうになった。
だって、私を突いているのは実際は晴香ちゃんで、美咲さんが突いているのは梢さんなんだから。
「お姉さま」と呼んでしまうのは憚られ、私は必死に喘ぎ声だけで何かを訴えようとする。
「あぁっ、あ…はぁ…っ!」
顔を上げているので自然と背中が反る。
それがまるで仰け反りながら良がりまくっているように見えてしまわないかとも思ったけど、むしろそれでいいのかもしれないと思考が切り替わったら最後、私はいいように晴香ちゃんの偽竿で内壁をめちゃくちゃに擦られその気持ち良さに溺れてしまっていた。
「はぁ、もっと…激しくしてっ」
揺すられる衝撃だけで身体ごと徐々に前に進んでいくのではないかと思うぐらいに、晴香ちゃんは勢いよく偽竿で私を貫いた。
それに私の「もっと」に、まるで美咲さんまで反応しているかのように、目の前で繰り出される美咲さんの腰の動きもすごく激しいものに変わっている。
「う…んん」と、わずかに覚醒したのか、梢さんの声が聞こえてきた。
それもほんの一瞬で、梢さんはあっという間に意識を取り戻したかと思うと、倒錯した今の四人の交わりの状況理解に苦戦しながらも、とにかく今自分の膣穴には棒が突っ込まれているという事実のみに集中する事にしたらしく、ただひたすらにあんあんと喘ぎ始めた。
…そう、多分それで合ってる。
私なんて晴香ちゃんに言うようなつもりをして同時に「もっと」を美咲さんに聞かせたりして、姑息な事この上ない。
自分でもわかっていた。晴香ちゃんに犯され感じている自分の姿を、わざと美咲さんに見せ付けている事を。
「ん…いっちゃいそうっ、ねぇ…晴香ちゃん」
晴香ちゃんの名前を呼んでみる。しかも美咲さんの顔を見ながら。
言っている自分が泣きそうになったけど。
ふと美咲さんの視線が前方に向けられる。
…多分、いや、今頃気付いたけど、挿入している方の二人はいつでもお互いの顔が見えてるんだ。
美咲さんは、晴香ちゃんの顔を見ている。そうしながら腰を回して梢さんにありったけのいやらしい刺激を送り込んで、それこそ晴香ちゃんに見せつけているみたいだと思った。
それに影響されたのか、晴香ちゃんの超絶ピストンはあり得ないぐらいに速く激しく、しかも重くなった。
物理法則を無視しているだろう、これは。素早さと重さは本来反比例するはずなのに。
さすがに私もダメかもしれない、と思う。
「あの、あ…はぁ…いくっ、い、あぁぁぁっ、いっちゃうっ…!」
何だろう、こんなに恥ずかしいなんて。
美咲さんの目の前で他の娘にピストンされて、絶頂してしまう事が、ものすごく恥ずかしい。
絶頂の余韻と共に涙が溢れそうになり、私は目の前のシーツに顔を埋めた。
「……」
あっけなく偽竿は引き抜かれ、私はようやく深い呼吸ができるようになった心地がする。
腹這いになりそのまま呼吸を整えていると、「あぁいくっ」と叫ぶ梢さんの声が聞こえた。
…絶頂直後で良かった。シラフでそんなの見せられていたら、私は泣いたかもしれないから。
梢さんも、美咲さんと繋がってしまったんだ。美咲さんを知ってしまったんだ。
どうにか、悲しい気持ちが通り過ぎるまでこらえようとシーツに顔を生めて視界を遮るけれど、時間がかかりそうである。
「…ん」
美咲さんもどうやら偽竿を梢さんの淫洞から引き抜いているようだけど、その過程で何か気づいた事があったらしく、動きを一瞬止めてから身体を離していくような雰囲気が伺えた。
「ねえ、冴子ちゃん」
私と同じように自由になった梢さんが、後ろから私に抱き付いてくる。
…ひょっとしたら、梢さんも今の私と同じような事を思っているのだろうか。
「嫌…だったよね?ごめんね」
「…ううん」
かろうじてシーツから目だけを上げて梢さんに答えた。
「晴香たんと冴子ちゃんがそういう関係だったの、知ってたけど…やっぱり見てるの辛かった」
「……うん」
慰め合うように私と梢さんは身体を寄せ合ってお互いの体温で相手を温め合った。
そうしていると、美咲さんの「…ねえ」という声が聞こえてくる。
私に言っているのではないらしい感じに、思わず梢さんと二人で振り返った。
見ると美咲さんが晴香ちゃんに詰め寄るように迫っている。
いやらしくというのではなく、何か言いたい事があるような感じだ。
「……」
若干怯えた様子で晴香ちゃんが美咲さんを見上げる。
脚を崩して座っている晴香ちゃんに対して、美咲さんは膝立ちで声をかけていた。
「貴女ね、相手が大丈夫そうだからって好きにやるのもそりゃいいかもしれないけど、あれじゃそのうち怪我したみたいになるわよ」
「…?」
「…多分、本人は感じてるからわかっていないか、もしくは我慢してる」
美咲さんの言葉に晴香ちゃんは一瞬髪が逆立つような勢いでむっとしているようだったが、それ以上に美咲さんの勢いの方が上を行っている。
「それ、外しなさい、あとブラも」
「わかりました」
晴香ちゃんは無造作に偽竿を取り払いブラも外して適当に放り投げてしまう。
股間がぱっくりと割れたショーツ一枚の姿で女の子座りをしていると、それだけで表情がなくても相手を誘っているように見えた。
私と梢さんは、身体を寄せ合ってその様子を眺める事しかできずにいる。
「貴女の竿の使い方が間違ってるとは言わないけれど、激しくなくてもイかせるやり方も、覚えた方がいいんじゃないの」
「…で実践で教えてくれるって言うんですか」
「そうよ、本意じゃないけど、小田さんの為にね」
「…あはは」
晴香ちゃんは可笑しくて仕方ないという様子で乾いた笑い声を立てる。
「どうせ同じだと思ってるんでしょ?穴に棒を突っ込むだけだって」
「まあ、そうですね」
「違うのよ、そうじゃない」
晴香ちゃんが美咲さんに食ってかかる様はもはや悪戯好きのガキ大将が近所のおせっかいお母さんをからかうような風情だ。
「…まあいいわ、脚を開きなさい」
「はーい」
少なくとも同じ会社に勤務していて美咲さんの偉大さを理解している私や梢さんは、とてもじゃないけどあそこまでなめた態度で美咲さんと接するなんて無理だ。
「大人がどんな風にやってるのか、してあげるから一回で覚えなさい」
「……」
晴香ちゃんは急に、撃たれたように静かになる。
…それから私の顔をちらっと見たかと思うと、美咲さんの顔へと視線を戻していった。
そういえばかつて私も似たような言い回しで、晴香ちゃんの前でオナニーして見せたんだっけ。そんな事を思い出す。
「あ…あっあ…ん」
晴香ちゃんにとっては今日初めての偽竿挿入となる訳で、まだ膣肉が閉じたままなんだろう。隙間が硬いのか、美咲さんもかなり慎重に偽竿を操っている。
…と言うかあの偽竿って、今の晴香ちゃんで三人分貫いてるって事だよね?
先ほど挿入される前に梢さんの汁が云々言われた件を思い出すと、美咲さんの偽竿には私の汁も梢さんの汁もまとわりついていて、合計二人分の淫汁に塗れた偽竿が、その次に晴香ちゃんの淫洞に収まる流れというのは皮肉な気がした。
「あ、あんっ…」
小悪魔の強気はどこへやら、晴香ちゃんは甘く切ない喘ぎ声を上げている。
「あれが反則なんだよね」と梢さんは私に耳打ちした。
どうやら、素直に気持ちいいと言うのが悔しいらしく、晴香ちゃんはとりあえず喘いではいるものの、何か言葉を発する事はしたがらない。
「…まあいいわ、そうやって強がっててもいいから、とにかくさっさと覚えてしまいなさい」
晴香ちゃんは、それには頷きを返した。
多分、頭のいい娘だから自信はある事だろう。
美咲さんは、偽竿を入れてから一旦それを引き抜き、念の為なのか晴香ちゃんの秘部に指を挿入して中を探っている。
「まさか処女じゃないわよね?…わかってるけど」
「ち、違います、でもその」
「…?」
「本物とは、やってません」
「……」
本物、とは何だ。男性器の事だろうか。
梢さんは「あっ」という顔を見せたが声には出さず我慢しているようだ。
「その、自分で…バイブで…しました」
「…そうなの?」
「はい」
何だか会話の内容が一気に頼りない感じになっているが、絵的には股割れショーツを履いて大きく開脚した晴香ちゃんの秘部に、美咲さんが指やら偽竿やらを突っ込んでいるわけで、見ている分にはこなれた感じに見えるだけに、会話内容とのギャップが大きくて混乱する。
「…もしかして挿入で気持ち良くなった事がないの?」
「…うーん、数えるくらいしか…指とか口でされるのは、気持ちいいけど」
正確に中イキがどういうものか、もしかすると晴香ちゃん自身がよく理解できていないのかもしれない。
「…まったく中イキをほとんど知らない人間がよくもまあ、あんだけ他人をイカせられるものね」
「…梢ちゃんと冴子さんだからじゃないですか」
「…」
そういう事情ならむしろ、今美咲さんが装着している偽竿は膣にかかる負担も軽いし晴香ちゃんの小さな淫洞にもそれほど痛みを与えないだろう。
知らないうちに、私も梢さんも晴香ちゃんにエールを送るような気持で、何とか中イキ体験そのものとは言わないけど、近しい感覚はつかんでもらえたらいいなと願ってしまっている。
「ん…っ」
再び美咲さんが偽竿を操り晴香ちゃんの中へと侵入していく。
一瞬だけ晴香ちゃんの身体は硬直したけれど、ひとまず小ぶりの偽竿を全て格納した所でほっと息を吐いた。
「ちょっと時間かかるかも」
美咲さんは晴香ちゃんにも、それから私たちにもそれを言っているようだった。
美咲さんが腰を揺すり始めると晴香ちゃんは「あ…あん」とか細く喘ぎつつ、自分の中で起きている事を必死に記憶しようとしている。
「…わかる?ここ」
「あぁっ…でもなんとなくしか…」
自分でクリトリスを弄ろうとする晴香ちゃんの手を、美咲さんの手が掴んで制止する。
「じゃわかるようにそこだけ擦ってあげるから」
「………」
リアクションを求めていない相手だからか、晴香ちゃんは何も感じない、またはさほど感じない事は隠そうとしなかった。
「あのね、冴子ちゃん」
梢さんがそっと私に耳打ちしてくる。
「邪魔する事はしないけど、晴香たんの性感帯って言うかね、足の指の間を舐められるとすっごく気持ちいいんだって」
「なるほど」
仮に美咲さんが苦戦しそうであれば…いやそんな事などないはずだけど、その場合は二人で晴香ちゃんの足指を攻めようと心の準備をした。
しかし晴香ちゃんにはそのアシストなど必要なかったらしい。
「あ、あれ…なんで…」
膣内の他はどこも触られていないのに、自分の身体に起きている変化に晴香ちゃん自身が戸惑っているのだろう。
「指でも届く所だから、知らないって事はないはずだけど」
美咲さんが梢さんに一瞬問いかけるような視線を向ける。
梢さんは心当たりがあるらしく一つ頷いた。
「あぁ…なんか…来る、来ちゃいそう」
美咲さんは黙って腰を動かし続ける。
たまにわずかに角度や深度を変えながら、耕すように晴香ちゃんの淫洞を掘り続けた。
「あ、あぁ…やっぱりなんか……っあぁ」
作り声ではない、本能から発せられる晴香ちゃんのよがり声が響き渡る。
「…なんか、お姉さんとしては責任感じちゃうな」
梢さんはパートナーとして反省の弁を述べているようだが、全く真剣さに欠ける言い方なのであまり本気でそう思ってはいないのだろう。
「ほんと、余計なお世話かもしんないけど」
美咲さんは腰を動かしながら梢さんに向けているらしくそんな事を言った。
視線はずっと、晴香ちゃんの身体を観察するために固定されている。
「あ~でも、松浦部長直々にエッチの手ほどきをしてもらえるなんて、やっぱり晴香たんは特別だねっ」
そういう問題なんだろうか。
しかしひそひそ話も難しくなるぐらいに、晴香ちゃんの喘ぎ声はだんだん大きく、絶え間ないものに変わってきている。
「…あの、これ…あぁぁっ、ひぃぁぁ」
「…これ?」
「そうそれ…もっと、あぁぁ…っ…ん」
…見ているだけでも、ものすごく気持ち良さそうである。
梢さんも同じように思ったのか、「あー松浦部長に、丁寧に挿入されたかった」などとよくわからない冗談を言っているけれど。
…多分、梢さん相手なら頼まれてもこうはしないだろう。
「あぁ、あんっ、はぁ…んっ…」
声の威力で言うなら美咲さんの淫靡な囁きも破壊力抜群だが、中で感じる晴香ちゃんのそれもなかなかのものである。
深い、それでいて甘い、何より細くて儚げな声にはなんともそそられるものがあった。
「あぁっ…気持ちいいっ…」
晴香ちゃんは、言ってからしまったという顔になったけれど、それも一瞬で崩れていきもはや自制する気力をなくしたのか、甘く揺すられる心地良さにすっかり身を委ねてしまっているようだ。
美咲さんはあえて何も言わずに優しい挿入を繰り返している。
…地味にああいうのを延々とやられるとかえって深く達するのは確かに実感があった。
「冴子ちゃんっ」
身体を寄せ合っている梢さんが、誘うようにこちらを見てくる。
…これは、と思った瞬間にはもう唇を奪われていた。
「んん…」
「…私たちも、しよう?ね…」
あっという間に押し倒されて裸の身体を密着させられる。
何を…するんだろう。偽竿を使うつもりなの?
「……」
違った。梢さんは身体を反転させて私の頭をまたいでくる。
一応見知ってはいるけれど、さかさまに見る梢さんの水源はまた、ちゃらけた本人の態度からは想像もつかないぐらいに綺麗だったりするから憎たらしい。
…そう言えば美咲さんは梢さんの秘部から何を読み取ったんだろう。
そう思って私は指を伸ばして梢さんの花弁をそっと左右に開いてみる。
「……」
「やだ、冴子ちゃんったらそんなに開かないで」
これは絶対煽りの「いや」である。言い方が明らかにふざけているからだ。
どさくさ紛れに花弁の内側を観察してみると、感じてそうなったのとは違う赤みがある事に気付いた。
あるいは出血しているかもしれないぐらいに擦れた跡がある。
「あ…」
傷口にそうするように、私は自然に梢さんの花弁の内側にちゅっと口をつけて優しく舌先でそこを舐めた。
でも、あんまりしつこくすると染みるかもしれないから、その場所はすぐに避けて穴の周りや会陰なんかを中心にペロペロと嘗め回していく。
「あぁっ、ん…冴子ちゃん上手だね」
んっという声と共に梢さんが私の股間に顔を突っ込んでくる。
私も息が詰まって一瞬だけ舌の動きを止めてしまった。
…こっちは手加減してるのに、梢さんの方はおかまいなしである。
悔しくなって私はいきなり梢さんの萌芽を噛みつくようにしゃぶった。
「んん…んくっ」
互いの艶声は、やはり互いの秘部にこもるばかりで、空気というより身体の中を通じて伝わる感覚が強い。
それでいて耳には晴香ちゃんのあんあん言う声がとめどなく聞こえてきて、たまったものではない。
「冴子ちゃんっ、初めて舐めるけど…すっごいエッチな匂いがするね」
「ちょ、やめて…あぁっ」
梢さんは、自分の淫蜜が他人よりも無味無臭に近い事をわかっているのだろうか。
そういう澄んだ愛蜜を生産できる人に匂いを指摘されるのは非常に悔しい気がする。
「ん、エッチな…匂いだから…いっぱいしゃぶっちゃうよ、んっ…」
梢さんの舌がペロ、ペロっと大きく動いて私のクリトリスを舐め上げていく。
「あぁだめ…それ…っ」
どうにかこちらも頑張って梢さんの淫洞に舌先をねじ込んだ。
唇と舌なら、何をしてもどうせ痛くはないだろう。
だからできる限り激しく梢さんの襞を嬲り、そして澄んだ愛液は残さずすすった。
…晴香ちゃんはどうなってるんだろう、全然見えないし状況がわからない。
梢さんの位置なら顔を上げれば状況は見えるはずなんだけど。
音で確認しようにも、顔は梢さんの太腿に挟まれているし、自分の口元からは声やら口淫の音やらがうるさいのでそちらも難しかった。
どちらにしても梢さんを一回は絶頂させないと、この状況から開放してもらえなさそうだし、私は本気を出して口淫に集中する事にする。
ただ、上から梢さんの淫液が雨のようにぽたぽた落ちてくるので、本当の意味で泉に溺れてしまわないように、そこだけは注意した。
…どれが好きなんだっけ、梢さんは…と思いながら、舌先を尖らせて蜜穴をこじったり、萌芽を優しく口に含んだり強く吸い付いたりして、改めて梢さんの悦ぶポイントややり方を探っていった。
…あまりこれという際立ったものはなくて、何をしても同じようによがるのでやりがいがあるのかないのか、よくわからない。
そのうちに湧き水みたいな淫液がうっとうしくなったので、思い切り舌で栓をするように梢さんの蜜穴をふさいでみると、どうもそれが気持ちいいらしく「あんあぁっ」と、私の花弁に口を押し当てたままで大声を出している。
…なるほど、という事で栓のように差し込んだ舌をぐいぐい回しながら、更にふさがれている感じを強く演出していった。
「…んん」
来た。梢さんの太腿がぴくぴくと痙攣し始める。
この状況ではなかなか言葉で絶頂を申告できないわけで、とにかくはっきりそうなったとわかるまではこれを継続するほかない。
私は指を使って鼠蹊部の皮膚を軽く引っ張り、梢さんの蜜穴が更に開くようにしながら、舌をますます奥まで押し込んで栓をした。
「ん、んっ…んん」
一際大きく梢さんの身体が波打ち、どうやら絶頂した事を知らせてくる。
だが開放されるどころか梢さんの下半身はだらりと弛緩して、私の顔面にどさりと落ちてきた。
…窒息する、と思いながらかろうじて手で隙間を作り梢さんの腰を支えた。
「ちょ、乗っかって来ないでくださいよ」
「…は、あーごめんごめん、自分はやられ慣れてるからつい」
「……」
梢さんがさっと身体を離して私に頭を下げてくるが、顔は笑っているからあんまり悪いとは思っていなさそうだ。
はっとして晴香ちゃん達の方を見てみると、美咲さんに対してあんなに反発していた晴香ちゃんが、大変に満たされたようなご様子で、添い寝している美咲さんの腕に捕まってうっとりしているではないか。
当然、さきほどまで私の秘部には美咲さんの操る偽竿が入っていたわけだし、晴香ちゃんは何の前触れもなく大きな水色の偽竿をずぶりと挿入してきた。
「え…おっき……んはぁ」
梢さん、こんなものをあれだけ激しく出し入れされまくっていたのか。よく堪えられるものだ。
膣肉がめりめりと裂けるような感覚こそあるけど、痛みはない。
いつもとはあまりにも違う異常なシチュエーションに、私の秘部が少し乾いてきているだけの事だろう。
「…痛い?」
「ううん、痛くはない」
あれ、梢さんにはこんな質問してたっけ?晴香ちゃん。
「梢ちゃんの汁と冴子さんのお汁が混ざってるの、見えますよ」
「んな訳…ないっん…あぁ…」
淫汁に色が付いているわけでもなし、そんなもん見てわかるのかと反論したいのだけど、晴香ちゃんの言葉には私の想像を掻き立てて煽る効果が確実に含まれていた。
「…ほら、出てきてる、冴子さんのエッチなお汁がいっぱい」
つまり偽竿は全部は入りきれていないのだ。隙間があるから私の蜜穴が見えている訳で。
「いいから全部…入れてよ」
「わかりました」
言ったのを後悔するぐらいに、ズドンという衝撃が身体を貫いていく。
「きゃぁ」
「……」
もう、晴香ちゃんは気使う言葉をかけなかった。
じわじわと押し戻される偽竿をしばらく待ってから、またすごい力強さでズトンと突っ込んでくる。
二回、三回とそれをされるうちにその間隔はどんどん短くなっていった。
「あ、あぁ…っ、は…」
苦しいけど、慣れてくるとこれでないと物足りなくなりそうな錯覚を覚える。
膣肉がめいっぱいに広げられていて、頼るものが何もない感じ。自分の中が空洞にされて、それを失ったら自分が抜け殻になってしまいそうな、そんな間違った充足感に支配されていくのだ。
「あぁ、ん…はぁっ」
激しいと思っていた偽竿の撃ちこみが、今はもうそこまでの事ではないように感じられる。
多分膣肉がなじんできているのと、摩擦で条件反射的に淫蜜が量産されて滑りが良くなったのだ。
「あ、あんっ…あぁ…」
鋭かった自分の喘ぎ声がどんどん甘ったるい、媚びるような声に変化するのを自分でも感じた。
そうしながら視界の隅に動くものを感じて顔を少し上げてみると、そこには美咲さんの太腿と梢さんの太腿がくっついたり離れたりを繰り返しているのが見える。
わずかにだけど、引き抜いた時に白い偽竿が見えて、私との交わりでいつも使っているものなんだとわからされ涙が出そうになった。
それに気付いているのかいないのか、私の背後から差し込まれるもののリズムが、美咲さんの腰の動きと連動しているかのようにリンクする。
…そんなはずは絶対にない事なのに、まるで私が美咲さんに犯されながら、それなのに私を犯す美咲さんの姿を見ているようで、何だか変な気分だった。
もっと顔を上げてみると、梢さんを貫く美咲さんの顔が見えてくる。
「…あ」
別人に犯され、犯しているのに、視線だけは美咲さんと繋がっている。
背徳感で神経が焼き切れそうになった。
だって、私を突いているのは実際は晴香ちゃんで、美咲さんが突いているのは梢さんなんだから。
「お姉さま」と呼んでしまうのは憚られ、私は必死に喘ぎ声だけで何かを訴えようとする。
「あぁっ、あ…はぁ…っ!」
顔を上げているので自然と背中が反る。
それがまるで仰け反りながら良がりまくっているように見えてしまわないかとも思ったけど、むしろそれでいいのかもしれないと思考が切り替わったら最後、私はいいように晴香ちゃんの偽竿で内壁をめちゃくちゃに擦られその気持ち良さに溺れてしまっていた。
「はぁ、もっと…激しくしてっ」
揺すられる衝撃だけで身体ごと徐々に前に進んでいくのではないかと思うぐらいに、晴香ちゃんは勢いよく偽竿で私を貫いた。
それに私の「もっと」に、まるで美咲さんまで反応しているかのように、目の前で繰り出される美咲さんの腰の動きもすごく激しいものに変わっている。
「う…んん」と、わずかに覚醒したのか、梢さんの声が聞こえてきた。
それもほんの一瞬で、梢さんはあっという間に意識を取り戻したかと思うと、倒錯した今の四人の交わりの状況理解に苦戦しながらも、とにかく今自分の膣穴には棒が突っ込まれているという事実のみに集中する事にしたらしく、ただひたすらにあんあんと喘ぎ始めた。
…そう、多分それで合ってる。
私なんて晴香ちゃんに言うようなつもりをして同時に「もっと」を美咲さんに聞かせたりして、姑息な事この上ない。
自分でもわかっていた。晴香ちゃんに犯され感じている自分の姿を、わざと美咲さんに見せ付けている事を。
「ん…いっちゃいそうっ、ねぇ…晴香ちゃん」
晴香ちゃんの名前を呼んでみる。しかも美咲さんの顔を見ながら。
言っている自分が泣きそうになったけど。
ふと美咲さんの視線が前方に向けられる。
…多分、いや、今頃気付いたけど、挿入している方の二人はいつでもお互いの顔が見えてるんだ。
美咲さんは、晴香ちゃんの顔を見ている。そうしながら腰を回して梢さんにありったけのいやらしい刺激を送り込んで、それこそ晴香ちゃんに見せつけているみたいだと思った。
それに影響されたのか、晴香ちゃんの超絶ピストンはあり得ないぐらいに速く激しく、しかも重くなった。
物理法則を無視しているだろう、これは。素早さと重さは本来反比例するはずなのに。
さすがに私もダメかもしれない、と思う。
「あの、あ…はぁ…いくっ、い、あぁぁぁっ、いっちゃうっ…!」
何だろう、こんなに恥ずかしいなんて。
美咲さんの目の前で他の娘にピストンされて、絶頂してしまう事が、ものすごく恥ずかしい。
絶頂の余韻と共に涙が溢れそうになり、私は目の前のシーツに顔を埋めた。
「……」
あっけなく偽竿は引き抜かれ、私はようやく深い呼吸ができるようになった心地がする。
腹這いになりそのまま呼吸を整えていると、「あぁいくっ」と叫ぶ梢さんの声が聞こえた。
…絶頂直後で良かった。シラフでそんなの見せられていたら、私は泣いたかもしれないから。
梢さんも、美咲さんと繋がってしまったんだ。美咲さんを知ってしまったんだ。
どうにか、悲しい気持ちが通り過ぎるまでこらえようとシーツに顔を生めて視界を遮るけれど、時間がかかりそうである。
「…ん」
美咲さんもどうやら偽竿を梢さんの淫洞から引き抜いているようだけど、その過程で何か気づいた事があったらしく、動きを一瞬止めてから身体を離していくような雰囲気が伺えた。
「ねえ、冴子ちゃん」
私と同じように自由になった梢さんが、後ろから私に抱き付いてくる。
…ひょっとしたら、梢さんも今の私と同じような事を思っているのだろうか。
「嫌…だったよね?ごめんね」
「…ううん」
かろうじてシーツから目だけを上げて梢さんに答えた。
「晴香たんと冴子ちゃんがそういう関係だったの、知ってたけど…やっぱり見てるの辛かった」
「……うん」
慰め合うように私と梢さんは身体を寄せ合ってお互いの体温で相手を温め合った。
そうしていると、美咲さんの「…ねえ」という声が聞こえてくる。
私に言っているのではないらしい感じに、思わず梢さんと二人で振り返った。
見ると美咲さんが晴香ちゃんに詰め寄るように迫っている。
いやらしくというのではなく、何か言いたい事があるような感じだ。
「……」
若干怯えた様子で晴香ちゃんが美咲さんを見上げる。
脚を崩して座っている晴香ちゃんに対して、美咲さんは膝立ちで声をかけていた。
「貴女ね、相手が大丈夫そうだからって好きにやるのもそりゃいいかもしれないけど、あれじゃそのうち怪我したみたいになるわよ」
「…?」
「…多分、本人は感じてるからわかっていないか、もしくは我慢してる」
美咲さんの言葉に晴香ちゃんは一瞬髪が逆立つような勢いでむっとしているようだったが、それ以上に美咲さんの勢いの方が上を行っている。
「それ、外しなさい、あとブラも」
「わかりました」
晴香ちゃんは無造作に偽竿を取り払いブラも外して適当に放り投げてしまう。
股間がぱっくりと割れたショーツ一枚の姿で女の子座りをしていると、それだけで表情がなくても相手を誘っているように見えた。
私と梢さんは、身体を寄せ合ってその様子を眺める事しかできずにいる。
「貴女の竿の使い方が間違ってるとは言わないけれど、激しくなくてもイかせるやり方も、覚えた方がいいんじゃないの」
「…で実践で教えてくれるって言うんですか」
「そうよ、本意じゃないけど、小田さんの為にね」
「…あはは」
晴香ちゃんは可笑しくて仕方ないという様子で乾いた笑い声を立てる。
「どうせ同じだと思ってるんでしょ?穴に棒を突っ込むだけだって」
「まあ、そうですね」
「違うのよ、そうじゃない」
晴香ちゃんが美咲さんに食ってかかる様はもはや悪戯好きのガキ大将が近所のおせっかいお母さんをからかうような風情だ。
「…まあいいわ、脚を開きなさい」
「はーい」
少なくとも同じ会社に勤務していて美咲さんの偉大さを理解している私や梢さんは、とてもじゃないけどあそこまでなめた態度で美咲さんと接するなんて無理だ。
「大人がどんな風にやってるのか、してあげるから一回で覚えなさい」
「……」
晴香ちゃんは急に、撃たれたように静かになる。
…それから私の顔をちらっと見たかと思うと、美咲さんの顔へと視線を戻していった。
そういえばかつて私も似たような言い回しで、晴香ちゃんの前でオナニーして見せたんだっけ。そんな事を思い出す。
「あ…あっあ…ん」
晴香ちゃんにとっては今日初めての偽竿挿入となる訳で、まだ膣肉が閉じたままなんだろう。隙間が硬いのか、美咲さんもかなり慎重に偽竿を操っている。
…と言うかあの偽竿って、今の晴香ちゃんで三人分貫いてるって事だよね?
先ほど挿入される前に梢さんの汁が云々言われた件を思い出すと、美咲さんの偽竿には私の汁も梢さんの汁もまとわりついていて、合計二人分の淫汁に塗れた偽竿が、その次に晴香ちゃんの淫洞に収まる流れというのは皮肉な気がした。
「あ、あんっ…」
小悪魔の強気はどこへやら、晴香ちゃんは甘く切ない喘ぎ声を上げている。
「あれが反則なんだよね」と梢さんは私に耳打ちした。
どうやら、素直に気持ちいいと言うのが悔しいらしく、晴香ちゃんはとりあえず喘いではいるものの、何か言葉を発する事はしたがらない。
「…まあいいわ、そうやって強がっててもいいから、とにかくさっさと覚えてしまいなさい」
晴香ちゃんは、それには頷きを返した。
多分、頭のいい娘だから自信はある事だろう。
美咲さんは、偽竿を入れてから一旦それを引き抜き、念の為なのか晴香ちゃんの秘部に指を挿入して中を探っている。
「まさか処女じゃないわよね?…わかってるけど」
「ち、違います、でもその」
「…?」
「本物とは、やってません」
「……」
本物、とは何だ。男性器の事だろうか。
梢さんは「あっ」という顔を見せたが声には出さず我慢しているようだ。
「その、自分で…バイブで…しました」
「…そうなの?」
「はい」
何だか会話の内容が一気に頼りない感じになっているが、絵的には股割れショーツを履いて大きく開脚した晴香ちゃんの秘部に、美咲さんが指やら偽竿やらを突っ込んでいるわけで、見ている分にはこなれた感じに見えるだけに、会話内容とのギャップが大きくて混乱する。
「…もしかして挿入で気持ち良くなった事がないの?」
「…うーん、数えるくらいしか…指とか口でされるのは、気持ちいいけど」
正確に中イキがどういうものか、もしかすると晴香ちゃん自身がよく理解できていないのかもしれない。
「…まったく中イキをほとんど知らない人間がよくもまあ、あんだけ他人をイカせられるものね」
「…梢ちゃんと冴子さんだからじゃないですか」
「…」
そういう事情ならむしろ、今美咲さんが装着している偽竿は膣にかかる負担も軽いし晴香ちゃんの小さな淫洞にもそれほど痛みを与えないだろう。
知らないうちに、私も梢さんも晴香ちゃんにエールを送るような気持で、何とか中イキ体験そのものとは言わないけど、近しい感覚はつかんでもらえたらいいなと願ってしまっている。
「ん…っ」
再び美咲さんが偽竿を操り晴香ちゃんの中へと侵入していく。
一瞬だけ晴香ちゃんの身体は硬直したけれど、ひとまず小ぶりの偽竿を全て格納した所でほっと息を吐いた。
「ちょっと時間かかるかも」
美咲さんは晴香ちゃんにも、それから私たちにもそれを言っているようだった。
美咲さんが腰を揺すり始めると晴香ちゃんは「あ…あん」とか細く喘ぎつつ、自分の中で起きている事を必死に記憶しようとしている。
「…わかる?ここ」
「あぁっ…でもなんとなくしか…」
自分でクリトリスを弄ろうとする晴香ちゃんの手を、美咲さんの手が掴んで制止する。
「じゃわかるようにそこだけ擦ってあげるから」
「………」
リアクションを求めていない相手だからか、晴香ちゃんは何も感じない、またはさほど感じない事は隠そうとしなかった。
「あのね、冴子ちゃん」
梢さんがそっと私に耳打ちしてくる。
「邪魔する事はしないけど、晴香たんの性感帯って言うかね、足の指の間を舐められるとすっごく気持ちいいんだって」
「なるほど」
仮に美咲さんが苦戦しそうであれば…いやそんな事などないはずだけど、その場合は二人で晴香ちゃんの足指を攻めようと心の準備をした。
しかし晴香ちゃんにはそのアシストなど必要なかったらしい。
「あ、あれ…なんで…」
膣内の他はどこも触られていないのに、自分の身体に起きている変化に晴香ちゃん自身が戸惑っているのだろう。
「指でも届く所だから、知らないって事はないはずだけど」
美咲さんが梢さんに一瞬問いかけるような視線を向ける。
梢さんは心当たりがあるらしく一つ頷いた。
「あぁ…なんか…来る、来ちゃいそう」
美咲さんは黙って腰を動かし続ける。
たまにわずかに角度や深度を変えながら、耕すように晴香ちゃんの淫洞を掘り続けた。
「あ、あぁ…やっぱりなんか……っあぁ」
作り声ではない、本能から発せられる晴香ちゃんのよがり声が響き渡る。
「…なんか、お姉さんとしては責任感じちゃうな」
梢さんはパートナーとして反省の弁を述べているようだが、全く真剣さに欠ける言い方なのであまり本気でそう思ってはいないのだろう。
「ほんと、余計なお世話かもしんないけど」
美咲さんは腰を動かしながら梢さんに向けているらしくそんな事を言った。
視線はずっと、晴香ちゃんの身体を観察するために固定されている。
「あ~でも、松浦部長直々にエッチの手ほどきをしてもらえるなんて、やっぱり晴香たんは特別だねっ」
そういう問題なんだろうか。
しかしひそひそ話も難しくなるぐらいに、晴香ちゃんの喘ぎ声はだんだん大きく、絶え間ないものに変わってきている。
「…あの、これ…あぁぁっ、ひぃぁぁ」
「…これ?」
「そうそれ…もっと、あぁぁ…っ…ん」
…見ているだけでも、ものすごく気持ち良さそうである。
梢さんも同じように思ったのか、「あー松浦部長に、丁寧に挿入されたかった」などとよくわからない冗談を言っているけれど。
…多分、梢さん相手なら頼まれてもこうはしないだろう。
「あぁ、あんっ、はぁ…んっ…」
声の威力で言うなら美咲さんの淫靡な囁きも破壊力抜群だが、中で感じる晴香ちゃんのそれもなかなかのものである。
深い、それでいて甘い、何より細くて儚げな声にはなんともそそられるものがあった。
「あぁっ…気持ちいいっ…」
晴香ちゃんは、言ってからしまったという顔になったけれど、それも一瞬で崩れていきもはや自制する気力をなくしたのか、甘く揺すられる心地良さにすっかり身を委ねてしまっているようだ。
美咲さんはあえて何も言わずに優しい挿入を繰り返している。
…地味にああいうのを延々とやられるとかえって深く達するのは確かに実感があった。
「冴子ちゃんっ」
身体を寄せ合っている梢さんが、誘うようにこちらを見てくる。
…これは、と思った瞬間にはもう唇を奪われていた。
「んん…」
「…私たちも、しよう?ね…」
あっという間に押し倒されて裸の身体を密着させられる。
何を…するんだろう。偽竿を使うつもりなの?
「……」
違った。梢さんは身体を反転させて私の頭をまたいでくる。
一応見知ってはいるけれど、さかさまに見る梢さんの水源はまた、ちゃらけた本人の態度からは想像もつかないぐらいに綺麗だったりするから憎たらしい。
…そう言えば美咲さんは梢さんの秘部から何を読み取ったんだろう。
そう思って私は指を伸ばして梢さんの花弁をそっと左右に開いてみる。
「……」
「やだ、冴子ちゃんったらそんなに開かないで」
これは絶対煽りの「いや」である。言い方が明らかにふざけているからだ。
どさくさ紛れに花弁の内側を観察してみると、感じてそうなったのとは違う赤みがある事に気付いた。
あるいは出血しているかもしれないぐらいに擦れた跡がある。
「あ…」
傷口にそうするように、私は自然に梢さんの花弁の内側にちゅっと口をつけて優しく舌先でそこを舐めた。
でも、あんまりしつこくすると染みるかもしれないから、その場所はすぐに避けて穴の周りや会陰なんかを中心にペロペロと嘗め回していく。
「あぁっ、ん…冴子ちゃん上手だね」
んっという声と共に梢さんが私の股間に顔を突っ込んでくる。
私も息が詰まって一瞬だけ舌の動きを止めてしまった。
…こっちは手加減してるのに、梢さんの方はおかまいなしである。
悔しくなって私はいきなり梢さんの萌芽を噛みつくようにしゃぶった。
「んん…んくっ」
互いの艶声は、やはり互いの秘部にこもるばかりで、空気というより身体の中を通じて伝わる感覚が強い。
それでいて耳には晴香ちゃんのあんあん言う声がとめどなく聞こえてきて、たまったものではない。
「冴子ちゃんっ、初めて舐めるけど…すっごいエッチな匂いがするね」
「ちょ、やめて…あぁっ」
梢さんは、自分の淫蜜が他人よりも無味無臭に近い事をわかっているのだろうか。
そういう澄んだ愛蜜を生産できる人に匂いを指摘されるのは非常に悔しい気がする。
「ん、エッチな…匂いだから…いっぱいしゃぶっちゃうよ、んっ…」
梢さんの舌がペロ、ペロっと大きく動いて私のクリトリスを舐め上げていく。
「あぁだめ…それ…っ」
どうにかこちらも頑張って梢さんの淫洞に舌先をねじ込んだ。
唇と舌なら、何をしてもどうせ痛くはないだろう。
だからできる限り激しく梢さんの襞を嬲り、そして澄んだ愛液は残さずすすった。
…晴香ちゃんはどうなってるんだろう、全然見えないし状況がわからない。
梢さんの位置なら顔を上げれば状況は見えるはずなんだけど。
音で確認しようにも、顔は梢さんの太腿に挟まれているし、自分の口元からは声やら口淫の音やらがうるさいのでそちらも難しかった。
どちらにしても梢さんを一回は絶頂させないと、この状況から開放してもらえなさそうだし、私は本気を出して口淫に集中する事にする。
ただ、上から梢さんの淫液が雨のようにぽたぽた落ちてくるので、本当の意味で泉に溺れてしまわないように、そこだけは注意した。
…どれが好きなんだっけ、梢さんは…と思いながら、舌先を尖らせて蜜穴をこじったり、萌芽を優しく口に含んだり強く吸い付いたりして、改めて梢さんの悦ぶポイントややり方を探っていった。
…あまりこれという際立ったものはなくて、何をしても同じようによがるのでやりがいがあるのかないのか、よくわからない。
そのうちに湧き水みたいな淫液がうっとうしくなったので、思い切り舌で栓をするように梢さんの蜜穴をふさいでみると、どうもそれが気持ちいいらしく「あんあぁっ」と、私の花弁に口を押し当てたままで大声を出している。
…なるほど、という事で栓のように差し込んだ舌をぐいぐい回しながら、更にふさがれている感じを強く演出していった。
「…んん」
来た。梢さんの太腿がぴくぴくと痙攣し始める。
この状況ではなかなか言葉で絶頂を申告できないわけで、とにかくはっきりそうなったとわかるまではこれを継続するほかない。
私は指を使って鼠蹊部の皮膚を軽く引っ張り、梢さんの蜜穴が更に開くようにしながら、舌をますます奥まで押し込んで栓をした。
「ん、んっ…んん」
一際大きく梢さんの身体が波打ち、どうやら絶頂した事を知らせてくる。
だが開放されるどころか梢さんの下半身はだらりと弛緩して、私の顔面にどさりと落ちてきた。
…窒息する、と思いながらかろうじて手で隙間を作り梢さんの腰を支えた。
「ちょ、乗っかって来ないでくださいよ」
「…は、あーごめんごめん、自分はやられ慣れてるからつい」
「……」
梢さんがさっと身体を離して私に頭を下げてくるが、顔は笑っているからあんまり悪いとは思っていなさそうだ。
はっとして晴香ちゃん達の方を見てみると、美咲さんに対してあんなに反発していた晴香ちゃんが、大変に満たされたようなご様子で、添い寝している美咲さんの腕に捕まってうっとりしているではないか。
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