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第11話 《青龍騎士団を抜けた只の旅人ですが、ヤヴァイ武器を餞別としてもらいました。》
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「……って事があったんだよ」
「それほどリクさんが隊長として頑張っていた努力が認められていたって事じゃないですかっ!良かったですねっ!」
青龍騎士団の工房でエレナちゃんに最後の挨拶をと思って来たのだが、
既に情報がまわってきていたのか紅茶を用意してくれていたので、
ありがたく頂き先程起きた事を話していた。
「エレナちゃんも今までありがとうね、君のおかげで今日まで生きて来れたよ」
装備は戦闘をこなす上で生命線と言っていいほど重要である、度重なる戦闘で徐々に耐久値が減り、
減れば減るほど受けるダメージは上がり与えるダメージは落ち、その装備固有の効果も落ちていく。
そんな装備と使用者の命を支えてくれる《鍛治職人》には感謝してもし切れない。
足を向けて寝れないね。
「いっいえ!?私もリクさんには不足している素材集めていただいたり、
探索の護衛とかして頂いて私も感謝していると言うか、
何をやったって返しきれない程の御恩がありますから。
煮詰まった時に無理やりデーt……遊びに連れ出したりしてくれたり──」
顔の前で手を左右に振り恥ずかしがるエレナちゃん、
どうやら感謝されるとは思っていなかった見たい?
不意打ち成功かな?
武器1本、装備1つ作る度に命を減らす如く肉体と精神的負荷が多くかかる職業だ、
《職人》と言うのモノを作るにあたっては総じてなのだろうか?
その中でもこの世界では《鍛治職人》にかかる疲労は多い、
いい物を作ろうと全力で金槌を振らなければ
装備はこたえてくれず、
作った装備使用者がこの世界から退場すれば不備として事がある製作者に責任が伸し掛る。
《鍛治職人》はロボットでは無い人間だ、作る日、心情によって作製するのは同じ装備でも耐久や効果が異なる物が出来上がり、
基準を超えない物やバットステータスが付与され不良品とされ処理される。
中には10数個連続で不良品が出来上がっていた事を目撃した事がある。
本人曰くスランプ状態で落ち込みながらも無理やりに取り組んでおり、その姿を見ていたのでまだやると駄々をこねるエレナちゃんを無理やり引っ張り城下町でスイーツ巡りをし何とか立ち直させた。
何か不安な出来事があり自分自身が大丈夫だと思っていても、
心が傷ついているのならそれが《制作物》に現れる、モノ作りは繊細なのだ。
その中でもエレナちゃんはよくやっていると思う、歳は多分16ぐらいで同年代か年下だろうか?
少し幼い顔立ちからまだ学生だろうと判断する、
そんな彼女が専属と言うこともあり青龍騎士団ほぼ全員の命を預かっていると言ってもいい、
彼女の背中にのしかかっている重圧は計り知れない。
事を辿れば前任者が装備のステータス表記を改竄し不良品を正規品として騎士団メンバーに納品していた不正が発覚し、
急遽騎士団内で前任者以外に唯一《鍛治》スキルを持っていた彼女が継ぐ事になったのが始まりであり、俺が彼女と話すようになったきっかけでもある。
不正を暴いたのは俺だが。
最初はまだ拙く他の鍛治職人を雇いその下で彼女に仕事を、《鍛治職人》としての心構えと知識を覚えさせていき今は皆を支える存在となった。
彼女が居なければ青龍騎士団は壊滅していたと言っても過言ではない。
ここまで成長できたのは雇った《鍛治職人》と場数、そして彼女の頑張りのおかげだろう。
だが皆の思いに答えようと頑張りすぎな所が玉に瑕か、
自分で分かっているはずなのに体調不良でも制作しようとするのは悪いクセだ。
そんな時は無理やり攫うように連れ出して気分転換に遊びに出かけるのが俺の役目である、
身近に似たような人物がいるので対処の仕方は充分に分かっているつもりだ。
「本当によく頑張ってるよ」
「……そう思っていただけるならご褒美くれませんか?」
「ご褒美?……アスルトリアの基盤?オガスの脊髄、ミメラの灯火……あと奇妙な泥とかもあったな」
所持しているレア素材を提示していくが、
エレナちゃんは不服そうな表情を浮かべる。
「最後のは使用用途がない泥系アイテムですよね?
確かに素材は嬉しいですが、
私の頭を撫でて欲しいかな……なーんて?」
「は?」
突然予想外の言葉が聞こえたので驚く。
「その……あのっ迷惑ならしなくてもいいですけど、リクさんさえ良かったら頭を撫でて貰えないかなって……」
声がだんだんと小さくなって行くが、しっかりと要望は聞こえたので、
エレナちゃんの頭を撫でる。
「エレナちゃんはよく頑張ってるよ」
「あっ……」
撫でると小さい声がエレナちゃんから盛れる、
きめ細かくふわふわし触り心地のいい頭を撫でる。
エレナちゃんは下を向きあまり表情は伺えないが、
嫌がっていないのは確かだと思うが、演技だったらどうしよう…
でも嫌なら撫でさせないよな?
しかしそれこそが策の可能性も!?
「なんで撫でるのがご褒美なの?エレナちゃんならレア素材を欲しがるものだとばかり思ってたからさ」
頭の中でぐるぐると考えながら出した答えは直接聞く行為だった。
考えるよりまず行動だよね☆
「少し前に訓練に来ていた小さい子達にしてあげてるのを見て、リクさんに撫でられるのってどんな感じなのかな~……なんて」
訓練?子供達……?ああ体験訓練か。
団長の指示で週に1回、2時間程度だが青龍騎士団本部の訓練場にて騎士になるために基礎を教える時間を設けている。
内容は座学や実技など様々だが毎週青龍騎士団本部には大勢が学び&遊びに来る、
参加者の年齢は5歳程度の子供から上は50代もいたか?
そこにはプレイヤーやNPCの垣根を越え単純に強くなりたかったり、大切な人を守りたかったり、
憧れの人と話したかったり、
それぞれの思いを持ち一緒に訓練をし同じ空間を共有している。
そんな光景を見るの俺は好きだ。
まあ教える方は自分でわかっているほどド下手くそなので、
訓練に参加する子の親や兄弟の対応をしたり、
将来青龍騎士団に入りたいと言っている将来有望な子供達の相手をしている。
その中で買ってきたお菓子をあげたり、頭を撫でたりしていたのを目撃したのだろう。
「それでご感想……は?」
少し気恥ずかしくなる。…
「すっごく気持ちよかったです…」
「でもこんなのが褒美になるのか?」
「……」
彼女は何も答えなかった。
こんな状況をあの自分の事に対しては奥手なのに他の人なら直ぐ恋愛方面に持っていこうとする代表のリスタリアが見れば。
『リーくん行っちゃえ』
などとよく分からない具体性の欠片もないアドバイスという名の発言をするんだろうが、
幸運にも居ないので気にしない。
もしかしたら寂しいのか?という考えが頭の中で思い浮かぶ。
このゲームの年齢層としては10代から20代が主なプレイヤーでありそれ以上は一定数ちらひらと存在する程度だ、
なぜならプレイ中脳へ流れる様々な情報が頭の中で処理できなくなり頭痛などが発生するため高齢になるほどVRゲームから離れて行く。
これはあくまでも予想だが
彼女は誰かに甘えたかった、そうなのではないだろうか、
しかしさっきから何も言わず撫でているこの状況は……えっどうしよ。
考えても仕方ないと脳内でサインが出たので彼女からの言葉を待つ。
「……はい!これ以上のご褒美はないですよ!」
「えっ、でもこんなんじゃご褒美にならない「本人がこれで満足って言ってるからいーいんですっ!」……はい」
彼女の勢いに押され俺はただただ頷いた。
冷たい紅茶を飲んだ後とはいえ近くには炉があり熱を放っているので部屋は暑い、
そのせいで顔を少し紅くしたエレナちゃんが満足と言っているのでとりあえず理解はする、いやした事にする、
これ以上状況を引っ張っても状況は変化しそうにない。
「──後は私が頑張って手に入れないと行けないですから」
「何を?」
「独り言ですっ!聞き流してください!」
そう言われると知りたくなるのが人の性、
リスタさんや女性の心より相手の心を読める方法を教えてくれた方が良かったんじゃないですか?
脳内リスタリアに疑問を投げかけるがあっさり却下された。
『エレナさんも女性ですよ、相手の心を知るためにはまず女性の心を知りましょう』
確かに、女性の心を知るという事は異性限定だが相手の心を知ることにも繋がる…
そうすればいずれ男にも可能って事ですよね恋愛師匠っ!!
『……』グッ
脳内リスタリアもグーサインを出して頷いている、しかしこいつは俺の脳内に何時も存在しているだけではなく遂に喋りだしやがった……
「あの……何時まで撫でてくれ……いるんですか?嬉しいですけど…」
ぼそっとエレナちゃんが言ったので急いで手を話す……でも。
「嬉しい?」
「今のは言葉の綾と言うやつですっ!!気にしないでくださいっ!」
そう言うなら140%くらい気になるけど気にしないでおこう。
ふと視界の端に移る時刻を見ると時刻は夕暮れ近い、1日使うつもりは無かったがこのままでは日が暮れる。
「──っとこんな時間もう行かないと」
あと1箇所挨拶に行かなければと思いし席を立つ。
「リクさん待ってください!」
1本外に向かおうと前に出した右足を軸に半回転し後ろを向くと何かが俺目掛けてまっすぐ飛んでくる。
「っと……なんだこれ」
何とか掴むとずっしりとした重さが手にのしかかる、
そして投げ渡されたそれに目を落とすと、
黄色に輝く半月の外周のような形をした何かだった。
何かって言ってもよく見れば弓だとわかる品物なのだが、
とりあえず《鑑定》発動しそこに記されたステータスに俺は驚愕した。
《ケフィスの雷弓》カテゴリ:弓 重量:40
★☆☆☆☆
ATK:308
AGl : 13
《パッシブ》
(攻撃速度が1.2倍)
★《雷獣の隠し牙》
【手負いの獣が全力を持って放つ
直線上に放つ雷纏いし一閃
・使用にはチャージが必要
・スタン値の蓄積を大幅に引き上げる】
☆???
☆???
☆???
☆???
衝撃と共に一瞬力が抜け手に持つ弓を落としそうになるが咄嗟に床に落ちる前に掴む。
はっきり言ってヤバイ、あっさり言ってもこってり言っても超ヤバイ……
何がそんなにやんごとなきレベルでヤヴァイかひとつずつ整理しよう。
第1にこの武器がおそらく先日戦ったボス《雷獣ケフィス》の《クリスタル》から作られた《唯一品》だと言うこと。
第2にステータスがヤバイ
パッシブの攻撃速度1.2倍とか既に意味わからん、
こんな効果見た事ない、もしかしたらこの装備初。アバターの動作速度が加速でもするのか?
ATK308も中盤ボスの《特大剣》と同じ値くらいある、
つまり矢を放てばそれは特大剣が飛んで来るのと同じだ……いやどゆこと?????
そしてAGI13だと?イミガワカラナイ。
なんでずっしりとした重量級装備が素早さ……
アバターの移動速度上がるの?むしろ下がるだろ、
しかし全体重量によって移動速度は変わるから
AGI13ならほとんど意味ないか。
んで第3はスキル。
武器に攻撃スキルが着いているのは珍しくないむしろ一般的なので問題はそこではなく内容だ、
不安要素としてチャージする条件とどれ程必要か、発動してから終了し動けるまでの、いわば硬直時間がどれ程か、
直線上という文面からして仮に正面にいる敵に使用したとしよう、
その場合の左右や背後に存在する敵にも風圧で吹き飛ばせるのかどうかなど様々な思考が頭の中を駆け巡る。
この世界での《攻撃スキル》は小回りが効き連続で発動できたり、威力が高かったり移動を補助したり様々な種類があるが、
共通するのはスキルを発動後に大なり小なり硬直があること、
そしてスキル発動時や発動中に無敵時間が存在しない事だ。
簡単に言うと強い一撃を決めようと高火力の単発のスキルを使いました→避けられました→硬直中タコ殴りにされました→退場。
という状況が頻繁に起こり得る、
初心者が退場する要因の大部分が状況判断ができずスキルを連発すると言っても過言ではない、
自分が使えるスキルとそのスキルの硬直時間をなんとなくでも把握しておくことは生存に繋がる。
それとまだ《熟練度》システムで解放できるスキルが4つもあるとかワクワクと心臓の鼓動が止まりそうにない、
そもそも鼓動が止まったら一大事なんだけど。
つまり今すぐ試し打ちしてみたい!!!
……コホン、そして最後これがヤヴァイ1番重要なのだが投げ渡されたので受け取り見た事も無いものだったので無意識に新作か?と思い《鑑定》を発動しステータス情報を見てしまった事だ、
よくエレナちゃんが作った武具を見させて貰っていたのが仇となった。
情報は装備性能の次に命を握っていると言っていいほど重要だ、たとえ不完全でも"知っている"だけで勝機が生まれる、対抗策が浮かんでしまう。
そしてその情報を青龍騎士団を脱退した部外者の俺が見てしまった、
ほとんどの《軍団》《ギルドでは》武具の情報は口外禁止、書類は持ち出し禁止、緊急時の状況以外開示も禁止でありそれは青龍騎士団も当てはまる。
つまりエレナちゃん機密情報を外部に漏らしてしまった訳で、
俺は青龍騎士団の機密情報を知ってしまったイコール……終わった……
かくなる上は……
「ごめなさいっ!ごめなさいごめなさいごめなさいごめなさいごめなさいごめなさいごめなさいごめなさいごめなさいごめなさい」
ひたすら謝り倒すっ!
ゴツゴツ、いやザラザラした大小様々な石が敷き詰められ固められた床にに額から火が出るほど、床が砕けるほど擦りながら謝る。
「──リクさんっ!?いきなりどうしたんですか!?」
何か信じられないようなものを見たかのような目で土下座した俺の横に駆け寄りしゃがむエレナちゃん。
「ごめなさいごめなさいごめなさいごめなさい、今お金ないんで許してください!なんでもするから命だけは助けてください」
「だからどうしたんですかっ!?別に命取ろうって訳じゃないから大丈夫ですよっ!?!!??」
「なら身ぐるみ全部ですか!?!わかりました」
すぐさま装備画面から装備を外していく。
「違いますから!何も対価要りませんからっ!」
「え?どういう事?」
今までの流れで何かがおかしいと感じる。
「これは私と団長からのリクさんへのプレゼントです」
「へっ?プレゼント」
想定外の言葉に呆気に取られる。
それから少し落ち着きを取り戻せたからかなのか団長とエレナちゃんが貴重な武器をプレセントという言葉の真意を考えるが全くもってわからん。
「はいプレゼントです」
「プレゼント?」
「はい」
「機密情報の漏洩じゃなくて?」
「きみつじょうほう?ん?あっ!?もしかしてさっきのリクさんの奇行って私が武器の情報をもう関係ないリクさんに流したからって訳ですね?」
気がついたようにうんうんと彼女は頷く。
「はい」
「私がそんなドジすると思いますか?」
「うん」
俺の素直な感想に彼女はガクッと崩れるような動作をした。
「だって素材はぶちまけるし、服のボタンをかけ違えてることあるし、熱中して呼び出しすっぽかしたこともあるし少し抜けてる事があるから今回もそれかなと」
「うっ……それは否定できないですけど」
彼女は項垂れるように肩を落とす。
「でもでもっ!!今回はちゃんと許可を貰ったプレゼントなのでなんの問題もないです」
「してそのプレゼントは誰に向けて?」
「……?リクさんに向けてですけど」
「誰から?」
「私と団長からです」
グイ
「──いひゃい」
ほっぺたをつねる。
「なんで私のほっぺたをつねるんですかっ!!」
れエレナちゃんのほっぺを、しかしどうやら夢ではないらしい。
「いやないないないないないないない、ないがナイン……ってなんでやねん!
そもそも《ユニーク》武器をプレゼントなんてどんなドッキリだよ!
オモワズビックリシマシタワー」
思わずツッコミを入れたが、予想以上に下手すぎて無駄な精神的ダメージを負ってしまった。
「普通に青龍騎士団からの旅立つリクさんへの餞別です」
「マジ?」
「マジメのマジです」
「ガチ?」
「ガチめのマジです」
「なら有難く貰っておく……?」
未だドッキリという線を捨てきれず思わず疑問形になってしまう。
「ほんとにいいのか?貰っちゃうぞ?」
「ぜひどうぞ!!結構会心の出来なんですよ!」
「──返してって言っても返さないぞっ!?それでもいいのか?」
「言いませんから安心してください、だからそんなに弓をぎゅっと抱きしめないでください……」
「わかった、有難く使わせてもろう」
「とりあえずその《クリスタルウェポン》はリクさんの物ですので、存分に使ってあげてください、その子の為にも」
「ありがたやーアリガタヤー」
両手を併せ拝むように何度も繰り返す。
「流石エレナちゃん略してさすエレ、
エレナちゃんマジ天使、女神、最高」
「褒めすぎですよ……褒めても私からは武具しかしか出ないですよ?」
はにかみながら可愛く笑うエレナちゃんだが、
また一生懸命になり倒れられても困る。
「そういえば団長からもっていつ制作のお願いされたの?」
「2週間前くらいですかね?何よりも優先の緊急で受けましたが、
今思えばリクさんが青龍騎士団を辞める日に間に合わせたかったんですかね?」
ん?2週間前と言ったらリヴィアさんが消えてあちこちに聞き回ってた段階だ、
その時点で既に俺が辞めることを見越していたのか?
ある意味ルース、いや《諜報員》の情報収集能力は怖いな、
《暗殺部隊》である俺ら《黒猫の宴》がスムーズに活動するために、情報収集や隠蔽工作には世話になっている、
これからは常時見張られていると思って行動した方がいいだろうな。
にしても通常《クリスタル》を加工するのには入念な準備と時間がかかると少し前に聞いたことがある。
エレナちゃんにも負担かけちゃったかな?
「本当に俺なんかの為にありがとうね」
「リクさんだからですよ」
その言葉の意味を深くは考えない、考えても分からないから。
俺は《ケフィスの雷弓》をストレージに収納し出口に向かう。
「またねエレナちゃん」
「また、もし迷惑でなければメッセージとか送ってもいいですか?」
「素材集め?それなら欲しい素材のリスト送っておいてくれれば、時間が作れた時に集めておくよ」
「それだけじゃないですけど……でもありがとうございます、
これからもお世話になりますっ!」
「こちらこそ」
差し出された彼女の右手を握り、今までお世話になった工房と彼女の笑顔を見ながら最後の目的地へと向かう。
「それほどリクさんが隊長として頑張っていた努力が認められていたって事じゃないですかっ!良かったですねっ!」
青龍騎士団の工房でエレナちゃんに最後の挨拶をと思って来たのだが、
既に情報がまわってきていたのか紅茶を用意してくれていたので、
ありがたく頂き先程起きた事を話していた。
「エレナちゃんも今までありがとうね、君のおかげで今日まで生きて来れたよ」
装備は戦闘をこなす上で生命線と言っていいほど重要である、度重なる戦闘で徐々に耐久値が減り、
減れば減るほど受けるダメージは上がり与えるダメージは落ち、その装備固有の効果も落ちていく。
そんな装備と使用者の命を支えてくれる《鍛治職人》には感謝してもし切れない。
足を向けて寝れないね。
「いっいえ!?私もリクさんには不足している素材集めていただいたり、
探索の護衛とかして頂いて私も感謝していると言うか、
何をやったって返しきれない程の御恩がありますから。
煮詰まった時に無理やりデーt……遊びに連れ出したりしてくれたり──」
顔の前で手を左右に振り恥ずかしがるエレナちゃん、
どうやら感謝されるとは思っていなかった見たい?
不意打ち成功かな?
武器1本、装備1つ作る度に命を減らす如く肉体と精神的負荷が多くかかる職業だ、
《職人》と言うのモノを作るにあたっては総じてなのだろうか?
その中でもこの世界では《鍛治職人》にかかる疲労は多い、
いい物を作ろうと全力で金槌を振らなければ
装備はこたえてくれず、
作った装備使用者がこの世界から退場すれば不備として事がある製作者に責任が伸し掛る。
《鍛治職人》はロボットでは無い人間だ、作る日、心情によって作製するのは同じ装備でも耐久や効果が異なる物が出来上がり、
基準を超えない物やバットステータスが付与され不良品とされ処理される。
中には10数個連続で不良品が出来上がっていた事を目撃した事がある。
本人曰くスランプ状態で落ち込みながらも無理やりに取り組んでおり、その姿を見ていたのでまだやると駄々をこねるエレナちゃんを無理やり引っ張り城下町でスイーツ巡りをし何とか立ち直させた。
何か不安な出来事があり自分自身が大丈夫だと思っていても、
心が傷ついているのならそれが《制作物》に現れる、モノ作りは繊細なのだ。
その中でもエレナちゃんはよくやっていると思う、歳は多分16ぐらいで同年代か年下だろうか?
少し幼い顔立ちからまだ学生だろうと判断する、
そんな彼女が専属と言うこともあり青龍騎士団ほぼ全員の命を預かっていると言ってもいい、
彼女の背中にのしかかっている重圧は計り知れない。
事を辿れば前任者が装備のステータス表記を改竄し不良品を正規品として騎士団メンバーに納品していた不正が発覚し、
急遽騎士団内で前任者以外に唯一《鍛治》スキルを持っていた彼女が継ぐ事になったのが始まりであり、俺が彼女と話すようになったきっかけでもある。
不正を暴いたのは俺だが。
最初はまだ拙く他の鍛治職人を雇いその下で彼女に仕事を、《鍛治職人》としての心構えと知識を覚えさせていき今は皆を支える存在となった。
彼女が居なければ青龍騎士団は壊滅していたと言っても過言ではない。
ここまで成長できたのは雇った《鍛治職人》と場数、そして彼女の頑張りのおかげだろう。
だが皆の思いに答えようと頑張りすぎな所が玉に瑕か、
自分で分かっているはずなのに体調不良でも制作しようとするのは悪いクセだ。
そんな時は無理やり攫うように連れ出して気分転換に遊びに出かけるのが俺の役目である、
身近に似たような人物がいるので対処の仕方は充分に分かっているつもりだ。
「本当によく頑張ってるよ」
「……そう思っていただけるならご褒美くれませんか?」
「ご褒美?……アスルトリアの基盤?オガスの脊髄、ミメラの灯火……あと奇妙な泥とかもあったな」
所持しているレア素材を提示していくが、
エレナちゃんは不服そうな表情を浮かべる。
「最後のは使用用途がない泥系アイテムですよね?
確かに素材は嬉しいですが、
私の頭を撫でて欲しいかな……なーんて?」
「は?」
突然予想外の言葉が聞こえたので驚く。
「その……あのっ迷惑ならしなくてもいいですけど、リクさんさえ良かったら頭を撫でて貰えないかなって……」
声がだんだんと小さくなって行くが、しっかりと要望は聞こえたので、
エレナちゃんの頭を撫でる。
「エレナちゃんはよく頑張ってるよ」
「あっ……」
撫でると小さい声がエレナちゃんから盛れる、
きめ細かくふわふわし触り心地のいい頭を撫でる。
エレナちゃんは下を向きあまり表情は伺えないが、
嫌がっていないのは確かだと思うが、演技だったらどうしよう…
でも嫌なら撫でさせないよな?
しかしそれこそが策の可能性も!?
「なんで撫でるのがご褒美なの?エレナちゃんならレア素材を欲しがるものだとばかり思ってたからさ」
頭の中でぐるぐると考えながら出した答えは直接聞く行為だった。
考えるよりまず行動だよね☆
「少し前に訓練に来ていた小さい子達にしてあげてるのを見て、リクさんに撫でられるのってどんな感じなのかな~……なんて」
訓練?子供達……?ああ体験訓練か。
団長の指示で週に1回、2時間程度だが青龍騎士団本部の訓練場にて騎士になるために基礎を教える時間を設けている。
内容は座学や実技など様々だが毎週青龍騎士団本部には大勢が学び&遊びに来る、
参加者の年齢は5歳程度の子供から上は50代もいたか?
そこにはプレイヤーやNPCの垣根を越え単純に強くなりたかったり、大切な人を守りたかったり、
憧れの人と話したかったり、
それぞれの思いを持ち一緒に訓練をし同じ空間を共有している。
そんな光景を見るの俺は好きだ。
まあ教える方は自分でわかっているほどド下手くそなので、
訓練に参加する子の親や兄弟の対応をしたり、
将来青龍騎士団に入りたいと言っている将来有望な子供達の相手をしている。
その中で買ってきたお菓子をあげたり、頭を撫でたりしていたのを目撃したのだろう。
「それでご感想……は?」
少し気恥ずかしくなる。…
「すっごく気持ちよかったです…」
「でもこんなのが褒美になるのか?」
「……」
彼女は何も答えなかった。
こんな状況をあの自分の事に対しては奥手なのに他の人なら直ぐ恋愛方面に持っていこうとする代表のリスタリアが見れば。
『リーくん行っちゃえ』
などとよく分からない具体性の欠片もないアドバイスという名の発言をするんだろうが、
幸運にも居ないので気にしない。
もしかしたら寂しいのか?という考えが頭の中で思い浮かぶ。
このゲームの年齢層としては10代から20代が主なプレイヤーでありそれ以上は一定数ちらひらと存在する程度だ、
なぜならプレイ中脳へ流れる様々な情報が頭の中で処理できなくなり頭痛などが発生するため高齢になるほどVRゲームから離れて行く。
これはあくまでも予想だが
彼女は誰かに甘えたかった、そうなのではないだろうか、
しかしさっきから何も言わず撫でているこの状況は……えっどうしよ。
考えても仕方ないと脳内でサインが出たので彼女からの言葉を待つ。
「……はい!これ以上のご褒美はないですよ!」
「えっ、でもこんなんじゃご褒美にならない「本人がこれで満足って言ってるからいーいんですっ!」……はい」
彼女の勢いに押され俺はただただ頷いた。
冷たい紅茶を飲んだ後とはいえ近くには炉があり熱を放っているので部屋は暑い、
そのせいで顔を少し紅くしたエレナちゃんが満足と言っているのでとりあえず理解はする、いやした事にする、
これ以上状況を引っ張っても状況は変化しそうにない。
「──後は私が頑張って手に入れないと行けないですから」
「何を?」
「独り言ですっ!聞き流してください!」
そう言われると知りたくなるのが人の性、
リスタさんや女性の心より相手の心を読める方法を教えてくれた方が良かったんじゃないですか?
脳内リスタリアに疑問を投げかけるがあっさり却下された。
『エレナさんも女性ですよ、相手の心を知るためにはまず女性の心を知りましょう』
確かに、女性の心を知るという事は異性限定だが相手の心を知ることにも繋がる…
そうすればいずれ男にも可能って事ですよね恋愛師匠っ!!
『……』グッ
脳内リスタリアもグーサインを出して頷いている、しかしこいつは俺の脳内に何時も存在しているだけではなく遂に喋りだしやがった……
「あの……何時まで撫でてくれ……いるんですか?嬉しいですけど…」
ぼそっとエレナちゃんが言ったので急いで手を話す……でも。
「嬉しい?」
「今のは言葉の綾と言うやつですっ!!気にしないでくださいっ!」
そう言うなら140%くらい気になるけど気にしないでおこう。
ふと視界の端に移る時刻を見ると時刻は夕暮れ近い、1日使うつもりは無かったがこのままでは日が暮れる。
「──っとこんな時間もう行かないと」
あと1箇所挨拶に行かなければと思いし席を立つ。
「リクさん待ってください!」
1本外に向かおうと前に出した右足を軸に半回転し後ろを向くと何かが俺目掛けてまっすぐ飛んでくる。
「っと……なんだこれ」
何とか掴むとずっしりとした重さが手にのしかかる、
そして投げ渡されたそれに目を落とすと、
黄色に輝く半月の外周のような形をした何かだった。
何かって言ってもよく見れば弓だとわかる品物なのだが、
とりあえず《鑑定》発動しそこに記されたステータスに俺は驚愕した。
《ケフィスの雷弓》カテゴリ:弓 重量:40
★☆☆☆☆
ATK:308
AGl : 13
《パッシブ》
(攻撃速度が1.2倍)
★《雷獣の隠し牙》
【手負いの獣が全力を持って放つ
直線上に放つ雷纏いし一閃
・使用にはチャージが必要
・スタン値の蓄積を大幅に引き上げる】
☆???
☆???
☆???
☆???
衝撃と共に一瞬力が抜け手に持つ弓を落としそうになるが咄嗟に床に落ちる前に掴む。
はっきり言ってヤバイ、あっさり言ってもこってり言っても超ヤバイ……
何がそんなにやんごとなきレベルでヤヴァイかひとつずつ整理しよう。
第1にこの武器がおそらく先日戦ったボス《雷獣ケフィス》の《クリスタル》から作られた《唯一品》だと言うこと。
第2にステータスがヤバイ
パッシブの攻撃速度1.2倍とか既に意味わからん、
こんな効果見た事ない、もしかしたらこの装備初。アバターの動作速度が加速でもするのか?
ATK308も中盤ボスの《特大剣》と同じ値くらいある、
つまり矢を放てばそれは特大剣が飛んで来るのと同じだ……いやどゆこと?????
そしてAGI13だと?イミガワカラナイ。
なんでずっしりとした重量級装備が素早さ……
アバターの移動速度上がるの?むしろ下がるだろ、
しかし全体重量によって移動速度は変わるから
AGI13ならほとんど意味ないか。
んで第3はスキル。
武器に攻撃スキルが着いているのは珍しくないむしろ一般的なので問題はそこではなく内容だ、
不安要素としてチャージする条件とどれ程必要か、発動してから終了し動けるまでの、いわば硬直時間がどれ程か、
直線上という文面からして仮に正面にいる敵に使用したとしよう、
その場合の左右や背後に存在する敵にも風圧で吹き飛ばせるのかどうかなど様々な思考が頭の中を駆け巡る。
この世界での《攻撃スキル》は小回りが効き連続で発動できたり、威力が高かったり移動を補助したり様々な種類があるが、
共通するのはスキルを発動後に大なり小なり硬直があること、
そしてスキル発動時や発動中に無敵時間が存在しない事だ。
簡単に言うと強い一撃を決めようと高火力の単発のスキルを使いました→避けられました→硬直中タコ殴りにされました→退場。
という状況が頻繁に起こり得る、
初心者が退場する要因の大部分が状況判断ができずスキルを連発すると言っても過言ではない、
自分が使えるスキルとそのスキルの硬直時間をなんとなくでも把握しておくことは生存に繋がる。
それとまだ《熟練度》システムで解放できるスキルが4つもあるとかワクワクと心臓の鼓動が止まりそうにない、
そもそも鼓動が止まったら一大事なんだけど。
つまり今すぐ試し打ちしてみたい!!!
……コホン、そして最後これがヤヴァイ1番重要なのだが投げ渡されたので受け取り見た事も無いものだったので無意識に新作か?と思い《鑑定》を発動しステータス情報を見てしまった事だ、
よくエレナちゃんが作った武具を見させて貰っていたのが仇となった。
情報は装備性能の次に命を握っていると言っていいほど重要だ、たとえ不完全でも"知っている"だけで勝機が生まれる、対抗策が浮かんでしまう。
そしてその情報を青龍騎士団を脱退した部外者の俺が見てしまった、
ほとんどの《軍団》《ギルドでは》武具の情報は口外禁止、書類は持ち出し禁止、緊急時の状況以外開示も禁止でありそれは青龍騎士団も当てはまる。
つまりエレナちゃん機密情報を外部に漏らしてしまった訳で、
俺は青龍騎士団の機密情報を知ってしまったイコール……終わった……
かくなる上は……
「ごめなさいっ!ごめなさいごめなさいごめなさいごめなさいごめなさいごめなさいごめなさいごめなさいごめなさいごめなさい」
ひたすら謝り倒すっ!
ゴツゴツ、いやザラザラした大小様々な石が敷き詰められ固められた床にに額から火が出るほど、床が砕けるほど擦りながら謝る。
「──リクさんっ!?いきなりどうしたんですか!?」
何か信じられないようなものを見たかのような目で土下座した俺の横に駆け寄りしゃがむエレナちゃん。
「ごめなさいごめなさいごめなさいごめなさい、今お金ないんで許してください!なんでもするから命だけは助けてください」
「だからどうしたんですかっ!?別に命取ろうって訳じゃないから大丈夫ですよっ!?!!??」
「なら身ぐるみ全部ですか!?!わかりました」
すぐさま装備画面から装備を外していく。
「違いますから!何も対価要りませんからっ!」
「え?どういう事?」
今までの流れで何かがおかしいと感じる。
「これは私と団長からのリクさんへのプレゼントです」
「へっ?プレゼント」
想定外の言葉に呆気に取られる。
それから少し落ち着きを取り戻せたからかなのか団長とエレナちゃんが貴重な武器をプレセントという言葉の真意を考えるが全くもってわからん。
「はいプレゼントです」
「プレゼント?」
「はい」
「機密情報の漏洩じゃなくて?」
「きみつじょうほう?ん?あっ!?もしかしてさっきのリクさんの奇行って私が武器の情報をもう関係ないリクさんに流したからって訳ですね?」
気がついたようにうんうんと彼女は頷く。
「はい」
「私がそんなドジすると思いますか?」
「うん」
俺の素直な感想に彼女はガクッと崩れるような動作をした。
「だって素材はぶちまけるし、服のボタンをかけ違えてることあるし、熱中して呼び出しすっぽかしたこともあるし少し抜けてる事があるから今回もそれかなと」
「うっ……それは否定できないですけど」
彼女は項垂れるように肩を落とす。
「でもでもっ!!今回はちゃんと許可を貰ったプレゼントなのでなんの問題もないです」
「してそのプレゼントは誰に向けて?」
「……?リクさんに向けてですけど」
「誰から?」
「私と団長からです」
グイ
「──いひゃい」
ほっぺたをつねる。
「なんで私のほっぺたをつねるんですかっ!!」
れエレナちゃんのほっぺを、しかしどうやら夢ではないらしい。
「いやないないないないないないない、ないがナイン……ってなんでやねん!
そもそも《ユニーク》武器をプレゼントなんてどんなドッキリだよ!
オモワズビックリシマシタワー」
思わずツッコミを入れたが、予想以上に下手すぎて無駄な精神的ダメージを負ってしまった。
「普通に青龍騎士団からの旅立つリクさんへの餞別です」
「マジ?」
「マジメのマジです」
「ガチ?」
「ガチめのマジです」
「なら有難く貰っておく……?」
未だドッキリという線を捨てきれず思わず疑問形になってしまう。
「ほんとにいいのか?貰っちゃうぞ?」
「ぜひどうぞ!!結構会心の出来なんですよ!」
「──返してって言っても返さないぞっ!?それでもいいのか?」
「言いませんから安心してください、だからそんなに弓をぎゅっと抱きしめないでください……」
「わかった、有難く使わせてもろう」
「とりあえずその《クリスタルウェポン》はリクさんの物ですので、存分に使ってあげてください、その子の為にも」
「ありがたやーアリガタヤー」
両手を併せ拝むように何度も繰り返す。
「流石エレナちゃん略してさすエレ、
エレナちゃんマジ天使、女神、最高」
「褒めすぎですよ……褒めても私からは武具しかしか出ないですよ?」
はにかみながら可愛く笑うエレナちゃんだが、
また一生懸命になり倒れられても困る。
「そういえば団長からもっていつ制作のお願いされたの?」
「2週間前くらいですかね?何よりも優先の緊急で受けましたが、
今思えばリクさんが青龍騎士団を辞める日に間に合わせたかったんですかね?」
ん?2週間前と言ったらリヴィアさんが消えてあちこちに聞き回ってた段階だ、
その時点で既に俺が辞めることを見越していたのか?
ある意味ルース、いや《諜報員》の情報収集能力は怖いな、
《暗殺部隊》である俺ら《黒猫の宴》がスムーズに活動するために、情報収集や隠蔽工作には世話になっている、
これからは常時見張られていると思って行動した方がいいだろうな。
にしても通常《クリスタル》を加工するのには入念な準備と時間がかかると少し前に聞いたことがある。
エレナちゃんにも負担かけちゃったかな?
「本当に俺なんかの為にありがとうね」
「リクさんだからですよ」
その言葉の意味を深くは考えない、考えても分からないから。
俺は《ケフィスの雷弓》をストレージに収納し出口に向かう。
「またねエレナちゃん」
「また、もし迷惑でなければメッセージとか送ってもいいですか?」
「素材集め?それなら欲しい素材のリスト送っておいてくれれば、時間が作れた時に集めておくよ」
「それだけじゃないですけど……でもありがとうございます、
これからもお世話になりますっ!」
「こちらこそ」
差し出された彼女の右手を握り、今までお世話になった工房と彼女の笑顔を見ながら最後の目的地へと向かう。
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