瞳が潤うまでに

ボンボヤージュ

　４月１日パパの国についた。

留学といえばいいのか帰国といえばいいのかよくわからないが…

　パパは普段オヤジギャグぶっ放し機だけど本来、頭は異常にきれる。またキレる。

怒らせなければいい感じの友達だ。いい、感、じの、ね。


　ただのシングルファザーなら良かったがパパは病気を３、４個抱えている。

どんな病気かは教えてくれなかったけど膵臓、大腸、小腸、消化器官に支障があるらしい。

小さい頃から何度も何度もうなされてるのを見てきた。

何も手伝えなくてごめんね、パパ。

ギャグを言ってあはーッはーッはッと笑い、反応を伺ってるお父さんの背中はモロそうだ。

気分を変え、走りより、背中をバシッと叩いてやる。

うぉえっと以外とリアルに咳込むー演技。

いつか本当にこうなりそうで怖いけど。

パパとのくだらない時間を過ごし別れ時。

久々にあったおばやおじは相変わらず元気モリモリで、特に田舎に住んでるおばは笑うと100メートル先からでも笑い声が聞こえるくらい異常な声量。

うちの家族は異常なのかな。妙なところで似ている兄弟たちは多く、変わっていて面白い家族だ。

パパは帰国？日本に戻り、私は週末はおじの家で、平日は寄宿校で過ごすことになる。

我ながらにすごい決意だと思う。

パパの国の言語は片言だし様々な勉強が待ってる。

努力が苦手な私がどこまでできるか。見ものだな。どっかのアニメの悪役を演じてみたりする。

　　　大丈夫。いつもの自分。

　　うまくやっていけるよ。きっと。

パパとママに会うのは１年後、卒業までは3年。それまでにどう変わるだろうか。楽しみだ。

　　　ある名台詞を思い出す。

　ふふっ。パパ。


　　　３年後、日本諸島で会おう!



いい感じにキメて、おじと一緒に新しい家に帰った。