となりの宮川さんは人気Vtuberになりたい

usi(ウシ)

文字の大きさ
13 / 44
となりの宮川さんは人気Vtuberになりたいストーリー版

温泉に入った

しおりを挟む
前回のあらすじ 合宿で配信をしました

 二人の説教が済んだ後、旅館のおじさんが僕らを呼んできてくれたので晩御飯に向かった。

 「楽しみだねー」

 「そうね」

 「天ぷらたべたいわー」

 僕たち3人は楽しみにしながら歩いていくと畳の個室に案内された。そして部屋にはおいしそうな料理がたくさんあった。刺身に天ぷら、中央には大きな鍋もある。

 「おおー!!すごいね!」

 「めちゃくちゃうまそうじゃない!」

 僕と川上さんはテンションが上がってはしゃいでしまう。

 「え?ああーそうね」

 宮川さんは一瞬戸惑った後すぐに同意した。たぶん宮川家ではこれが普通なんだな。羨ましい。

 「じゃあ食べ終わったらそのままにしておいていいから」

 「分かりましたー」

 おじさんは帰っていった。よし!たべよう!僕たちはそれぞれ席につく。3人なので僕と川上さんはが隣同士で宮川さんは向かい側に座った。まあそうなるよね。

 「じゃあ食べよう!」

 「「「いただきます」」」

 僕たちは手を合わせて早速料理を食べる。まずは刺身だ。めちゃくちゃうまい。

 「おいしいー!この刺身」

 「この天ぷらもおいしいわ!」

 「まあまあね」

 皆それぞれ美味しそうに食べている。本当にきてよかったな。

 「ほら!このカボチャの天ぷら美味しいわよ!口開けなさい」

 川上さんがどうみても一回も食べてないカボチャを食べさせようとしてくる。

 「それ一回も食べてないよね!まあもらうけど」

 僕はそのまま川上さんが箸で持っているカボチャを食べた。

 「うーん。すごいおいしいよ!」

 僕が感想を述べていると、川上さんが口を開けて唖然としている。ん?どうした?

 「な?!なに直接食べてるのよ!これじゃ・・その・・」

 川上さんが顔を赤くして黙ってしまった。あっ。つい家族の感じでやってしまったけど川上さんだった。

 「ごめん!無意識でつい」

 僕も顔がほてっていくのを感じる。恥ずかしい。すると、宮川さんも箸でカボチャを持って僕に近づけてくる。

 「ほら。そんなにカボチャが好きなら食べなさい。恥も外聞もなくむさぼりなさい」

 「言い方が嫌だよ!でもくれるなら食べるよ!」

 今度も僕は宮川さんが箸で直接持っているカボチャを食べる。

 「やっぱりおいしい!ありがとう宮川さん!」

 「さすが犬ね。犬にご褒美をあげる気分だわ」

 「ちょっと!僕はいいけどカボチャに失礼だよ!」

 宮川さんは満足そうな顔をしている。そんなに犬扱いしたかったのか?

 そんなこんなでごはんを食べ終わった。とてもおいしかった。

 「ふーー。じゃあ部屋に戻って温泉でも行きましょうか!」

 川上さんが伸びをしながら満足そうにしている。

 「そうだね」

 「そうね」

 僕たちは部屋を後にしてそれぞれ自分の部屋に戻った。

 「よし!僕も温泉に行こう!」

 着替えを準備して鍵をしめて僕は温泉に向かった。僕はのれんをくぐって服を脱いで温泉の扉を開ける。外は露天風呂で周りは木で囲まれてとても綺麗だった。

 「うわー。すごいなー」

 露天風呂は大きな温泉が一つあってうれしいことに他には人がおらず、貸し切りだった。僕は体と髪を洗った後、温泉に浸かった。

 「ふーー。気持ちいいー」

 全身から力が抜けるようだ。思わず息を吐いてしまう。周りの木がとても大きく見えた。僕が気持ちよく温泉に浸かっていると、隣で声がする。女子風呂のほうか?

 「なんであんたがいんのよ!」

 「いるに決まってるでしょ。さっき晩御飯食べたんだから」

 おそらく川上さんであろう怒鳴り声が聞こえる。

 「それにしても体だけはいいはね。性格はあれだけど」

 「あんまり見るようなら警察を呼ぶわよ」

 宮川さんの冷たい声が聞こえる。そうか宮川さんは裸なのか。宮川さんの裸を一瞬想像する。あの大きな胸、そしてくびれと長い黒髪。これ以上はまずいと思って僕は風呂を上がった。

 「もう少し楽しめばよかったなー」

 興奮と後悔が同時に押し寄せてきた。まあ明日も入れるからいいか。僕が体を拭いて浴衣に着替えてのれんをくぐると、ちょうど宮川さんが女湯からでてきた。

 少し火照って赤くなった顔と濡れた黒髪が本当に綺麗で思わず見とれてしまった。そしてすぐに宮川さんに声をかける。

 「あっ。お風呂気持ちよかったね宮川さん」

 「そうね。良かったわ」

 宮川さんが素直に褒めるなんて珍しい。よっぽど気持ちよかったのだろう。僕たちは部屋まで一緒に歩いた。

 「ところでこの後はどうするの?」

 「この後?配信するに決まってるじゃない」

 「あっ。そうなんだ。ちなみに何するの?」

 「よく聞いてくれたわ!旅館といえば定番の卓球よ!」

 宮川さんがエアラケットを素振りしている。卓球すきなのかな。宮川さんの意外な一面がみれてうれしい。

 「でも卓球って映像じゃ映せないよね」

 「そうね。だから卓球ASMRね」

 「その組み合わせ一回も聞いたことないよ!リスナーをふるいにかけてるよ!」

 まあいいか。僕も卓球したいし。そして部屋の前についた。

 「じゃあ後で卓球場に集合よ」

 「分かったよ。川上さんは僕が連れていくよ」

 「好きにすれば」

 宮川さんは部屋に戻っていった。

 この後は卓球ASMR配信だ!僕は気合を入れ直した。

 

 
 

 
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする

夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】 主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。 そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。 「え?私たち、付き合ってますよね?」 なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。 「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

巨乳すぎる新入社員が社内で〇〇されちゃった件

なほ
恋愛
中高生の時から巨乳すぎることがコンプレックスで悩んでいる、相模るな子。新入社員として入った会社でるなを待ち受ける運命とは....。

プール終わり、自分のバッグにクラスメイトのパンツが入っていたらどうする?

九拾七
青春
プールの授業が午前中のときは水着を着こんでいく。 で、パンツを持っていくのを忘れる。 というのはよくある笑い話。

秘められたサイズへの渇望

到冠
大衆娯楽
大きな胸であることを隠してる少女たちが、自分の真のサイズを開放して比べあうお話です。

処理中です...