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因果応報
しおりを挟む幸せの絶頂だった結婚式も無事に終わり、幸せな日常が戻ってきてしばらくたったころ。
私のお腹には、新しい命が宿っていました。
診療所の仕事にはまだなんの支障もないのですが、リカルドさんは過剰に心配してすぐに休みをとらせようとします。
もう、仮面をつける必要はなくなりました。
素顔で診療所の受付をしていると、近所のご老人に「こんな美人のお嫁さんと結婚して、リカルド先生は幸せ者だねぇ」などとよく冷やかされます。
そんなある日の出来事です。
私は休憩を終え、事務の報告のために診察室に入ろうとしました。するとリカルドさんは患者さんを問診している最中でした。
患者さんは女性で、仮面をつけていました。
以前まで、私がつけていたのと同様の、顔を隠すための仮面です。
とっさに、私は診察室に入るのを止めました。
仮面をつけて顔を隠しているということは、他人に見られたくないはずです。
ましてや、おそらくこれから診察のために仮面を外して素顔を晒さなければならないのです。
決して、みだりに診察室に入ってはいけないと思いました。
「……先生、私は……」
女性の声が聞こえてきます。
私はその場を立ち去った方が良いと思いながらも、なぜだか足が動きませんでした。
「仰ってください。私のこの病気は……」
しばらくして、リカルド先生の声がします。
鎮痛な声でした。
「……ゴブリン病です」
その声が聞こえるとすぐに、女性の泣き出す声が聞こえました。
ショックに耐えられなかったのでしょう。
先生が竜の巣から持ち出すことができた花は僅かで、私一人を治療するのが精一杯の量しかありませんでした。
依然として、ゴブリン病は難病のままなのです。
治そうと思えば、リカルド先生が私にしてくれたように、誰かが死を覚悟して竜の巣へ行かなければなりません。
「そんな……うぅ……」
女性のすすり泣きが聞こえます。
私はいたたまれなくなって、その場を離れました。
診療所で働いていれば、もっと悲痛な、人の死に目にあうこともあります。でもやはり、私にとってゴブリン病は特別なものなのでした。
私は受付に座り、ため息をつきました。
そして何気なく、机の上にあった患者さんの名簿をめくりました。
目に入ってきたのは、先程のゴブリン病の患者さんの名前でした。
受付名簿には、ベラドンナ、と書いてありました。
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トライブは花を取りに行くどころか既に他の女に乗り換えてそうだな(꒪ㅂ꒪)
ベラドンナは帰りに受付にいる元通りに綺麗になったマリーを見て、なんならどうやって治したかを聞いて改めて絶望すると良いと思う(๑꒪ㅿ꒪๑)
あの性格の悪さじゃ命懸けで花を取りに行ってくれる人なんて現れそうにないしね(꒪ㅂ꒪)
感想ありがとうございます!
ですよね~(笑)
楽しんで頂けたようで嬉しいです😆
最後の一行がざまぁなんですね。
ベラドンナに竜の巣まで花を取りに行ってくれる人は…いなさそう。
続きが気になりますね。
トライブがベラドンナをどうするのかとか。
テンポよく読みやすいお話でした。
再読したい所に登録します。
感想ありがとうございますm(_ _)m
たぶんトライブは行かないでしょうね……
登録とてもありがたいです!
ありがとうございます!
トライブは竜の巣まで行ってくれないだろうな(笑)。でなきゃ、婚約破棄なんかしないもんね(笑)。
感想ありがとうございます!
ですよね〜(^o^;)
二人がこれからどうなるのか…考えるとかわいそうな気もしますが、因果応報ですね(笑)