男子校生は先生のママになりたい

振悶亭めこ

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少しだけ罪悪感

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目まぐるしく、鮮やかに季節は移ろいゆく。秋から冬に変わり、冷たく澄み切った凛とした空気に包まれた世界。
制服の上にはマフラーとダッフルコート。自転車通学のトシヲは、登下校の際に手袋も付けていた。
「もうすぐ、卒業かぁ……」
抜けるような青空を見上げて、トシヲはぽつりと呟いた。
今日は合格通知を持って、報告しに行っただけ。智も忙しそうにしていたのでそのまま帰ろうと、自転車を押して校門まで向かおうとしている所だった。
卒業したら、智との関係も終わってしまうのだろうか?トシヲの胸の内には、不安と寂しさが渦巻いていた。
「今帰りか?」
後ろから、安心感のある耳触りの良い声が聞こえた。
「トモちゃん先生?」
トシヲの表情が、少しだけ明るくなる。振り向くとジャージだけでは流石に寒いのか、ジャージの上に白衣を着込んだ智が立っていた。
「学校の中じゃ時間が合わないだろ」
智の手が、トシヲの手を取る。手のひらには小さく折り畳まれた紙が一つ、乗せられた。
「俺の連絡先だ……今日は、そうだな。夕方五時半ぐらいからなら対応可能だ」
「あ……ありがとうございます」
受け取ったメモを広げて確認し、トシヲは大切そうに、鞄の中の手帳に挟んでしまい込んだ。
「気をつけて帰れよー?」
「はいっ!」

校門を出て、自転車を漕いで真っ直ぐ家に帰る。学校を出たのは三時限目が終わった頃で。この時間、家の中に家族は誰も居ない。家で昼食を済ませても、夕方五時半まではまだまだ時間があった。
「夕方、五時半には連絡してもいいみたいだけど……それって、うーん……」
自室のベッドの上、スマホを弄り、メモに書いてあった智の連絡先や誕生日を登録した後になって布団の上をコロコロ転がりながら百面相をし、トシヲは唸っていた。暫く転がった後、トシヲはガバッと起き上がる。
「それって、トモちゃん先生からの、学校の外でも性交したい……ってお誘いなのでは!?」
本当の所、智の真意は夕方五時半過ぎに連絡してみるまでは分からない。連絡先のメモには、同じように連絡先のメモを渡してみようとトシヲは自分の連絡先をメモ帳に書いて、財布の中に入れた。
お誘い、であった場合は……が、前提になっている今のトシヲはそれなりの見た目の服をいくつか引っ張り出して、寒くないように、ちぐはぐな組み合わせにならないように、考えながら出かける為の服を用意していく。
「後は……あ……お風呂、入っておこう」
今からお風呂に入れば、襟足が少し長い程度の男子校生の髪は夕方までには余裕で乾く。髪の毛、短くて良かったなぁ等と考えながら、準備をしてトシヲは風呂場に向かった。

ざぷんっ!
身体を洗った後、柚子の香りの入浴剤を入れた湯船に浸かる。
「ふー……あったかい、気持ちいい~」
湯気の立ち込める浴室内。リラックスしている時はあれこれと下らない事から何から色々思い出したりもするもので。
(後で、トモちゃん先生と……トモちゃん先生に触られると、熱くて、気持ち良くて、おかしくなっちゃう……ダメだ)
指先は、トシヲ自身の蕾に触れていた。幾度と無く繰り返してきた智との情事を思い出す。キュンと、下腹が疼く感覚にトシヲは堪えきれず、指先を蕾の中に挿入する。
「はっ……はああぁっ」
中で指先を動かす。物足りなさから挿入する指を増やしていき、三本の指の根本までを蕾の中に挿入した。
「んふぅ……はぁっ、あ……んんんぅっ」
グチュっ!グチュっ!ぐちゅちゅっ!
根本まで挿入した指を、トシヲは中で動かしていく。くぐもった喘ぎが、浴室内に響き渡っていた。
「あっ!あああぁっ!気持ちい……っ、はずなのにぃっ!んあああっ」
指先で内側を自ら慰めているだけで、トシヲの陰茎は起立し、ピクピクと震えている。気持ちいいという確かな身体の感覚と、どうしようも無い物足りなさをトシヲは同時に感じていた。
グチュっ!グチュっ!グチュっ!グチュっ!
「あああぁっ!んんぅ!んぁああっ……もっと、もっとぉ……っ!」
蕾の中を激しくかき混ぜるように指を動かしても、智の剛直ほどの太さも長さも無く、ただただもどかしい緩い快感が広がっていく。
「はあぁっ!あっ!あああ……っ、気持ち……い、のにぃ……っ、奥……切ないよおっ」
グチュっ!グチュっ!グリっ!グリリっ!
柚子の香り立つ浴槽内で、トシヲは膝立ちになり、蕾の中を激しくかき混ぜながら浴槽の壁に陰茎を擦り付ける。
きゅっ、きゅっ、ぎゅうううっ!
「あっ!ああぁっ!だめぇ……一人じゃ、だめなのぉっ!はあっ、あああっ!トモちゃ……先生に触られたい……んふぅっ、奥までズコズコして欲しいよぉ……んんぅ!」
ぎゅっ、ぎゅっ、ぎゅううう!
チャプチャプと、浴槽の湯が波打ち、恥もなく悩ましげな声が誰もいない家の浴室内に響いた。
「はっ!はっ!はああぁっ!んああああっ!」
ぴゅくっ!ぴゅくぴゅくっ!
陰茎を擦り付けていた浴槽内の壁面に、少量の欲望が飛び出す。まだ、足りない……トシヲは寧ろもっと、もっと欲しくなって、満たされたくて、身体の火照りは増すばかりだった。
「はー……はあぅ……」
少しばかり項垂れた後、トシヲは風呂場を洗い、シャワーでもう一度軽く身を清めた後、部屋に戻った。

(どうしよう……お風呂であんな事……しかもトモちゃん先生をオカズにしちゃってたようなものじゃないか……余計に身体は火照るし、なんか治まりが悪いし……)
風呂上がり、インナーを着込んだトシヲは、ベッドの上で思い悩んでいた。時間としては、髪の毛が乾き切るぐらいは経過していただろう。
何気なく開いたスマホの時計はちょうど夕方の五時を表示していた。
「うん!ここはきちんと、トモちゃん先生に言おう。怒られたら怒られたでまた考えればいいし」
話しをする前に身体の火照りに気付かれないよう、先程出した服の一枚を、丈の長めのオーバーサイズのセーターに替えて着込み、眼鏡をかける。外に出るとしても多分荷物は要らないだろう、最低限のものをダッフルコートのポケットに入れて、トシヲはソワソワしながら五時半を待っていた。
あと五分、たった五分。トシヲは自分の心音すら煩く、気が遠くなる程長くもどかしい時間に思えていた。
夕方、五時半。スマホが時間を表示する。同時にトシヲは智に電話をかけた。電話は、すぐに繋がった。
「トモちゃん先生……すぐにでも、会いたい、です」





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