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皆に耳としっぽが生えてくる年になりました
15 子犬くんが人になるとこんなに可愛いんだな
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ルルベール様がそう言うとルルベール様の後ろに隠れていた小さな手の持ち主がひょっこりと姿を現す。
現れたのは、ルルベール様の青い髪よりも濃い海の色で少し前に見た絵画の海に似ていた。深い海から青い光が差し込んだ深く鮮やな青、不思議で綺麗な青だ。そんな青を揺らし、オレンジと白の瞳が僕を見ている。
「もしかして…レイシス殿下ですか?」
「そうだよ。モノア、久しぶりだね」
僕が尋ねると、少し恥ずかしそうにルルベール様の後ろから体を1歩前に僕に微笑みかける。
「お久しぶりです!お元気でしたか?」
「うん、僕は元気だよ」
僕は嬉しくなってレイシス殿下に近ずいて話しかける。
「少し前にレイシスの療養は終わっていたのだけど、お父様もお母様も少し過保護になってしまっていてやっと説得できてレイシスもこの国に訪れることが出来たのよ。」
「そうだったのですね…」
そりゃそうだよね、この国の民のせいで命を落としかけたのだから。
「瞳の色が…」
「ええ、視力は戻ったのだけど1度色を失った瞳には色を戻すことは出来なかったの。」
「そうだったのですね、でもこの傷跡は…」
レイシス殿下の右目には最後に会った時にあった傷跡が今も残っていた。視力を失った目に視力を取り戻す力があるならば、傷跡も消せそうだと思うんだけど…
「それはね、レイシスが残したいと聞かなくてね…一刻の王子の顔に傷跡があるなんてって私達は説得しようとしたのだけどレイシスがどうしても嫌がってしまって。」
「これは消せない。」
「こういうばかりでね、理由を聞いても教えてくれないの。この傷を見る度に怖いのを思い出すでしょと言ってもね…まぁ、傷は私達の国では治すことが出来るから今は好きなようにさせようと言うことになってるの。」
「そんなんですね」
どうして、傷跡を残したいんだろう?レイシス殿下の人の姿になってるのは初めて見るけど子犬の時も綺麗な顔してると思ってたけど人の姿になると更に美形だ。キラキラしてるよ。どうして僕の周りはキラキラした子が多いんだろ?でも、傷跡があったとしてもレイシス殿下の美貌は無くならないけどね、なんなら最大のアクセサリーの様にも感じるよ。そんなことを考えていると、ふと手を握られる。
「モノア…」
僕の名前を呼びながら僕に上目使いをするレイシス殿下…う…可愛い
「ど、どうしたんですか?」
「僕、会いたかった…」
少し、涙を瞳に貯めながら訴えてくるレイシス殿下…僕は堪らずレイシス殿下を抱きしめると、レイシス殿下が僕の背中に腕を回しギュッと抱き締め返してくれる。
「私も、会いたかったです」
「ほんと…?」
「はい、本当です」
「僕のこと忘れてなかった?」
「!忘れるなんて事有り得ません!」
「へへ、嬉しいな!」
レイシス殿下はすりすりと僕に擦り寄って抱きしめる力が強くなる。こうやってすりすりされると、子犬くんと過ごした日を思い出すな。
「レイシスったら、モノアに会えたことが嬉しいのね。はぁ、レイシスと約束したから私はイオラルの元に行くわ。また迎えに来るからレイシスの事お願いねモノア。」
「え、ルルベール様!?」
一刻の王子様を僕に任せて行ってしまわれた。レイシス殿下と約束?
「僕がね、モノアと会えたら2人にしてってお姉様にお願いしたんだ!だから…2人になれる所に行きたいな…モノアと話したい事いっぱいあるんだ。」
少しモジモジしながらそう言ってくれたレイシス殿下…髪と同じ三角大きなもふもふ耳を伏せて自分のしっぽを前に持ってきて触りながらそう伝えるレイシス殿下が可愛くて…これは、叶えてあげなければ!となってしまう。
2人になれる場所か…僕の部屋に戻るのはまだパーティが始まって間もないので駄目だよね…そうだ、そこのバルコニーに行ってみよう。椅子ももしかしたらあるかもしれないしね。
「では、外のバルコニーに行きましょうか。」
「うん!」
バルコニーに向かう間、レイシス殿下が僕の手を握ってニコニコご機嫌笑顔で歩きながら僕を見てくるのが、これまた子犬くんと過ごした日々を思い出させてくれるのだ。
子犬くんが人になるとこんなに可愛いんだな。
現れたのは、ルルベール様の青い髪よりも濃い海の色で少し前に見た絵画の海に似ていた。深い海から青い光が差し込んだ深く鮮やな青、不思議で綺麗な青だ。そんな青を揺らし、オレンジと白の瞳が僕を見ている。
「もしかして…レイシス殿下ですか?」
「そうだよ。モノア、久しぶりだね」
僕が尋ねると、少し恥ずかしそうにルルベール様の後ろから体を1歩前に僕に微笑みかける。
「お久しぶりです!お元気でしたか?」
「うん、僕は元気だよ」
僕は嬉しくなってレイシス殿下に近ずいて話しかける。
「少し前にレイシスの療養は終わっていたのだけど、お父様もお母様も少し過保護になってしまっていてやっと説得できてレイシスもこの国に訪れることが出来たのよ。」
「そうだったのですね…」
そりゃそうだよね、この国の民のせいで命を落としかけたのだから。
「瞳の色が…」
「ええ、視力は戻ったのだけど1度色を失った瞳には色を戻すことは出来なかったの。」
「そうだったのですね、でもこの傷跡は…」
レイシス殿下の右目には最後に会った時にあった傷跡が今も残っていた。視力を失った目に視力を取り戻す力があるならば、傷跡も消せそうだと思うんだけど…
「それはね、レイシスが残したいと聞かなくてね…一刻の王子の顔に傷跡があるなんてって私達は説得しようとしたのだけどレイシスがどうしても嫌がってしまって。」
「これは消せない。」
「こういうばかりでね、理由を聞いても教えてくれないの。この傷を見る度に怖いのを思い出すでしょと言ってもね…まぁ、傷は私達の国では治すことが出来るから今は好きなようにさせようと言うことになってるの。」
「そんなんですね」
どうして、傷跡を残したいんだろう?レイシス殿下の人の姿になってるのは初めて見るけど子犬の時も綺麗な顔してると思ってたけど人の姿になると更に美形だ。キラキラしてるよ。どうして僕の周りはキラキラした子が多いんだろ?でも、傷跡があったとしてもレイシス殿下の美貌は無くならないけどね、なんなら最大のアクセサリーの様にも感じるよ。そんなことを考えていると、ふと手を握られる。
「モノア…」
僕の名前を呼びながら僕に上目使いをするレイシス殿下…う…可愛い
「ど、どうしたんですか?」
「僕、会いたかった…」
少し、涙を瞳に貯めながら訴えてくるレイシス殿下…僕は堪らずレイシス殿下を抱きしめると、レイシス殿下が僕の背中に腕を回しギュッと抱き締め返してくれる。
「私も、会いたかったです」
「ほんと…?」
「はい、本当です」
「僕のこと忘れてなかった?」
「!忘れるなんて事有り得ません!」
「へへ、嬉しいな!」
レイシス殿下はすりすりと僕に擦り寄って抱きしめる力が強くなる。こうやってすりすりされると、子犬くんと過ごした日を思い出すな。
「レイシスったら、モノアに会えたことが嬉しいのね。はぁ、レイシスと約束したから私はイオラルの元に行くわ。また迎えに来るからレイシスの事お願いねモノア。」
「え、ルルベール様!?」
一刻の王子様を僕に任せて行ってしまわれた。レイシス殿下と約束?
「僕がね、モノアと会えたら2人にしてってお姉様にお願いしたんだ!だから…2人になれる所に行きたいな…モノアと話したい事いっぱいあるんだ。」
少しモジモジしながらそう言ってくれたレイシス殿下…髪と同じ三角大きなもふもふ耳を伏せて自分のしっぽを前に持ってきて触りながらそう伝えるレイシス殿下が可愛くて…これは、叶えてあげなければ!となってしまう。
2人になれる場所か…僕の部屋に戻るのはまだパーティが始まって間もないので駄目だよね…そうだ、そこのバルコニーに行ってみよう。椅子ももしかしたらあるかもしれないしね。
「では、外のバルコニーに行きましょうか。」
「うん!」
バルコニーに向かう間、レイシス殿下が僕の手を握ってニコニコご機嫌笑顔で歩きながら僕を見てくるのが、これまた子犬くんと過ごした日々を思い出させてくれるのだ。
子犬くんが人になるとこんなに可愛いんだな。
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