騎士と魔王とetc...

アヤネ

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1章

山道の攻防

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草原を抜け目の前には大きな山々…、
その中心に中へと続くトンネルがあった。


「ここが防衛ラインか…。」

「そのようだが大したものだな、
押し寄せる魔物どもをたった三人がかりで押さえている。」


魔王が面白そうに薄ら笑いを浮かべているが押し寄せると聞けば笑い事ではない。


「急ごう。」

「わかっている。」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

対岸に渡る橋の上で三人が戦っていた。


「助けに来た。」

「応援か…、
すまないがもうもちそうにない。」

「サイクロスプとゴブリンどもをたった三人で押さえただけ大したものだ。」

「そう言ってもらえるなら持ちこたえた甲斐がある…、

二人とも引くぞ!!」


騎士隊長が傭兵二人に声をかけ退散した。


「でくの坊どもが押し寄せても壊れないとはニンゲンが作るものをバカにできんな……。」

「ああ、だが長引くと厄介だぞ。」


勇者が剣を、魔王が呪文を構えて目の前に立ちふさがる魔物たちを蹴散らすが。


「やはり数が多いな…。」

「いっそのこと橋ごと落とすか……?」

「いや、それはまずいだろう。」


本気でやりかねない魔王を止めて力押しで散らしていくが一向に減らない。


「オイ大丈夫か!?」


退散した傭兵二人が戻ってきた。


「離脱したんじゃなかったのか?」

「タイチョーは離れてもらったぜ。」

「俺たちは金をもらってる身だ、
最後まで付き合う。」


二人が加勢してくれたお陰でかなり魔物の数が減ってきた…、いや、これは。


「引いてる…?」


そう、皆元来た所に慌てて帰っている。


「オイあれ!!」


傭兵の一人が叫ぶ、
視線を追うと奥からサイクロスプが出てきて橋の杭を引っこ抜いた…。


「うわ!?」「!?」
「アギャアァァァ!!」


足場が無くなり奈落に落ちるが運良く下は水路だった…。


「どこに出る?」

「水の流れは上流が王都、下流が反対側に出るらしい。」

「らしい、とはどういう事だ?」

「ここもモンスターどもの巣窟だから誰も通らねぇんだよ、
しかしこう真っ暗だと何も見えねぇな。」


確かに、
暗すぎて誰がどこに居るかわからないしこれではいつ魔物が襲ってくるかわからない。


「㌢㍑㌶㌃…。」


魔王が呪文を呟くと炎が辺りを照らした。


「便利な術だが最後まで保つのか?。」

「そこいらのヘボ魔導師と一緒にするな。」


と、傭兵の一人が辺りを見回す。


「なぁ、

あの騎士の嬢ちゃんどこ行ったんだ?」


魔王も辺りを見回すがどこにも居ない、
一緒に落ちたのは確実だから近くに居るはずだが気配を探っても見当たらない。


「剣が落ちてるってことはここに落ちたんだよな?」


傭兵の一人が剣を拾い上げる、
間違いなくそれは勇者が持っていた物だ。


「壁に引っ掛かってるとかじゃないのか?」

「軽いとはいえ鎧着てんだぞ?
嬢ちゃん気合いありすぎだろ。」


魔王が気配を探ると壁に居た…、そろそろ落ちる…いや、落ちたがちゃんと着地した。


「登れるかと思ったのだが…。」

「高さを考えてから行動しろ。」


傭兵に剣を返してもらう。


「俺はデイン、こっちは虚だ。
お前らは?」

「私はライル、こっちが…。」


と、詰まる、
そういえば魔王の名前を知らない、いや、
知る必要は無いわけだが。


「……ヴィーリオだ。」


勇者、ライルの助けを求める視線に気づき魔王が面倒くさそうに答える。


「しかし魔物が出ねぇな…。」

「上で暴れていたから逃げたか、
それともかなり強いやつが居るからか…。」


虚の言葉にライルが隣を歩くヴィーリオを見るが本人は飄々としている。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


地下を抜けて外に出るとそこは木々が連なっていた…。


「エルフの里が近いな…。」

「え?
わかんのか?」

「まあな。」


虚とデインが歩きだしそれについて行こうとするとヴィーリオに腕をつかまれた。


「何だ?」

「この辺りにはエルフどもが仕掛けた罠が腐るほどある、迂闊に進むな。」

「なら二人にも「命までは取られんから放っておけ、それより森がおかしい。」


森を見渡すがおかしいところは無いように思える…。


「どこがおかしいんだ?」

「エルフどもは人間が入ってきたら追い返したがるが警告しに来ないのはおかしいだろう。」

「つまり…。」


「やつらも奇襲を受けたようだ。」








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