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1章
エルフの隠れ里
しおりを挟む今四人は木でできた牢にいる…、
なぜこうなったか、理由は思い出すのも忌々しい。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「エルフが居ない?
なら隠れ里探せばいいんじゃねぇのか?」
二人と合流して説明するとデインがそう言ったが隠れ里を探すのは至難の技だ、
するとデインは簡単に行く方法があると言い何を思ったのかエルフが張った罠にわざとかかったのだ…。
もちろん三人を道連れにして。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「そいつの様子は?」
「熱が高い、
このままだと危ないかもな。」
牢で一人横になっているライルは少し前から高い熱を出し言葉すら発しない、
それを一瞥してから牢の入り口で騒いでいるデインの所に行く。
「退け。」
「どうするんだ?」
「 壊 す 」
ヴィーリオが手をかざし人ならざる言葉を呟くと牢が爆発した…。
「行ってくる。」
「お…おう。」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
牢を出てすぐに見つけたのは子供の後ろ姿…。
「おいクソガキ。」
「え!?
お、お前牢屋に居た…!!」
「族長はどこだ?
答えなければ里を消し飛ばすぞ。」
ヴィーリオがエルフの子供を睨みつけるが子供は強がる。
「い!?
に、人間なんかにできるわけ無いよ!!」
「ああできんさ、
人 間 な ら な……。」
ヴィーリオの体が黒い霧に包まれ霧が晴れると元の魔王の姿に…。
「ま、魔物!?」
「俺は気が短いんだ、さっさと言え。」
子供の足元に雷を落とすと子供が逃げ魔王がそれを追うとエルフの青年が居た。
「里に何の用だ。」
「エルフの秘薬をよこせ、今すぐにだ。」
「残念だがない。」
プチリ…と、魔王の中で何かが切れ近くの木々に大きな雷が落ちる。
「そこにいるチビにも言ったが俺は気が短い、
言わないなら里を消し飛ばして奪うぞ。」
「待ってくれ本当に無いんだ!!」
「嘘をつくな!」
「嘘じゃない!!
里が襲われたときに奪われたんだ!!」
嘘では無いらしい、
が魔王からすれば面倒事が増える、エルフの秘薬を手に入れるには本来の隠れ里にのさばっているバカどもを追い払わなければならない。
いや、
それ事態は造作もないが【建物全て無事に】というのが難題だ。
「(が、こいつらに恩を売っておいても損はない…)
奪ったやつはどこにいる?」
「里の跡地にいる…、
我々も取り返そうと試みているが相手が…「それなら俺が蹴散らしてやろう、
その代わり秘薬をよこせ。」
「罠だよにいちゃん!!」
エルフ側からすれば秘薬はいくらでも作ることができるため一つ渡してもどうということはないが相手は魔王、
勇者にバレたらどうなるかと考えているのだろう。
まぁ、
その勇者は彼らの手によって牢に放り込まれているのだが。
「勇者の件なら案ずるな、
キサマらが牢にブチ込んだ女騎士がそれだ。」
『え゛!?』
「かなり熱が高くてな…、
あぁ秘薬を渡せないのなら俺は構わんぞ?
勇者が居なくなれば堂々とここを「わ、わかった!秘薬は渡す!!」チ……。」
脅しに屈したエルフに本来の隠れ里の道筋を半ば強引に聞き出し外に出る。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
迷いの森というすさまじく面倒くさい道を抜けて隠れ里に入ると喧しい雄叫びが聞こえてた。
「銀の武器を持たぬエルフなんざ相手にならん!!」
大樹のそばに居たのはミノタウロス…、
ラム・ロゥの手下だ。
「ずいぶん楽しそうだなギデオン?」
声をかけるとミノタウロスが振り向く。
「ま、ままま魔王!?
なぜここに!?」
「ここ最近勇者を名乗る連中がひっきりなしにがきて聞けば魔族が世界各地で暴れまわっていると…。」
周りの空気が一気に冷える。
「 何を企んでいる?
事によってはタダでは済まさんぞ。」
「だ…、黙れ!!
人間どもを恐怖に陥れてこそ魔族!!
良い機会だ、ここで貴様を殺してやる!!」
ギデオンが手下に号令を出すとわらわらと出てくる…。
「貴様らザコを相手にしている時間は…無い!」
指を鳴らすと魔方陣が現れ陣から出た黒い雷がギデオン以外の魔物を消し去る。
「さぁ貴様だけだぞ…。」
「魔族の誇りを捨てたキサマに負けるわけにはいかん!!
くたばれ!!」
ギデオンが斧を振りかざしヴィーリオに襲いかかるが直前で結界に阻まれ押し返される。
「貴様らザコを相手にしている暇はない、と言った筈だ。」
手にしている魔本が宙に浮き光を放ちながら開く…。
「ラム…ロゥ……さま………。」
本が一つのページで止まり黒い光が轟音を立ててギデオンに放たれ跡形もなく消し去る…。
「少し時間をとったな…。」
里の中心である大樹の根本に箱がありその中に秘薬が入っていた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「やつらはもう来ない。」
「本当か!?」
安心したように表情を綻ばせる。
「ああ、それより牢に居るやつらは?」
「貴方の仲間たちなら今治療を受けていますよ、
女性は疲れから熱を出しているので夜まで起きないでしょう…。」
夜まで、という単語を頭のなかで言葉を何度も反芻してから口を開く…。
「夜まで…だと?
命に関わるぐらい深刻じゃないのか?」
青年が首を横に振る。
「ただの風邪と同じですよ、
命に関わるほどではありません。」
魔王の体から魔力が溢れ出る。
「なん…だとぉぉぉぉぉお!!?」
空が暗雲に覆われ雷鳴が轟くと同時に青年の悲鳴が響き渡った…。
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