騎士と魔王とetc...

アヤネ

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1章

新たな地へ

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ドラゴンが見つかると面倒なので城から少し離れた場所で降り徒歩で城に向かうと城下でマグとヴェルツが待っていた。


「おかえり!!
皆無事で何よりだ!さあ来てくれ!」


ヴェルツとマグについて玉座の間に通されると国王が満面の笑みを浮かべていた。


「皆無事で何より。」

「寿命はかなり縮んだけどな…。」


デインの表情は心なしか青白く見える、
恐らくドラゴンの飛行スピードに酔ったのだろう。


「二回死にかかったのはどこかのバカが転んでドアを閉ざすスイッチを押したからだろう。」


ヴィーリオの刺々しい言葉にデインの隣にいる虚は何度か頷く。


「だから悪かったって…。」


そのやり取りに国王が笑う。


「冒険の話は宴のときまでとっておいて、
さて、褒美は何が良い?」


普通なら食いつく話だが意外にもデインは考えていなかったらしいかなり悩んでいた。


「俺は仲間の仇とるのが目的だったからな…、
まぁ、次の大陸に行く船に口利きしてくれれば十分だ。」

「俺は炉銀さえ手にはいればいい。」


虚も簡潔に言う、
もっと多大な無理を言うと踏んでいた国王が感心したように唸る。


「なるほどな…、そなたたちは?」


こちらに聞かれるがあいにくライルは欲しいものは無い、ヴィーリオに視線をやると口を開く。


「この城にある転移ゲート…。」


その言葉に国王が息を飲む。


「なぜゲートがあることを知っている?」

「私はこの城に何度か乗り込んだ、もはや知らぬ場所はないぞ?」


ヴィーリオが玉座を指差すと国王が険しい視線を向ける。

「おまえは…!!」

「安心しろ、暴れに来たわけではない。
魔族間のゴタゴタを何とかしに来ただけだ。」


興味無さそうに言うヴィーリオ、デインやマグ達は意味がわからず首をかしげていたり二人を交互にみている。


「【魔王ヴィーリオ】、
お前が動くと言うことは大事なのか…。」

「ああ、かなり深刻だ。」


国王が目を瞑り椅子に深く腰かける…。


「わかった…。」


玉座の肘置きをスライドさせスイッチがを押すと玉座の後ろに隠し通路が現れた。


「ゆっくりしている暇は無いから行かせてもらうぞ。」

「そうか、彼女も連れていくのか?」


国王がライルを見るとヴィーリオが顔をしかめる。


「当たり前だ、俺がこっちに飛ばされた原因はこいつにもあるからな。」

「それは残念だ、
ならば行く前に宝物庫に行くと良い、兵士に話はつけてある。」


かなり太っ腹だがその意図を知ってかヴィーリオは冷ややかな目で国王を睨んでいるがライルは気づかず例を言う。


「構わないさ、
本音を言うなら君には残ってほしいところなんだがな…。」


本当に残念そうな国王にマグとヴェルツは苦笑いを浮かべヴィーリオは不機嫌そうに息を吐く。


「女好きは治らんようだな、
魔物に惑わされて食われかけたのに懲りんのか貴様は…。」


全員が国王に疑心または冷徹な視線を向ける…、
焦りだしたということは事実なのだろう。


「そ、その話は言わない約束だろう!?」


「おぉっとすまん長く生きていると物忘れが酷くてなぁ…、
些細で下らん約束など忘れてしまうのだ。」


かなりわざとらしく棒読みで言うヴィーリオ…、機嫌が悪いときのサインも出ている。


「これ以上下らん冗談を言われるともっと口が滑るかもしれん、例えば…「もういいわかったからやめてくれ!!」


鼻で笑うヴィーリオに国王が「冗談の通じないやつめ」と悔しそうに体を震わせている。


「さっさといただくものをいただいて行くぞ。」


ライルの腕をぐいぐい引っ張り階下に行き宝物庫に入る、宝箱のほとんどが回復アイテムだったが高い段の上にぽつりと瓶が置いてあった…。


「あいつも悪趣味なものを保管してくれたな…。」

「ただの空き瓶にしか見えないが?」


蓋を開けようとすると全力で阻止された…、かなり怖い顔をしている。


「人間に害はない、
だが云千年生きた魔王でさえ簡単に吸い込まれたという魔物にとっては迷惑きわまりない代物だ…

おいこっちに向けるな。」


絶対に開けるなと念をおされ問答無用でしまわれた。


「そんなに凄いものならその内役に立つかもしれないな…。」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


国王やヴェルツ、ラグに挨拶を済ませて隠し通路を進むと魔王の城で見たものと同じ陣があった…。


ライルとヴィーリオは陣の上に乗り、虚とデインは陣の外に出る。


「二人は…。」

「そんなシケたツラすんなよ、
またどっかで会えるって!!」

「俺も…、また会える気がする。」


「そうだな…、
誰かがドジをして罠にかかってのたれ死んでいなければ皆揃って再開できるだろう。」


誰かというのは間違いなくデインの事だろう、示唆された本人もわかっているらしく肩を落とす。


「次会うとき忘れててくんねぇかな…。」


と、陣が光を放つ…、
時間が来たようだ。


「元気で。」

「おう、嬢ちゃんも気を付けてな!」


部屋に眩しい光が溢れ二人の姿が消えた…。


「行っちまったな…。」

「そうだな…、
俺達もそろそろ港に向かうぞ。」

「おう。」

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